広島駅発行 広島市内から東京都区内ゆき 片道乗車券

1985(昭和60)年9月に広島駅で発行された、広島市内から東京都区内ゆきの片道乗車券です。


   

青色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券で、広島印刷場で調製されたものです。


   

裏面です。広島印刷場で調製された券についても、特定都区市内関連の表記については、発駅・着駅分共に裏面に印刷されています。


前回および前々回エントリーで御紹介いたしておりますが、国鉄末期の硬券片道乗車券の中には国鉄運賃の上昇によって一万円超えの券が登場しており、その中でも札幌印刷場で調製されたものについては5ケタに及ぶ運賃を印刷するスペースが若干足りず、「やむなく」半角文字で印刷されていることを御紹介いたしました。
広島印刷場の場合、門司印刷場のもの同様、もともと運賃を印刷するスペースが広く取られており、5ケタであれ、全角文字で印刷されています。

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博多駅発行 福岡市内から東京都区内ゆき 片道乗車券

1986(昭和61)年4月に博多駅で発行された、東京都区内ゆきの片道乗車券です。


   

青色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券で、門司印刷場で調製されたものです。
当時、同駅では出札窓口にはマルス端末もしくは印発機が設備されており、東京都区内ゆきの通常発売券は端末発行の乗車券となっておりましたが、硬券のある窓口でお願いすれば、硬券でも発行してもらうことができました。


   

裏面です。
前回御紹介いたしました札幌印刷場の様式とは異なり、門司印刷場の様式については発駅および着駅の特定都区市内に関する記載が裏面に印刷されておりました。


前回エントリーの中で、
> 時の硬券式片道乗車券において一万円を超える区間用になりますと
> 運賃を記載するスペースの関係上からか、半角文字での表記になっている
と申し上げましたが、門司印刷場の場合にはもともと運賃を記載するスペースが大きく取られており、5ケタの金額となっても全角文字で記載されています。

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札幌駅発行 札幌市内から東京都区内ゆき 片道乗車券

1981(昭和56)年9月札幌駅で発行された、札幌市内から東京都区内ゆきの片道乗車券です。


   

青色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券で、札幌印刷場で調製されたものです。
札幌印刷場の長距離乗車券は他の印刷場のものと少々様式が異なっており、着駅が特定都区市内の場合の下車前途無効に関する表記が表面に記載されているのが特徴で、「東京都区内下車前途無効」の文言が表記されています。


   

裏面です。裏面には発駅に関する特定都区市内に関する注記が記載されており、券番の他に「札幌市内途中下車禁止」の文言があります。


当時の同区間の運賃は10,400円になっていましたが、当時の硬券式片道乗車券において一万円を超える区間用になりますと運賃を記載するスペースの関係上からか、半角文字での表記になっています。


   

同時期の函館駅で発行された、東京都区内ゆきの片道乗車券です。青色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券で、札幌印刷場で調製されたものです。
函館駅から東京都区内までの運賃は札幌市内からの11,400円より2,600円安い8,800円となっており、運賃が4ケタの場合では全角文字で運賃を表記することが可能ですが、5ケタになりますと半角文字にしなければ不可能であったことが窺えます。

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名古屋鉄道 東笠松から木曽川堤ゆき 車内乗車券

前回エントリーのトヨタ自動車前駅普通入場券と同時期になります、1973(昭和48)年3月に、名古屋鉄道列車内で乗務員により発行された、名古屋本線東笠松駅(廃駅)から木曽川堤駅までの片道乗車券です。


   

青色名古屋鉄道旧地紋の30円区間用券で、発売運賃金額の固定された図補になります。
現在ではこのような様式はありませんが、同社ではすべての発売運賃に対応できる図補の他、御紹介のように需要の多い金額については、金額が固定された図補もありました。御紹介の30円区間用の他、90円区間用くらいまでが用意されており、それぞれ地紋の色が異なっていました。
御紹介の券はちょうど49年前の3月4日に廃線となった挙母線に対応できる様式であり、恐らく同日もしくは近日中には廃札になった可能性があります。


   

廃線となった挙母線部分を拡大してみました。先に廃線となって名鉄バスに転換された岡崎市内線や安城支線、平坂支線などの路線が破線で残されています。

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名古屋鉄道 トヨタ自動車前駅発行 普通入場券

いまからちょうど49年前の1973(昭和48)年3月2日に、名古屋鉄道挙母線トヨタ自動車前駅で発行された普通入場券です。


   

白色無地紋のB型大人・小児用券で、愛知印刷で調製されたものと思われます。


   

裏面です。券番の他に発行駅名が記載されています。右下にあります「い 48 1」という記載は昭和48年1月に印刷されたという印刷ロットになります。


トヨタ自動車前駅はかつて名古屋鉄道が営業していた挙母線という三河線上挙母駅から大樹寺駅(廃駅)、岡崎市内線の岡崎井田駅(廃駅)までの路線で、大樹寺~岡崎井田間の軌道線部分については1962(昭和37)年の岡崎市内線という同社が営業していた岡崎市内の路面電車の廃線とともに部分廃線となり、残った大樹寺~上挙母間の鉄道線部分も、御紹介の券が発行された2日後の1973(昭和48)年3月4日に廃線となっています。
これは、岡崎市内線の廃線により、同線が岡崎市内にあった駅(東岡崎駅前電停および岡崎駅前電停)との連絡が無くなり、利用客の減少が原因の一つとされています。

印刷ロットから推測されるに、御紹介の券は廃線を2ヶ月後に控えた時期に印刷されたこととなり、先の営業期間が限定されていたものの、残券が少なくなったために発注されたものと思われ、同駅で発行された硬券入場券としては最終のロットであった可能性があります。

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