今月8日は「母の日」でした。
来月6月19日は「父の日」です。
今月15日は、九州のある高校教師の最後の授業を取り上げてみました。
以下、原文を引用します。
私が教える教育の究極の目的は「親に感謝、親を大切にする心」です。
これを教えるのに一番ふさわしい機会として、卒業式の日を選びます。
後ろに立っている保護者を生徒の席に座らせ、生徒をその横に正座させる。
そして全員に目をつぶらせてからこう話を切り出します。
「今まで、お父さん、お母さんにいろんなことをしてもらったり、心配をかけたりしただろう。それを思い出してみろ。
交通事故にあって入院したものもいれば、親子喧嘩をしたり、こんな飯(めし)は食えんとお母さんの弁当に文句を言った者もおる・・・」
そういう話をしているうちに涙を流す者が出てきます。
「お前たちを高校へ行かせるために、ご両親は一生懸命働いて、その金ばたくさん使いなさったぞ。そういう事を考えたことがあったか。学校の先生にお世話になりましたという前に、まず、親に感謝しろ」
そして
「心の底から親に迷惑をかけたと思うものは、今お父さんとお母さんが隣におられるから、その手ば握ってみろ」
と言うわけです。
すると一人、二人とつないでいって、最後には全員が手をつなぐ。
私はそれを確認した上でこう声を張り上げます。
「その手がねえ!お前たちを育ててくれた手だ。分かるか。
親の手をね、これまで握ったことがあったか?お前たちが生まれた頃は、柔らかい手をしておられた。
いま、ゴツゴツした手をしておられるのは、お前たちを育てるために大変な苦労をしてこられたからたい。それを忘れるな」
その上でさらに
「18年間振り返って、親に本当にすまんかった。心から感謝すると思う者は、いま一度強く手を握れ」と言うと、あちこちから嗚咽(おえつ)が聞こえてくる。
私は
「よし、目を開けろ。分かったか?私が教えたかったのはここたい。親に感謝、親を大切にする授業、終わり」
と言って部屋を出ていく。
振り返ると親と子が抱き合って涙を流しているんです。
(一日一話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書より)
「親おもう心にまさる親心」
自分を育ててくれた親への感謝をいつまでも忘れずに!
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