北海道新聞 08/25 05:00
国土交通省は24日、2019年度の北海道開発予算の概算要求額を、6600億円超とする方向で最終調整に入った。10年度以降の10年間では2番目に多く、18年度の当初予算(5550億円)を20%近く上回る見込み。アイヌ民族に関する施策や豪雨などの災害対策、観光振興などに重点配分する考えだ。
道開発予算の概算要求額は5年連続で6千億円を超える見通し。昨年度の要求額は6473億円だった。国交省は31日に概算要求を財務省に提出する。
同省北海道局は、閣議了解した概算要求基準に沿って公共事業など裁量的経費を18年度当初予算から10%削減する。一方、防災対策の強化や生産性向上を目指す事業に充てる4兆円の特別枠を使い、前年を上回る予算の確保を目指す。
アイヌ民族関連では、胆振管内白老町で20年4月に開業するアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間」の整備が最終段階に入り、18年度当初の約21億円に対し、要求額を大きく積み増す。開業に向けたPR費やアイヌ文化の普及関連費も盛り込む。訪日観光客が急増する新千歳空港の機能強化では、本年度、冬季の安定運航対策として測量調査に着手した航空機誘導路の増設事業などを継続する。
また、7月上旬に上川、空知管内で河川氾濫による浸水被害が発生するなど、豪雨被害が道内で近年頻発していることを踏まえ、ダムの機能強化や河川改修などの治水対策を推進する。
道開発予算は1997年度の1兆59億円をピークに減少傾向が続き、12年度に4305億円まで落ち込んだ。13年度以降は6年連続で前年度を上回る水準を確保している。(木村啓太)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/221624
国土交通省は24日、2019年度の北海道開発予算の概算要求額を、6600億円超とする方向で最終調整に入った。10年度以降の10年間では2番目に多く、18年度の当初予算(5550億円)を20%近く上回る見込み。アイヌ民族に関する施策や豪雨などの災害対策、観光振興などに重点配分する考えだ。
道開発予算の概算要求額は5年連続で6千億円を超える見通し。昨年度の要求額は6473億円だった。国交省は31日に概算要求を財務省に提出する。
同省北海道局は、閣議了解した概算要求基準に沿って公共事業など裁量的経費を18年度当初予算から10%削減する。一方、防災対策の強化や生産性向上を目指す事業に充てる4兆円の特別枠を使い、前年を上回る予算の確保を目指す。
アイヌ民族関連では、胆振管内白老町で20年4月に開業するアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間」の整備が最終段階に入り、18年度当初の約21億円に対し、要求額を大きく積み増す。開業に向けたPR費やアイヌ文化の普及関連費も盛り込む。訪日観光客が急増する新千歳空港の機能強化では、本年度、冬季の安定運航対策として測量調査に着手した航空機誘導路の増設事業などを継続する。
また、7月上旬に上川、空知管内で河川氾濫による浸水被害が発生するなど、豪雨被害が道内で近年頻発していることを踏まえ、ダムの機能強化や河川改修などの治水対策を推進する。
道開発予算は1997年度の1兆59億円をピークに減少傾向が続き、12年度に4305億円まで落ち込んだ。13年度以降は6年連続で前年度を上回る水準を確保している。(木村啓太)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/221624