先住民族関連ニュース

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北海道・二風谷でアイヌ文化伝えたい 萱野さん、故郷に夢の宿

2018-05-18 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2018年5月17日 
 北海道平取町二風谷に今春、ゲストハウス「yanto(ヤント)」がオープンした。経営するのは、アイヌ初の国会議員だった故・萱野茂さんの孫公裕さん(29)。「アイヌ文化を通じて、二風谷の良さを伝えたい」と意気込む。
 ヤントはアイヌ語で「宿」を意味する。平屋で4部屋あり、1人1泊3240円から(4~10月)で最大16人の宿泊が可能。アイヌ民具や世界の先住民族の絵画などを展示する萱野茂二風谷アイヌ資料館に隣接している。
 公裕さんは苫小牧高専を卒業後、神奈川県の設計事務所に就職。年に数回、帰省するたびに「いつか二風谷でアイヌ文化の担い手になりたい」という夢を膨らませた。低予算で個人旅行する趣味のバックパッカーをヒントにゲストハウスを思いつき、25歳で会社を辞めて4年がかりで準備した。昨年4月に結婚した妻りえさん(30)は資料館の受付も手伝っている。
 2泊3日で滞在した千葉大大学院修士課程2年、渡辺香織さん(30)は「将来、アイヌ語を教えたいと思って二風谷に来た。新鮮な教材がたくさんあった」と感激していた。
 公裕さんは「地域を挙げてアイヌ文化を残そうというのが、二風谷の魅力。地域が潤う宿にしたい」と胸を張った。【福島英博】
https://mainichi.jp/articles/20180517/ddr/041/040/003000c

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チャシ跡群今年もツアー客続々 本年度第1陣、大阪から17人 「根室訪れるきっかけに」

2018-05-18 | アイヌ民族関連
北海道新聞05/18 05:00
 【根室】国指定史跡「根室半島チャシ跡群」に、今年もツアー客が続々と訪れている。2006年に日本城郭協会(東京)の「日本100名城」に選定されて以来、来訪者は年々増えており、市観光協会は「チャシが根室を訪れる一つのきっかけになれば」と期待を寄せている。
 チャシはアイヌ語で「柵囲い」や「とりで」などを意味し、祭祀(さいし)の場などとして使われていたとされる。市内には32カ所あり、うち24カ所が根室半島チャシ跡群として国指定史跡になっている。100名城選定の翌年から始まった各城を巡るスタンプラリーで訪れる人が目立ちはじめ、5年ほど前からは積雪期を除く5~11月に旅行会社のツアーも行われるようになった。
残り:338文字/全文:640文字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/190499

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アイヌ文化PRへ人気アニメ活用 道など 「聖地巡礼」観光客増も狙う

2018-05-18 | アイヌ民族関連
北海道新聞05/17 17:00
 道と北海道観光振興機構は来月から、アイヌ民族の少女らが明治期の北海道を舞台に活躍する人気のテレビアニメ「ゴールデンカムイ」を活用したキャンペーンを始める。「北海道はゴールデンカムイを応援しています」と銘打ち、専用のロゴマークを制作。各種広報誌などに掲載するほか、道内外の観光イベントなどでPRし、アイヌ文化への理解や道内の周遊観光につなげる狙いだ。
 ゴールデンカムイは日露戦争の帰還兵やアイヌ民族の少女らが金塊を探し、道内を旅する壮大な冒険物語。原作漫画は2014年から集英社の週刊ヤングジャンプで連載され、16年にマンガ大賞を受賞した。今年4月からテレビアニメ化され、札幌テレビ放送(STV)で毎週火曜日の午前1時44分から、BS11で午前1時から放映されている。
 道は本年度予算で、国が20年4月に胆振管内白老町に開設するアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間」の誘客に向けた事業費として約4億円を計上。このうち約3600万円をゴールデンカムイのキャンペーンにあてる。
 ロゴマークは、北海道の地図やアニメの登場人物を配したものなど数種類を制作。自治体や企業・団体も道内への誘客を目的とした観光チラシ、パンフレットなどに使用できる。申請方法は6月から同機構の会員専用サイトで公開する。
 各種イベントでは仮想現実(VR)映像でアニメの舞台となった小樽や札幌、旭川などを紹介。釧路市阿寒湖温泉の阿寒湖アイヌコタンや日高管内平取町の二風谷アイヌ文化博物館など道内のアイヌ関連施設を紹介するスマートフォンアプリも開発する。アニメの舞台となった地域をファンが巡る「聖地巡礼」につなげたい考えだ。
 キャンペーン専用サイトも立ち上げる予定で、北海道観光振興機構誘客推進事業部の田中洋一次長は「象徴空間のオープンに向けアイヌ文化を核とした広域観光を形づくり、若者や女性など幅広い層の誘客を実現したい」と話している。(村田亮)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/190342

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アイヌ民族研究者ピウスツキの没後100年で慰霊式

2018-05-18 | アイヌ民族関連
HTB北海道テレビ 2018/05/17(木) 19:11 掲載
https://www.youtube.com/watch?v=6IgCp4p9k5Q
 ポーランドのアイヌ民族研究者、ブロニスワフ・ピウスツキの没後100年の慰霊式が、ポーランド大使館の領事も参加して胆振の白老町で行われました。
 ピウスツキは初期の蓄音機・蝋管を使ってアイヌ民族の肉声を録音するなど世界的なアイヌ研究者として知られています。白老町にもひと月ほど滞在したことから胸像が建てられていて、没後100年の命日にあたる17日は、伝統舞踊などカムイノミの儀式を行い、慰霊をおこないました。
https://www.htb.co.jp/news/archives_1377.html

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国、地域団体にも返還 大学保管の1600体

2018-05-17 | アイヌ民族関連
毎日新聞2018年5月16日 北海道朝刊
 政府は、北海道大など全国の大学が保管するアイヌ遺骨約1600体について、これまで遺族のみとしていた返還対象を、出土した地域のアイヌ団体にも広げる方針を決めた。今年中にも返還に向けたガイドラインを策定し、手続きを開始する。14日にあった政府のアイヌ政策推進会議(座長・菅義偉官房長官)で示された。
 新たな方針では、遺骨の情報を6カ月間公開し、アイヌ団体の求めに応じて返還する。対象となる団体は、出土地域に居住する複数のアイヌの人々で作る団体で、法人格は問わない。地域は市町村を基本単位とする。
 公開から6カ月間で返還の求めがない遺骨は、2019年秋にも白老町に完成予定の慰霊施設に集約するが、その後も返還希望を受け付ける。
 政府は14年、身元が特定できる遺骨は遺族に返還し、それ以外は慰霊施設に集約する方針を決めた。しかし、身元が特定できるのはわずかで、各地のアイヌ団体や個人が相次いで北大に対し、遺骨を地域に返還するよう求める民事訴訟を起こした。
 和解で返還が実現してきたことなどから、地域の団体へ返す方向で検討してきた。【山下智恵】
https://mainichi.jp/articles/20180516/ddr/041/040/002000c

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菊地修二会長再任

2018-05-17 | アイヌ民族関連
日高報知新聞2018.05.16
【新ひだか】日高地区アイヌ協会連合会(会長・菊地修二様似アイヌ協会長、会員649人)の平成30年度総会が13日、町公民館で開かれ、事業計画などを承認。任期満了に伴う役員改選で菊地会長を再任した。
 同連合会は管内7協会で構成。アイヌ民族の尊厳を確立し、社会的地位の向上と民族文化の伝承保存・発展、団体相互の連携強化を図ることを目的に、伝承保存活動への支援や団体相互の親睦と連絡調整などを実施している。
 総会には各地区協会の代議員のほか、来賓として山岡達丸衆議(国民民主党)、藤沢澄雄、金岩武吉両道議、新ひだか、新冠、様似の3町長らが出席。
 菊地会長は「白老町では、博物館などからなる民族共生象徴空間の整備が2020年4月の開設を目指して進められている。当管内においてもアイヌの伝統的生活空間イオルの整備が平取町と新ひだか町で進んでおり、今後これらの地区が核となり、管内全体のアイヌ文化のさらなる発展につながることを期待する」と開会あいさつ。
 来賓の金岩道議は「先輩方が涙を流しながら、苦労しながら、歯を食いしばりながらここまで来た。それぞれの地域や仲間の中にもやり方や意見の違いがあるかもしれないが、大いにチャランケ(アイヌ語で談判、論議)すれば良い。とことんチャランケしてどこかで手を携えて自分たちの孫や次の世代の子どもたちが胸を張ってアイヌ民族を継承していける社会をつくれるよう、この総会がその一歩であってほしい」と述べた。
 30年度事業では、連合会の体制強化や各地区協会、道アイヌ協会との連携強化、先住民族の権利に関する活動、次世代を担う人材の育成などの推進、イオルの整備促進の要望、親睦パークゴルフ大会、青年・女性交流の集い、生活向上推進事業などを実施する。
 また、20年に会員資格を喪失して連合会からも離脱状態となっていた日高町門別を拠点とする道アイヌ協会日高支部が昨年12月に解散し、新たな組織「日高アイヌ協会」(門別初男会長、5人)に移行。今年1月に道アイヌ協会へ加盟したことを受け、日高地区アイヌ協会連合会への加盟申請があり、これを承認した。
 門別会長は「10年間のブランクがあるので、ついていくのが大変かと思うが、皆さんの指導をいただきながら一生懸命頑張っていきたい」と話した。
 この後、北大アイヌ・先住民研究センター長で北大大学院法学研究科の常本照樹教授が「これからのアイヌ政策」をテーマに特別講演した。
 新役員は次の通り。
 ▽会長 菊地修二▽副会長 渕瀬清(新冠)、幌村司(三石)、岩間明彦(えりも)▽理事 木村英彦、宇南山嘉宣(以上平取)、溝尾清治(新冠)、大川勝(新ひだか)、幌村祐司(三石)、富菜勉(浦河)、菊地真喜夫(様似)、江川光宣(えりも)▽監事 霜沢勝博(新ひだか)、八重樫志仁(浦河)▽顧問 川奈野惣七(平取)、長山喜久男(三石)
http://www.hokkaido-nl.jp/article/6036

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日本人が知らない世界の先住民 国連フォーラムが“沖縄”で踊った! アメリカから見た! 沖縄ZAHAHAレポート(10)

2018-05-17 | ウチナー・沖縄
琉球新報 2018年05月16日
ニューヨークの国連本部で4月16~27日、第17回「先住民問題に関する常設フォーラム(Permanent Forum on Indigenous Issues)」が開かれました。世界各地で、自分たちの土地や資源、文化などへの権利を求めている先住民とは、どんな人たちなのか。どのような歴史があり、どんな課題に直面しているのか。世界各地の先住民の声から、沖縄の状況が重なって見えてきました。

ニューヨークの国連本部で開催された「先住民問題に関する常設フォーラム」
「テロリスト」の烙印
各国から先住民や政府の代表者ら約1000人が集まるフォーラム。今回のテーマは「先住民の土地、地域、天然資源への集団的権利」。国連本部での会議に加え、さまざまなテーマでオープンセッションやサイドイベントが行われ、沖縄からも琉球民族独立総合研究学会のメンバー6人が参加しました。
「私たちの土地、私たちの権利」と題したイベントでのディスカッションでは、先住民が政策決定のプロセスから除外され、政府や企業が土地の開発を進めてきた現状と気候変動への影響、そして若い世代と共に持続可能な開発をいかに可能にするかなどが話し合われました。
印象的だったのは、フィリピンで活動に取り組むジョアン・カーリングさんの話。ドゥテルテ大統領の就任以降、人権状況が悪化し、政府が人権活動家や先住民の権利に関する活動をしている人々を「テロリスト」と呼ぶリストに入れたこと。そして自身もそのリストに名前があるとし、強い不安を訴えました。
政府や警察が先住民活動家に「テロリスト」の烙印を押し、弾圧するような動きは「フィリピンだけでなく、どこでも起こり得ること。だからこそ私たちは、国際的な連帯と強さを見せていかないといけない」と警鐘を鳴らしました。
カチャーシーは「琉球ディスコ」!
ディスカッションの後、沖縄のパフォーマンスがありました。米在住50年余でニューヨーク沖縄県人会元会長のてい子・与那覇トゥーシーさんは「第二次世界大戦で生き延びた時、私は4歳でした。沖縄では今も続いている問題があります。私たちの空、土地、言葉、尊厳を守りたい」と話し、沖縄は1879年に日本に侵攻されるまで、「琉球」という独立国だったことを紹介しました。 
「琉球では三線や踊りで気持ちを表現します」。てい子さんは、野村流音楽協会三線教師の比屋根良直さんの歌と三線に合わせ、空手・琉球舞踊を組み合わせた演舞を披露。県系ブラジル4世のヴィトール金城さんは会場に手拍子を呼び掛けながら、沖縄の童歌としても受け継がれる「てぃんさぐぬ花」を歌いました。
締めくくりはてい子さんが「沖縄では、めでたい席で踊る『琉球ディスコ』よ」と呼び掛け、会場も巻き込んでカチャーシーを踊りました。
ハワイの挑戦とビットコイン
ハワイの先住民グループのサイドイベントは、まさに目からウロコでした。オアフ島には、ネイティブ・ハワイアンの「独立主権国」プウホヌア・オ・ ワイマナロ・ビレッジ(Independent & Sovereign Nation State of Hawaii、通称:ネイション・オブ・ハワイ) があるのです。
ハワイの歴史を少しおさらいしましょう。ハワイはカメハメハ王朝が統治した王国で諸外国とも外交関係を持つ独立国家でしたが、砂糖業が盛んになると欧米からの白人入植者が増加し、1893年にアメリカによって倒されます。
米西戦争を機に1898年、アメリカに併合され、1959年、50番目の州になりました。アメリカの武力による建国の歴史に組み込まれた州の1つなのです。
アメリカ統治以来、土地、言葉、仕事を奪われ、アメリカへの同化政策が進められたハワイで、ネイティブ・ハワイアンに対する差別への怒りを、非暴力の独立運動につなげたのが、カメハメハ大王7代目末裔にあたるバンピー・カナヘレさんでした。
15年間の運動が実り、1993年、クリントン大統領(当時)は、アメリカがハワイを侵略した事実を認めるハワイ王朝違法転覆に対する謝罪法に署名し、ワイマナロの土地の一部をネイティブ・ハワイアンに返還しました。その土地で、バンピーさんが初代国家元首になり、ネイション・オブ・ハワイが生まれました。
イベントで、ネイション・オブ・ハワイ、ナンバー2のブランドン・マカアワアワさんが自治の仕組みを紹介。ネイティブ・ハワイアンが自然の恵みを受け、感謝しながら生活を成り立たせた農業の手法に改めて取り組むとともに、国の「通貨」に「アロハコイン」と呼ぶビットコインを導入していることも紹介しました。
伝統を取り戻す活動と、経済自立のために公式通貨を取り入れる動き、そしてハワイと重なる沖縄の歴史に、東新川藤佳さん(米カリフォルニア在、パシフィカ大学院大学学生)はネイション・オブ・ハワイの活動に「こんなふうに『枠』を飛び越える動きを、私たちも考えたい」と話しました
アメリカはもともと誰のもの?
先住民が各地の現状を訴えるメディアゾーンで、アメリカの先住民グループのプレゼンテーションを聞きました。カリフォルニア州中部モントレー湾周辺に住むアマ・ムツン族のバレンティン・ロペスさんは、彼らの部族が数千年前から大切にしてきた聖域を取り戻し、現在計画されている砂や砂利採掘の開発から守りたいと訴えました。
古代以来、先住民の土地だったカリフォルニア州中部は18世紀、スペインによる宣教と植民地化にさらされました。アマ・ムツン族が住む今のサンタクルーズ周辺にもカトリック教会が伝道所を造りました。もともとその土地に住んでいた先住民は改宗させられ、労働力として扱われ、入植者が持ち込んだ武器と天然痘などの伝染病で、多くが亡くなりました。
その後もアマ・ムツン族は、スペインから独立を果たしたメキシコによる占領、そして、アメリカの占領にさらされ、長い間、自分たちの土地や資源、言葉、文化を奪われ、苦しんできました。
ロペスさんは「スペインのカトリック教会の宣教で先住民の人々は『異教徒』『野蛮人』とされ、土地を奪われ、奴隷として扱われた。メキシコの占領時代、私たちの土地は家畜を飼う牧場と牧草地にされ、食料だった原生植物を奪われた」と語り、先住民の土地を伝統的な方法で回復させ、母なる大地を持続可能な豊かな土地に戻したいと訴えました。
ラコタ族のジーン・ローチさんは先住民の人権活動家が40年以上拘留されている現状を訴え、「私たちは『二流市民』としてステレオタイプを押しつけられ、人権を無視されてきた。人権を守るため、すべての国が連帯して動いてほしい」と支援を呼びかけました。
彼ら彼女らの訴えに、アメリカに来て違和感を覚えていたことが重なりました。アメリカの祝日には、1776年7月4日、イギリスに統治されていた13の植民地が独立宣言したことを記念する「独立記念日」、そしてコロンブスがアメリカ大陸に上陸したのを記念して制定された10月第2月曜の「コロンブス・デー」があります。
でも、これらは、もともとアメリカの土地に住んでいた先住民にとって、「祝日」なのでしょうか。ロペスさんは「カリフォルニアの先住民たちの真の歴史は語られることはなかった」と語ります。アメリカという国で語られる「歴史」が「誰の目」から見たものなのか、あらためて考えさせられました。
そして沖縄と米軍基地…
なぜ、国連の「先住民問題に関する常設フォーラム」に琉球民族独立総合研究学会が参加したのか。まずは、沖縄の歴史を簡単におさらいしましょう。
1429年から1879年まで沖縄は「琉球」という独立国として、武器を持たない平和な国として貿易で栄えましたが、1609年の鹿児島の大名・島津家(薩摩藩)によって江戸幕府に武力併合されました。独立国だった琉球が日本の一県になったのは1879年の「琉球処分」からです。
それ以降、沖縄では日本国民としての「同化」のため、標準語を使うことが推進されました。教育現場では標準語を使わせることが教育目標となり、学校で沖縄の言葉を使った生徒の首には「罰」として「方言札」をかけ、方言を使った他の生徒にこれを渡す方法で標準語が励行されました。
また、沖縄戦中、日本軍は「方言を使う者はスパイとみなして処分する」という通達を出しました。戦争で、沖縄に上陸した米軍は住民を収容所に強制的に隔離し、土地を強制接収して基地を建設していきました。
沖縄の基地の成り立ち 知っておきたい3つのこと
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-519512.html
平良とみさん逝く 沖縄愛した魂を継ぎたい
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-184725.html
敗戦後、アメリカやイギリスなどの連合国の占領下にあった日本は1952年4月28日、サンフランシスコ講和条約の発効で主権を回復しましたが、沖縄、奄美、小笠原はアメリカの施政下のままでした。
その後、日本は高度経済成長を遂げますが、沖縄は1972年5月15日の復帰まで米軍の施政下に置かれ、日本本土から米海兵隊の移駐や基地建設が進められました。
2013年4月28日、安倍晋三首相はこの日を「主権回復の日」として政府主催の式典を催しましたが、沖縄にとってはこの日は日本の行政権から切り離された「屈辱の日」と呼んでいます。
土地、言葉、文化を奪われ…
2007年に採択された国連の「先住民族の権利に関する宣言」では、先住民族は「植民地化とその土地、領域および資源の奪取の結果、歴史的な不正義に苦しんできた」としています。
つまり、先住民は植民地政策や同化政策で、自分たちの土地や社会、固有の言葉や文化などが否定されてきた人といえます。
また宣言では、先住民族の制度や文化、伝統を維持・強化し、そのニーズに従って開発を進める先住民族の権利を強調し、先住民族に対する差別を禁止するとともに、経済・社会開発に対するビジョンを追及する権利も含まれています。
その宣言の具現化に向けて各地の現状を話し合うフォーラムで、琉球民族独立総合研究学会の親川志奈子さんは、琉球の歴史と米軍基地の成り立ちを紹介し、新しい基地建設を許さないという民意を選挙で示しても、意思決定に反映されていない現状を伝えました。
土地を奪われ 選挙の民意反映されず… 先住民フォーラムで親川氏が沖縄の現状報告
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-704359.html
本会議では、東新川藤佳さんが、沖縄の人々が直面する問題として、米軍基地が女性や子どもたちへの性的暴行や教育環境の脅威を引き起こしていることや、安倍首相が琉球国は独立国だったことを否定する発言をしたことなどが、国連の「先住民族の権利に関する宣言」に反しているとして、政府に直ちに是正するよう求めました。この声明文は、国連の記録として残ります。
基地の存在が性犯罪誘発 国連先住民フォーラムで琉球独立学会声明
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-704858.html
普天間第二小 避難242回 米軍ヘリ上空飛行 恒常的に授業侵害
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-695480.html
国連が4回勧告、「最終見解」も
国連は2008年に沖縄の人々を「先住民族」と公式に認め、過去4回勧告を出し、2014年8月には国連人種差別撤廃委員会が沖縄の人々の権利を保護するよう勧告する「最終見解」を発表しています。
しかし、日本政府は、日本にアイヌ民族以外に先住民族は存在せず、沖縄の人々は人種差別撤廃条約の適用対象にならないと主張しています。
「先住民は歴史的な不正義に苦しんできた」という国連の宣言と、沖縄の歴史、そして土地を奪われて造られた米軍基地から今も派生する問題を考えるとき、そこに「問題」が存在しないかのように振る舞う権力のいびつな姿が浮かび上がります。
そして、先住民に対して、意識的・無意識的に「未開」「野蛮」「珍しい」といったレッテルを張り、その歴史をオブラートに包んで見えにくくさせているのは「誰の視点」や「都合」によるものなのか。
世界各地の先住民の人々の歴史や今も直面する課題を通して、力のある側が「なかったことにしたい」「語ろうとしないこと」にもっと目を開いて向き合わなければならないと思うのです。
「今」を成り立たせるこれまでを知り、「これから」をどんな未来にしたいのかを考えるために。
座波幸代(ざは・ゆきよ)  政経部経済担当、社会部、教育に新聞を活用するNIE推進室、琉球新報Style編集部をへて、2017年4月からワシントン特派員。女性の視点から見る社会やダイバーシティーに興味があります。
https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-716269.html

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宮崎駿、高畑勲監督との思い出『太陽の王子 ホルスの大冒険』とは

2018-05-17 | アイヌ民族関連
楽天 Woman2018/05/16 19:33

50年前の名作! 『太陽の王子 ホルスの大冒険』DVD発売中 2,800円+税 販売元:東映 発売元:東映ビデオ (C) 東映
 15日に行われたアニメーション監督・高畑勲さんの「お別れの会」。同じスタジオジブリで作品を作り続けてきた巨匠・宮崎駿が、お別れのあいさつで「僕らは精一杯、あの時、生きたんだ」と語った思い出のアニメーション映画『太陽の王子 ホルスの大冒険』について振り返る。
 主人公の勇敢な少年・ホルスが、人間や動物を苦しめる悪魔・グルンワルドに立ち向かう姿を描いた本作は、スタジオジブリが発足する以前、東映動画(現・東映アニメーション)に務めていた高畑さんと宮崎監督が作り上げ、今なおファンの間で語り継がれる名作。アイヌ民族の伝承を題材にした深沢一夫の戯曲「チキサニの太陽」を原作に、高畑さんが演出を務め、宮崎が場面設計・原画を担当し、3年をかけて総作画枚数が15万枚に及んだアニメーション長編だ。
 同作の敵・グルンワルドは、ただ暴力的に人間を襲うだけではなく、人間の心の弱い部分を攻撃する。相手を疑う心や、差別を助長するようなことにも決して屈しないホルスの姿に、周囲の人々も立ち上がろうと決意。主人公のホルスは、一人ひとりが心に潜む弱い部分に打ち勝ち、一致団結することで敵に勝つことができると証明する。
 岩でできた巨人や、大カマス、氷でできたマンモスなどアニメならではのキャラクターなども登場し、荒れ狂う海や、吹雪など自然が猛威を振るうシーンは大迫力。ほかにもホルスやグルンワルド、ホルスが出会う孤独な少女・ヒルダといった登場人物たちの心理が表情などで細かく表現されており、高畑さんたちが「精一杯、あの時、生きた」色あせない作品となっている。
 作画監督には映画『パンダコパンダ』、アニメ「じゃりン子チエ」作画監督の大塚康生、原画は「アルプスの少女ハイジ」のオープニングの作画を手がけた森康二さんが担当している。声優を務めたのは平幹二朗さん、市原悦子といった名優たちだった。(編集部・梅山富美子)
https://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/cinematoday_N0100843/

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大自然愛した写真家に迫る 故郷・市川で星野道夫さん企画展 直子夫人「対話するように見てほしい」

2018-05-16 | 先住民族関連
産経ニュース2018.5.16 07:08
 アラスカの大地に生き、野生動物と壮大な自然を撮影し続けた市川市出身の写真家、星野道夫さんの傑作を集めた「星野道夫の旅 セレクション」展が6月6日まで市川市芳澤ガーデンギャラリー(同市真間)で開かれている。感動的な写真と資料約180点が展示されており、星野さんの人生の旅と心の内面に迫ることができる貴重な機会となっている。(塩塚保)
 星野さんは昭和27年、市川市に生まれた。慶応大在学中にアラスカ(米国)の村を訪れ、先住民とひと夏を過ごすうちに、その大自然に魅了されるようになった。
 その後、アラスカを拠点に旅を続け、授乳するホッキョクグマや夕暮れの川を渡るカリブー、豪快に泳ぐクジラなどを撮影。雪の山脈にこもって荘厳な光を放つオーロラの撮影に成功したこともあった。
 しかし、1996(平成8)年8月、カムチャツカ半島(ロシア)でテレビ番組の取材中にヒグマに襲われ、43歳で命を落とした。
 今回の企画展では星野さんが残した膨大なフィルムの中から傑作を厳選。「アラスカとの出会い」「マスターピース」「生命のつながり」「神話の世界」「星野道夫の世界」の5つのテーマに分けて大自然の中で躍動する野生動物の魅力や星野さんの心の内面を紹介している。
 夫人の直子さんは星野さんと初めて出会ったときの印象を「アラスカでの撮影の旅の話をしてくれました。本当にもう、表情が生き生きとして、うれしそうで、少年のようでした」と振り返る。
 やがて2人は結婚。アラスカのログハウスで暮らし始めた。
 直子さんは星野さんの撮影の旅に同行したこともある。夫婦と友人の3人でボートに乗り込み、川を移動した。川岸にテントを張って野生動物を撮影する。寒い日、カリブーの心臓を食べた。体の芯まで熱くなったことを今でも覚えている。
 林の中にある自宅のベランダで夫婦そろって夜空を見つめたこともあった。「オーロラが音もなく、激しく動く。その美しさに言葉を失い、思わず見入ってしまった」という。
 直子さんによると、星野さんはよくアラスカから市川市に帰郷していた。
 「生まれ育った市川をとても大切にしていた。真間川沿いを歩くのが好きでした。市川は星野の原点なんです」
 星野さんの写真家人生が凝縮された今回の企画展。直子さんは「ゆっくりと作品に向き合って、対話するように見てほしい。きっと星野からのメッセージを受け取ることができるはずです」と多くの人の来場を呼び掛けている。
 企画展の開催時間は午前9時半~午後4時半(月曜は休館)。入場料は一般600円。問い合わせは(電)047・374・7687(同ギャラリー)。
http://www.sankei.com/region/news/180516/rgn1805160024-n1.html


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伝統紡ぐアイヌ衣装 美しい文様の作り方研究し復元、後世に伝える 津田命子

2018-05-16 | アイヌ民族関連
日本経済新聞 2018/5/16付
 アイヌ民族の衣服は渦巻き状の美しい文様で知られる。伝統的なものとして動物素材の衣服と植物素材の衣服があるが、中でも有名なのが「アットゥ●(●は小さいシ)」と呼ばれる樹皮衣。オヒョウ、シナノキなど樹木の皮を剥いで糸にして、それで織った衣服のことだ。背中や裾に紺色の布を置き留めて、上から刺繍(ししゅう)することで生まれるアイヌ文様の服は、晴れ着として大切にされた。
 18世紀には交易によってもたらされ…
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https://www.nikkei.com/article/DGXKZO30527330V10C18A5BC8000/


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講演で先住民の歴史学ぶ シベチャリ武四郎まつり

2018-05-16 | アイヌ民族関連
日高報知新聞2018.05.15

苫小牧アイヌ文化保存 会による「樽前おろし リムセリムセリムセ」 =苫小牧地区オリジナ ルの輪踊り=
【新ひだか】新ひだかアイヌ協会(大川勝会長)主催の「第6回シベチャリ武四郎まつり」が12日、静内真歌のシャクシャイン記念館で開かれ、アイヌ文化講演会や古式舞踊の文化交流会などが行われた。
 武四郎まつりは、アイヌと深い交わりを保ちながら、幕末から明治初期にかけて6度にわたって北海道を踏査した松浦武四郎(1818~1888年)の功績をたたえる行事。武四郎はシベチャリ(静内川)地域の調査で3度にわたり静内地区を訪れており、同協会は平成24年に武四郎の記念碑を真歌公園に建立している。
 まつりには新党大地の鈴木宗男代表、国民民主党の山岡達丸衆議、藤沢澄雄、金岩武吉両道議ら約110人が参加。開会に先立ち、神々へのカムイノミ(始まりと終わりの報告)を挟んでイチャルパで武四郎と先祖を供養した。
 開会で大川会長は「シベチャリ武四郎まつりは松浦武四郎の功績をたたえる日として立ち上げたが、今後も引き続きアイヌ文化全般を考える勉強会などを行い、継続的な事業として取り組みたい」とあいさつ。
 アイヌ文化講演会では、独立行政法人国立科学博物館(東京都)の副館長・人類研究部長で日本人類学会長の篠田謙一さんが「DNAで解明する北海道先住民の歴史」の演題で講演。
 主に人骨を用いて人類の起源と集団の成立について研究する「自然人類学」を専門としている篠田さんは、「人骨や体つき、DNAは先住民の成立の歴史を知る手掛かりを提供する。特に文字の記録のない社会では、自然人類学の知見なしには集団の成り立ちを正確に知ることはできない」とし、「最近のDNAを用いた研究で、人類集団の成立のシナリオが詳細に語られるようになっている。また、過去の社会を復元する研究も行われるようになっている」と説明。
 奥歯の先などから採取できるDNAを調べることで、外見の特徴から血液型、酒の強さまで分かり、「アイヌ人骨の分析を進めると沿海州、カムチャッカ半島(極東ロシア)の集団と似ていることも分かった」と説明。「本土日本の周辺集団ではなく、北東アジアの先住民であるという視点が重要」と話し、5~10世紀に栄えたオホーツク文化人が最も大きな影響を与えているという考えを示した。
 その上で、「人類学は人骨を使うということで、それに対して否定的な方もいる。私たちも敬意を失わないように研究をしていこうと考えているが、人類学の研究がアイヌの皆さんにどう還元されるかが重要。それを今までさぼってきたことがあって今日の状況を招いていると反省している」とした。
 さらに、胆振管内洞爺湖町の入江貝塚から出土した推定18歳の男性の人骨が難病と推測される病気で腕や足の骨が異常に細くなっていることについて、「生活が非常に苦しい当時の社会にあって、まったく生産に関与できない人が生きることを許されていたという証拠になる。この人をケアする人がいたからある程度の年齢まで生きていくことができた。古代の社会のありようは、骨が出てきて私たちの前に初めて提示される。私たちは当時の社会がどうだったのか考えることができるし、今の私たちの社会にとって重要なことを考える機会にもなる」と人骨の研究の意義について話した。
 講演会後は、松浦武四郎記念碑の前で登別古式舞踊保存会フンペと苫小牧アイヌ文化保存会による古式舞踊の交流会のほか、アイヌ料理の試食会、平成29年度公益財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構アイヌ文化奨励賞を受賞した高橋三三五さんの祝賀会などが行われた。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/6019

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山菜採りで体験交流 にぶたに湖 自然観察会

2018-05-16 | アイヌ民族関連
高報知新聞2018.05.15日

イオルの森で山菜を採る参加者たち
【平取】イオル再生事業を推進するアイヌ民族文化財団主催の「キナアカラ(山菜採り)」体験交流事業が12日、二風谷地区のイオルの森周辺で開かれ、札幌からバスでやってきた親子を含む町内外の75人が参加し、ピクニック気分で旬の山菜採りとアイヌ伝統料理試食などを楽しんだ。
 午前9時に二風谷生活館前に集合。二風谷ダム湖対岸にある、町がカツラ、クルミ、エンジュ、オヒョウニレなど工芸素材の広葉樹を植樹し複層林づくりを進める「イオルの森」へバスで移動。
 山菜採りを前に、アイヌ民族文化財団アドバイザーの貝沢守さんらによるカムイノミが行われ、森の中の清流の岸辺で自然の恵みをもたらしてくれた神々に感謝の祈りを捧げた。
 このあと参加者は山菜採り名人の案内で小沢途上に自生するフキ、ニリンソウ、ミツバ、スドキ、ギョウジャニンニクなど旬の山菜を見つけ採取した。
 名人から「フキは虫食いの無いものを選んで。毒草トリカブトはすでに大きくなっているので見間違えることはない」などと教えてもらい、新緑の木立の合間や沢の斜面を探検し、小川のせせらぎの音を聞きながら1時間半ほどかけて山菜採りを楽しんだ。
 この日は二風谷ダム流域治山・治水連絡協議会による「にぶたに湖周辺自然観察会(春)」も同時開催。一行は山菜摘みを終えてから二風谷ダム管理所屋上からの眺望を見学して職員から説明を聞き、記念のダムカードももらった。
 昼食は、二風谷生活館で伝統料理「キナオハウ(山菜汁)」の試食会。この日収穫した山菜を水洗いし、束ねて素早くゆでて水にさらしてアク抜き。豚肉とジャガイモの味噌汁に形のわかるように下ゆでした山菜を刻まずに入れて完成。みんなで旬の恵みをおいしく味わった。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/6020

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介護施設法人、寡占防止へ運営数など規制

2018-05-16 | 先住民族関連
NNA.ASIA2018/05/16(水)
台湾の衛生福利部(衛生省)は14日、高齢者介護施設を運営する介護法人に関する規定「長期照顧服務機構法人条例」を施行するための細則について、政府原案を予告した。「機構住宿式(居住型)」の介護施設を運営する介護法人が一度に運営できる施設の数を10カ所以下に限定し、ベッド数の上限は2,000床とした。規模が大きい法人による市場の寡占を防ぐのが目的としている。今後意見聴取などを行った上で、7月末にも施行したい考え。15日経済日報が伝えた。
高齢化の進行による介護施設の開設が増えていることを受け、衛福部は今年1月に、長期照顧服務機構法人条例を公布。その後、条例運用に関する細則の制定に入り、社会福祉の専門家らを交えて検討を続けてきた。
細則では、介護法人の財産規模に関する最低水準を設けた。中央政府が監督する法人は3,000万台湾元(約1億1,000万円)、地方自治体が監督する法人は1,500万元をそれぞれ下回ってはならないとした。ただし離島や先住民の居住地区など、人口の少ない地域に施設を設置する場合は、法人の財産規模の最低基準を最大で50%引き下げる。これにより地方での介護施設開設を後押しするという。
介護法人の監査に関する項目では、年間事業収入が総額1億元以上の法人に対し、衛福部が指定した専門家など第三者を「公益監察人」として法人に派遣する。公益監察人の任期は4年間で再任も可能。介護法人の財務状況などをチェックし、施設運営の透明性を確保する。
https://www.nna.jp/news/show/1762973

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アイヌ新法 振興策を手厚く確実に

2018-05-16 | アイヌ民族関連
北海道新聞05/16 05:05
 政府のアイヌ政策推進会議が、2020年までの制定を目指すアイヌ民族に関する新法に、地域振興や産業振興に取り組むことを明記する方針を決めた。
 文言を盛り込むことで、アイヌ関連施策に法的根拠を持たせ、関連予算を含めた支援を安定的に行うのが狙いだという。
 文化、福祉の一部に位置づけられていたアイヌ政策に、地域・産業振興が加わったことは、一歩前進と言えよう。
 過去の同化政策などで、厳しい暮らしを強いられる人も少なくない。政府は、振興策を手厚くし、確実に実施する責務がある。
 アイヌの人たちの意見を丁寧に聴き、一層の権利回復につながる内容に練り上げてほしい。
 1997年に施行されたアイヌ文化振興法は名前の通り、文化面に特化した法律だった。
 アイヌ新法の立法化に向けた議論は、政府の有識者懇談会の提言に基づき、2年前から始まった。
 今回、推進会議の作業部会は、「地域振興、産業振興、国際交流等を含めた幅広い取り組みとなるよう、立法措置について検討を加速すべき」との方針を盛り込んだ報告書をまとめた。
 新法は初めて、法律でアイヌ民族を先住民族と明記する方向だ。その意義は大きい。
 20年には、胆振管内白老町に「民族共生象徴空間」も開設される。振興策も、実効性のあるものでなければならない。
 一方、北海道アイヌ協会などが要求してきた生活・教育支援は見送られる見通しだ。
 アイヌ民族だけを対象とした政策を講じることは、憲法14条の「法の下の平等」に抵触するとの理由からだ。
 だが、14条は社会的・経済的弱者をより厚く保護して格差を是正することで「実質的な平等」を求めているとされる。
 アイヌ民族の居住する道内66市町村で行った道の調査(13年)によると、生活保護率は平均家庭の1・4倍に上り、大学進学率は0・6倍にとどまる。
 明治以降、政府は、サケ漁などの漁労や、狩猟などアイヌ民族の生業を奪い、言葉を失わせる同化政策を進めてきた。
 不当な差別や格差を深刻にした背景には、こうした経緯があることを忘れてはならない。
 先住民族の復権を図り、格差を是正するのは世界の潮流である。格差の解消に向け、生活・教育支援の検討が求められよう。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/189792

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地域振興明記 政府報告書

2018-05-16 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2018年5月15日 北海道朝刊
 政府は14日、アイヌ民族関連の施策を進める「アイヌ政策推進会議」(座長・菅義偉官房長官)の会合を首相官邸で開いた。制定を目指すアイヌ民族支援の新法に関し、文化や福祉政策の充実に加え、アイヌ民族が多く住む地域の振興や、他国の先住民族との交流促進も明記することを確認した。こうした内容を盛り込んだ推進会…
この記事は有料記事です。
残り124文字(全文274文字)
https://mainichi.jp/articles/20180515/ddr/041/010/003000c

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