ウッドなベースのギター弾き

ウッドベースとギター使いのJAZZCATの、音楽どっぷりの雑話。プレイヤー受けを狙っている。

長年酷使された耳・・・

2007-11-13 20:04:08 | Weblog
日野さんと楽屋で話をさせていただいた際に、気になることがあった。
我々が質問することに、イマイチ反応が無いときがあった。
というか、質問しているときに こちらに耳を向けるしぐさも何度もあった。
日野さんいわく、「最近耳の聞こえが悪くなってきてねえ・・・」
おんとし65歳、これまで数限りないステージで ほとんど連日
長年演奏してきた彼の耳は
ボロボロになっていてもおかしくない。

演奏中の日野さんを見てるとそんなことも微塵も感じさせないのだが・・。

でもそうだよなあ・・
伝国の杜ホールでのライブのときも、Tpのマイク無しで
聞いているコッチの耳が痛くなるほど
音が大きかったもんなあ。
そんな楽器の音を 本人は
間近で聞いているんだからねえ。
(でも、ヘビーメタルやグランジのロックプレイヤーは
耳栓して爆音のライブをすることもあるとか・・)

いわば職業病ともいえるのかもしれないが、
ただでさえ老化はやってくるし、
できる限り 耳は大事にしていくに
越したことは無いよなあ・・・。

と チョットさびしく思った。








日野さんのことば

2007-11-12 20:15:14 | Weblog
日野さんほか、名だたる日本のトップJAZZマンからいろいろアドバイスを
受けた際に、質問したことがある。
「お客に受けそうな曲、なじみの深い曲といったラインナップが無かったのは
なにか意図があるのですか?一般のお客さんと演奏者側のコミュニケーションが
いまひとつとれていなかったように思えたんですが・・」
答えはこうだった。

お客に受けようと思ったら曲は古典をやればいい。ヒットしたレコードの曲を、その雰囲気で演奏すれば、客は喜ぶよ。
でもそれでは、モノマネなんだよ。ヒトそれぞれの個性がみんなあるハズだし、
昔の作曲家・演奏家とわれわれ個性が違うわけだから、モノマネだけでは自分を表現したことにはならない。
50年前に既にそういった作品を作り上げた彼らを超えることも、並ぶこともできない。
自分達はなにも古典を否定しているワケではないよ。
現に私の音楽的なお父さんはサッチモでありマイルスであり、彼らがいなかったら
私達はここにいないと思う。
若い頃は彼らの音楽・プレイをとにかく練習したからね。
ただ、今のグループでは、自分の音楽を作り上げるコトをめざしている。
お客に容易にうけいれられるとも思っていないが、信念をもってモノマネではない
自分達のオリジナルの音楽を作ることを貫いているんだ・・・

いやはや次元が違う言葉だった。
まさに音楽家であり、クリエイターである。

ただ・・われわれアマチュアは、
その古典も ろくすっぽ できないんだよなあ。
モノマネもチャンとできていないのよねえ・・






ヒノテル・タダセイ・石井彰・金沢ひであきの個別クリニックだった

2007-11-11 21:11:17 | Weblog
週末に米沢伝国の杜において、あのヒノテルさんのコンサートがありまして、
楽しんできました。
その日は、ヒノテルはじめ、多田誠司、石井彰、金沢さん一行が、米沢に泊まって、次の日午後、彼ら全員によるクリニックが無料で開かれるということで、
半信半疑のままベースかついでいったら、ありゃりゃ、本当でした。
集まった参加者は、学生やJAZZ研、あと社会人あわせて25人くらいか。
各パートに分かれての個人レッスンと、Fのブルース、B♭7のファンクをアンサンブルで各人のソロもさせての合同レッスン。
ベースはというと、自分のほかはブラバンの高校生がひとり。
困ったことにコードもわからない、JAZZしたこともない彼。
結局自分だけがマンツーマンで金沢さんから見てもらって、たくさんアドバイスいただきました。
ラッキー!
ドーユーことのアドバイスあったか というところは、後日書きたいと思います。
Tpの参加者はヒノテルさんからじきじきの指導をうけ、
(学生ブラバンの諸君はコレがどのくらい貴重なことなのか、わかってんのかなあ・・)
Asはタダセイさんから。Pfは石井彰さんからの個別指導!
いやー大変勉強になりましたし、また緊張しました。
だいたい3時間ビッチリ指導、アドバイスをいただき
これ ホント無料でよかったんかなあー。
全員から持参したメモリーにサインをいただきましたが、
特にヒノテルさんからは特別大きなTpの直筆イラストと大きなサインをいただきました。(イラスト書いてもらったのは多分オレだけ・・・うひゃー)

これからのJAZZ人生、このサインを見るたびに、
ヒノテルさんのグループの目の前で集中して演奏した時の自分を思い出し、
叱咤激励して、勉強していきたいと
思います。



弦はミディアムかライトか

2007-11-05 23:40:25 | Weblog
ギターやベースなどの弦楽器には当然弦が張られていて
音を出しているわけだが、
その弦もいろんな種類がある。

材質からいえば スチールの弦やナイロン系の弦。
テンションが強い弱い、つまり張り具合の強いものやわらかいもの。

個人の好みでチョイスしてかまわないんだけど、
偏見というか、人の意見にふりまわされて
結果、弾きにくいゲージを選んではいないだろうか?

たとえばアコギ。

やや硬めのミディアムゲージでは、
それなりの強さでピックでガンガンストロークで弾けば
ライトゲージより大きい音を出すことが可能だが、
その反面、左手の押弦のチカラも必須となる。
欧米人並のごつい手をもつ方なら大丈夫なんだろうが、
果たして日本人が欧米化してきているとはいえ、
左手にムリをかけていないだろうか?

例えば F のコードを1フレットで
ちゃんと押さえられるだろうか?

太いゲージのほうが音程はよくなるがノビは無くなる、
ピックで大きな音がでる反面、指での軽いタッチでの反応は悪くなる。

楽器の状態によっては、ライトゲージより太いゲージだと、
楽器自体に負担をかけることもある。

ライトゲージを張ってみて自分の楽器の鳴りがどう変化するのか
相性を確認してはどうだろうか。

左手右手のチカラ加減のストレスが減る分、音楽性の余裕も出るというもの。

自分が知っている範囲で、ギターにミディアムの弦を張って、
それなりのパワープレイの弾き方で、イイ音を出しているプレイヤーは
いないんだよなあ。


弦楽器と電子レンジの新しい関係

2007-10-31 22:19:30 | Weblog
今回はベースプレイヤー向けのマニアックな話題を。
ここ3、4年、バイオリンやチェロ弦楽器の工房関連のHPに、かなり興味深い事象が掲載されている。
木材への電子レンジの効用。
初耳のかたには かなりインパクトがあるかもしれない。

100年200年を経たいわゆるオールドの弦楽器の音と
作りたてまもない新製品の音は、いったいナニがどうちがうのだろうか?

おおかたの意見では、楽器の木材パーツの水分含有量と木材の経年変化による結晶の具合だそうで。
100年、200年をかけて、木材の含有水分が減っていき、同時にいい具合に木材は結晶化していくのである。

ドコの誰がチャレンジしたのかわからないが、
木材の含有水分を もしかしたら電子レンジでとばせるのではないか・・

すごい発想である。

で、製作過程の木材パーツをことごとく電子レンジに数十秒間いれてみたらしい。

そうしたパーツで組み上げられた楽器は、全くオールドと同等 とはいえないまでも
その出音の大きさ、輝き、深みは、同じ木材で作られた非処理のモノと比較しても
誰もがわかるよい変化があったそうだ。

これは本当なのか、自分でも試しにたまたまの弦交換の際、ベースの駒をレンジで数十秒間チンしてみたあと、重さを正確にハカリで計ってみたら、
確かに数グラム、軽くなっていた。

早速その微妙に軽量化された駒を、今までのベース本体に取り付け
弦をわざと今までの古い弦にして音を出してみたところ・・・・

アレ、違う楽器の音に変化している・・・

それも、発音レスポンス、音量、音色(倍音)とも、イイ方向に変わってきたのである。

数十秒でこんなに変化するんだあ・・・と自分でもビックリ。

駒部分でこれほど変化するのであれば、もしベースの表板を全部電子レンジでチンできるのならば
どれだけ変化するのだろう・・・

ま、それはムリとしても、この事実はいろんなところに応用できると思われる。

駒以外にもナット、テールピース、例えばギターのパーツとかにも応用できるかもしれない。

もし興味があれば、バイオリン・電子レンジなどのキーワードをネットで検索してみてほしい。

ただし、加熱しすぎは厳禁。湯気が出始める前にSTOPさせること。
でないと 燃えちゃうよ~。
ヤルときは自己責任でネ。