とあるリサイクル(ジャンク)ショップで、多分1960後期くらいのマルハギターを以前に購入した。
ボロボロの状態であったが、珍しいワインレッド着色の表単板で、ネックは勿論極太、
クラギのナット幅、ロングスケール、鉄弦が張れる鉄製ペグで、
いわばヤマハのダイナミックギターのコピーなんだろうな。
ネックにロッドは入っていないため、しばらくはネックの様子見で、このマルハ歌謡ギターにナイロン弦を張ってたんだけど、
他にもナイロン弦ギターが実際は数台部屋にあるし
逆にスチール弦のアコギが少なかったので、
試しにエレキ用の011から始まるライトゲージ弦に変えてみた。
ネックはほんのわずかに順ゾリ程度になったくらいだから多分大丈夫だろう。
そしてその音だが、
まんま昭和である。
昭和30年から50年くらいまでの音というか。
例えれば裕次郎や小林旭・・
マーチンやギブソン、世界に名だたるルシアーメイドの音にはなりえないが、
半世紀近くにわたる空気を呼吸してきたその年月を確かに感じる。
これまでにどんな曲を奏でていたのかなあ・・
もし、自分がジャンクショップでこのギターを見つけなければ、
たぶん2度と音を奏でられることもなく、ジャンクショップの片隅でホコリかぶって
朽ち果てていく運命にあったんだろうなあ。
そう考えれば、なんか拾う神にでもなった気分で、ちょっぴり楽しい。
久々のウッド関連の話題。
今の時代さまざまなウッド用の弦が市販されてて、
皆さん好みでセレクトしていると思うんだけど、
ギターやエレベの弦と比べるとバカ高くてねー。
4本セットで4万くらいから安いものでも2万くらいなんですよ。
だから、張った後、多少気に入らなくなったといっても、
なかなか張り替える気にはならず、たいていはそのまま使ってしまうんだな。
弦の種類も大きくわければスチール弦やガット弦(ぽいもの)、
またメーカーによっても音質特性が変わるし、
ビンビンと倍音がでるもの、反対に倍音が少なくダークなもの、
サスティンがズーンと伸びるもの、ボンボンと伸びないもの、
硬い弦、ソフトな弦・・・
弦単体のカラーに加えて、困ったことに楽器との相性も絡んでくるんだよね。
楽器一本だと実に悩みどころです。
かくいう自分、
アーチドバックブゼット型ウッドに張ってるのは、
今はダダリオのオケ弦です。
ダークなカラーで結構楽器との相性はいいみたい。
もう一本のフラットバックガンバ型に張ってるのは、ピチカート向きの弦。
派手めな音に振ってます。
昔は、まさにJAZZ向きでサスティンが伸び荒々しいところもある定番のスピロコアや、
ピラストロのジャザー、ダダリオのハイブリッドなんかを中心に使ってたんだけど、
最近は音が伸びすぎず、少しダークな弦も好みになってきたかな・・
トシとったか・・・・