1990年にWARC Bandが開放されるや私は直ぐに変更届けを出して18MHz帯と24MHz帯を運用出来る様にしました。当時は第一タワーにミニマルチの7SDXを上げ第二タワーにはクリエートのAFA40を上げ其の上に新しく開放された18,24MHz2Band八木を上げる為に機種選定に入りましたが矢張り対象とするメーカーはナガラかクリエートしか無かった様な記憶が有ります。特に運用出来る最初の段階からのビームアンテナと成ると私の記憶では選択肢はクリエートの248Aしか無かった様に思うのですが?定かでは有りません。
此の私が選んだ248Aはブーム長4.6m、最長エレメント7.5m、回転半径4.7m程で然程大きくなく動作としては18MHz帯は3エレ動作で24MHz帯は4エレ動作でした。7MHz帯のビームアンテナと比較すると設置は赤子の手を捻る簡単さで直ぐに問題なく設置は出来たのですが共にトラップ型アンテナなので設置間隔や方向による干渉を出来るだけ避ける為の調整が結構時間が掛かり面倒でした。
開放された最初から此のアンテナを使用して居たので性能面で余り不足を感じる事は無く6年間くらい使用しましたが前回のブログに書いた当地で瞬間最愛風速53m/Sを記録した大風で4本のエレメントは全て魚の骨状態に「く」字型に大きく曲がりトラップ付きのエレメントの片方が継ぎ手パイプからスッポリ抜けて何処かに飛んで行ったのか?1週間ほど近所中を探し廻りましたが結局残骸を見付け出す事が出来ずに長年に渡り沢山のアンテナを使用しましたが3m程のエレメントの所在が解らない唯一のアンテナと成りました。クリエートの特にトラップ付きのマルチバンドアンテナは全体的にパイプ径が細く華奢で長年に渡り強風を受けると私が使用したアンテナの248A,CL15,218U,214F等は全てエレメントクランプの近くから少し「く」の字型に曲がってしまう様な傾向が有るようです。(性能は体感的に感じる様な損失や劣化は無い様に思う)
此のアンテナの購入で7、14,18,21,24,28MHz帯が初めて全てビームアンテナに成ったので通常の日にQRVするDX局とは効率良く交信が出来る様に成りましたが一度DXペディション局と成ると中々打ち抜く事は出来ずにモノバンダーとの力の差を思い知る事に成りました。
暫くはタワー1基にミニマルチの7SDX(14,21,28MHzトライバンダー)とタワーの途中から吊り下げた逆Vアンテナで7MHz帯を運用して居たが此の時期の運用の中心は28MHz帯であった。7SDXでは28MHz帯が保々フルサイズの7エレ八木として動作する事も有ったが此の頃はサイクル22への上昇期に当り28MHz帯のコンディションは素晴らしく日本からは交信が難しいカリブ海方面が春先から初夏の手前頃に掛けて連日の様に聞こえてカリブ海の全カントリーを28MHz帯で完成し此れは14MHz帯や21MHz帯よりも可成り早かった。
アンテナの関係で14,21,28MHz帯でのある程度の実績が伴って来ると社会人に成ってからの夢であった7MHz帯のビームアンテナ実現化への思いが強く成り其の為の第二タワーの建設計画が始まった。処が最初のタワー建設時は用水の向こう側の県の施設の駐車場から大型クレーン車でタワーを吊上げて作業を行なったが此の当時は用水伝いに植えられた木々が大きく成長して大型クレーンのアーム移動の邪魔に成り其の方法は使えない状態に成りタワーは小さいセクション毎に分解出来て且つ私と家内の二人で立ち上げて行かれる物しか選択肢が無く当時はクリエート社くらいしか無かった様に思いクリエート社のタワーを選定した。
其の頃の私は未だ三十歳半ばで馬力も有ったので仕事から帰って来た後の夜の時間にスコップでの穴掘りから始めてコンクリート打ち、其の後のタワーセクションの繋ぎは家内と二人で各セクションを吊上げた後に私がタワーに上がりボルトナットで接合していく作業を何日か続けて漸く完成した。タワーに取付ける7MHz帯のアンテナはナガラの通称「ハエ叩き」かクリエートのAFA40か随分迷ったが何と無くスッキリした感じのAFA40に決めましたが価格は此方が安かった様に記憶しています。
学生の頃に各周波数帯での標準的なアンテナであるダブレットアンテナの給電に使用する3C2Vの同軸が高くて使えない時代にアメリカには7MHz帯のアルミ製のビームアンテナを使って居る局が居る話を無線の師匠から聞かされて凄く驚くと同時に此れから先、自分が一生アマチュア無線を続けても其の様な時代は来ないだろうと思って居た事が実現出来た時の感激は特別な物でしたが同時に人間の物欲は際限が無い事を思い知る事に成りました。2エレを経験すると次はフルサイズの2エレか短縮で有れば3エレにグレードアップすれば如何なんだろうか?と思いは留まる事が有りませんHi性能面では其れまでの7MHz帯でDX交信をして居るビーム組のJA局がRS59を送って居る局がワイヤーアンテナ時代では殆ど聞こえず何時も「本間かいなぁ~?」と疑問を持って聞いて居た事が払拭される感じで飛びよりも耳が良くなった事に驚くと同時にビームアンテナの威力を実感しました。此のアンテナには思わぬ裏技(メーカーは意図して居なかったと思うが)が有って或る日、アンテナSWを切り換えるのを忘れてAFA40に間違って18MHz帯の電波を給電したらSWRが1.2くらいで落ち着いて居る事に気付き其の後此のアンテナを使用して18MHz帯のDXを暫く遣った事が有り結構電波は飛んでおり此のアンテナは隠れた2バンドアンテナとして動作します。
7MHz帯の短縮とは言えビームアンテナを上げると国内外に対する飛び方や聞こえ方は遥かに向上しますが決して良い事ばかりでは無く毎年の7月から11月初旬までの台風シーズンに成ると台風の進路で一喜一憂する羽目に成ります。私はAFA40が台風の強風に苛まれる状況を一度外から見た事が有りますがブーム長が約5m弱あったと思いますが14m弱のエレメントが強風に煽られると通常の片方のエレメント位置まで届くのでは?と思う程に弓形に曲がり恐ろしくて見て居られない状況に成りますHi、当初購入した段階では5年間くらいは無事で居るか?ぐらいに考えて居ましたが意外と柳に風で此のアンテナはアンテナ強度としては瞬間最大風速53m/Sの強風に壊れる事無く見事に耐えましたが(此の時2インチのアンテナマストはタワーの天辺のマストベアリングを出た所で110度位に曲がって居ました)電気的な部分ではバランの巻線間のスパークに寄る不良と最後にはトラップ部分に問題が発生し15~6年目に命尽きましたが機械的強度は思った以上に強いアンテナで7MHz帯の運用で随分と活躍してくれました。
今朝は何時も寄りは少し早く4時頃に目覚めた。外はしとしと降りの雨模様でその性か何時も寄りは暖かく布団から起き出し易かった。最初に3.5MHz帯を聞いたがバンド全体にノイズレベルが高くEU方面の信号はノイズの中に埋もれて良く聞こえない。仕方なく7MHz帯に上がったが此方も全く同じ状況・・・・我家は若いお金が無い時に建てた安普請で家の外壁はトタン張りなので雨が降ると帯電するのか?近くに50万Vの送電線もも通って居てどちらが原因かは良く解らないのですが?とにかく極端にノイズレベルが上がり雨が降り出す時や雨が止む時期の5~10分間はザァ~と言うノイズで何も聞こえなく成る時間帯が有ります。
元々バンドノイズレベルの高いLow Bandの受信を諦めて10MHz帯に上がって聞き始めたら05:25JST辺りから10.115MHzでC5GCJが559で入感して居た。此れは是非交信しなければと思い断続的に呼掛けて居たら05:40JSTにはs信号強度が579~599で聞こえ始め此の段階で頑張って呼掛けましたが最後までコールバックは無しで05:50JSTには559に信号は落ち06:05JST頃にはゆっくりとノイズレベルの中に沈んで行きました。
今朝は06:10JSTに成っても一局とも交信出来ない状況に一寸焦りを感じ始め3.5~10MHzの3Bandを行き来しながら聞こえるDXを片っ端から呼掛けるが全敗の状況にDXクラスターに14.020MHzにP48ADIの情報がアップされたので慌ててQSYし呼掛けを開始したが中々コールサインを取って貰えず4回くらいコールサインを送って漸く交信する事が出来て「今日のDX交信実績は1局だがP4(Aruba)なら納得の為所か」と一休憩して居たらクラスター情報にPV8ADIと訂正が入り「嘘ぉ~」思いサイド信号を良く聞いたら確かにPV8ADIと打って居り何て事は無い単なるBrazilの局、慌ててQSYした段階ではJAが可成り呼掛けていた事と可成り高速なキーイングをして居たので自分勝手にカリブ海からの信号と思い込んでいた。後で思うとカリブ海の局にしては珍しくオンフレでのQSO、キーイングが高速な割りに受信力が劣る事等、思い当たる事は多々有る。今日は焦りの上に一寸勇み足で彼方此方と動き廻った挙句に単なるPYとの交信で終ってしまった。
明日は「江戸の仇は長崎で!」では無いが05:20JST頃から10MHz帯でC5GCJ(The Gambia)を待受け受信して雪辱を果す心算、とにかく今朝は彼方此方を動き廻って「骨折り損の草臥れ儲け」に終ってしまった。
今朝の交信
PV8ADI(14,CW)