2月28日から3月1日の未明に吹いた小台風並の大風に当局のアンテナ方位はコントローラーの指示とは全てズレて仕舞い外に出ると解かるのだが夜に成るとアンテナがどの方向に向いて居るのか?良く解からない状態に成って仕舞った。コンディションが良い時にはアンテナを振りながら相手の信号レベルで相手の方向に合わせる事は容易なのだが現在の様にDXコンディションが悪い時だと相手の信号が弱い為にアンテナが正確に合って居るのか?良く解からず非常に不便なので早くアンテナ方位をコントローラーの指針に合わせねばと思いながらも連日の強風で作業が出来ずに居た。
相手の信号がショートパスで入感して居る時は未だ双方の間のズレ角度を覚えて居れば指針の位置から換算して保々問題は無いのだが此れがロングパスの伝搬に成ったり短時間で相手が絶えず変るQSO状態だと此の作業は結構ストレスを感じて仕舞い最終は懐中電灯でアンテナの方位意を確認する為に外に出る事も度々有った。昨日は久し振りに無風の暖かい気候だったので昼から其々のタワーに上がりアンテナ方位のズレを修正した。
第一タワーの方はユニバーサル・ジョイントとマストクランプ部分が自作のユニットに成って居たので如何もセンターが出しずらく調子が悪かったので今回は保守用に保管して居た1300MSA用のユニバーサル・ジョイントとマストクランプのセットに変更する事にした。此の作業はアンテナ・マストをローター部分寄り少し持ち上げてのユニット交換作業に成ったのでタワーの天板の上を回したワイヤーロープに大型のシメラーを入れてアンテナマストをローテター上部から浮かせて状態にしてユニットを交換した後にマストクランプの中にシメラーを緩めながら静かに落とし込む作業と成った。此れは順調に難なく進んだが今度はマストクランプ部の芯出し作業に成り此れは天板の下側の面に最初から細工して居た2箇所から下げ振りを下ろし其の状態を見ながら両脇から調整出来る二つに分かれたマストクランプを正確に取り付けた後でアンテナマストを固定すれば作業は終わるのだが此れには1時間強の時間を要した。以前のマストクランプは固定版に溶接された片側支持の状態で細かい軸の芯出し作業はローター下部の取り付け位置で調整しなければ成らず軸の芯出し作業は面倒でアバウトな状態で終わって居たが今回はアンテナマストを両側から掴む構造のジョイント構造なので正確に軸芯出し作業をする事が出来た。
一寸した構造の違いだが此の辺の違いがローテーターの寿命に大きく影響するので今回は思い切って交換したがきっと良い結果をもたらしてくれると期待して居る。片方のタワーのローテーターは1300MSAなのでマストクランプ用のU字形のボルトを緩めてアンテナ方位を合わせてボルトを締め直すだけの作業だが此のボルトの締め具合も強く締め過ぎてアンテナがズレ無い様にする寄りも高額なローテーターが壊れない事が重要で強風に寄って壊れる手前でアンテナマストがずれる微妙な締め具合が有り此れは経験から来る物で表現は難しい何せローテーターが壊れると自分で修理しても数万は掛かるし新品にすると十数万が吹っ飛ぶので貧乏人としては重要な作業と成る。
此の作業の御蔭で昨日と今日のDXの追っ掛けもストレスを感じる事無くスムーズに行える様に成った。
オリンピックが終わっても朝方のワッチに如何も身が入らずに最近は殆ど聞いて居ませんでしたが反面、夕方の時間帯や寝る前の23~24時の時間帯は時々聞いて居ました。然しDX局の信号が聞こえても此方の電波が届かず思う様な成果は全く上がりませんでしたが昨日辺りからXX9B,3D2EU,9M0W.XR0YD等、当局でも手が届きそうな局を中心に追っ掛けを始めていました。
現在運用中の9M0W(Spratly Is)は此処数年は此の場所から次々と非常にアクティブにQRVする局が有ったので珍しさは無く成りましたが私がスプラトリーと初めてQSO出来たのは1990年の4月に運用された1S0XVが(如何わしいのQSOは其の前にも有ったが?)正式な?最初のQSOで此れは最近噂に成ったブーベー島からの1989の年末から行われたDXペディションとのQSOよりも遅くて残り5Eの段階で漸く交信する事が出来て此処を片付けるのにチャンスが恵まれず随分苦労した思い出が有ります。
何せ此処は昔から領有権問題が複雑で揉めていた事も有って過去にドイツ人のアマチュア局が運用の為に島に近付き銃殺される事件も起こって当時としては可也レアーな場所でした。然し1stQSO以後は次々とDXペディションが行われて其の中でも9M0Lや9M4SLLの運用は印象に残って居て此の時は50MHz帯でも交信する事が出来ました。然し過去に此処と80回に及ぶQSO履歴が有るにも関わらず当局が1.8MHz帯の運用を殆どして居なかった事から1.8~50MHz帯で唯一交信に到らなかった1.8MHz帯でのCWモードでの交信が偶々昨夜実現し数少ない1.8~50MHz帯に於けるSSBとCWモードに寄る全交信が完成しました。思い返せば比較的日本から近い距離に有りながら最期の方に残ったのは此のSpratly Isと一番最期まで残ったのはBS7H(Scarborugh Reef)とのQSOで此れが2007年の5月と成って居るので此の間17年が過ぎた事に成ります。此処とは其れ以前の段階でもQSOのチャンスは有ったのですが偶々運悪く会社から県外への長期出張を命じられ自宅に居なかった為に交信する事は叶わず無線的には10年間以上を棒に振った事に成りました。
たかがアマチュア無線の世界の事ですが目標達成に対する自分の思い入れが強いと出張を断るとか仮病を使う事も考えたりした事も有りましたが家庭を持つとそうは行かずに泣き泣き出張に出掛けましたが其の事で目標達成に長年待つ事に成ろうとは・・・・・何せ此の世界は10~20年間に1回程度しか運用されない場所が如何しても何箇所か有って本人の努力だけでは如何にも成らぬ事情として相手国の国際紛争問題や其の国の政情不安定要素や個人的には前記の様に仕事上や家庭内の諸事情にも左右されて中々思う様に物事が進まないのは世の常ですが目標達成意識を忘れる事無く確り維持出来て居たら必ず思わぬ何処かで思わぬチャンスが巡ってくる事を昨晩は実感し久し振りに最近余り無かった大きな達成感を味わう事が出来ました。何せ、たかがアマチュア無線の世界ですが一つの目標達成に人に寄っては30~40年の年月が掛かり其の先には多種多様な目標が幾等でも存在するのですから本当に奥の深い趣味と思うと同時に偉い世界に足を踏み入れたものだとつくづく実感します。
昨晩から今朝に掛けての交信局
9M0W(3.5,CW) 9M0W(1.8,CW) XX9B(3.5,CW)
UA0MA(10,CW) 3D2EU(14,CW) XX9B(7,CW)
V85T(10,CW) TX88XH(18,CW)