私はホーム・センターから帰ると家内の頼み事は、そっちのけで早速ケンプロの仰角ローターの本体をジャンク箱から取り出して勘合部分の固着したネジを弛める作業を開始した。
ローターの外装はアルミダイキャスト製なので余り熱を加え過ぎると溶ける可能性を感じて最初は遠慮がちにネジの頭とネジ本体が噛み合っている部分をトーチバーナーで暖めた後にショック・ドライバーを使用したが、どのネジ頭も全く回らず プラスネジの頭は潰れる一方・・・・・
此の侭では如何しようも無く成るので今度は最高の炎で時間を掛けてダイキャスト部分が少し色が変わるまで炙り、ショック・ドライバーの頭を思い切りハンマーで叩くとネジが動いた感じがして此の方法で固着したネジ4本中の2本までは外す事が出来たが残った二本は可也根性があり中々弛まない!
最終的に今までの二倍近く固着したネジ部を炙り今度はネジの頭をアンギラスで横から挟みまわしたら相手も遂に根を上げたのか?手応えが有りネジの頭が回って漸くローター本体ケースが二つに分解出来て内部チェックが出来る状態に成ったが内部を見た瞬間に内部に水が入って特にモーター部分が色が変って居た。此の仰角ローターは2014年の北海道~東北~関東方面への私の最期の移動運用時に都市部では私の従来の運用スタイル(3.5~7MHzはフルサイズの逆Vアンテナを使用していた。)は無理な場所もあるので此のローターをルーフ・キャリアの横バーに取り付け其処に釣竿アンテナを取り付けて車が走行中は横に倒した状態にして運用時には仰角ローターを動かして釣竿アンテナを垂直に立ち上げて運用する横着な事をして居た。此の時には最期まで元気に働いて居たが其の後、移動運用は全く遣らなく成って4年程はこのローターを取り外さず其の侭の状態で居たが其の後に取外して動かしてみると全く回転部が動かない状態に成って居た。
今回、点検してみると写真の様にモーターの回転子の部分とステータ部分の間隙が赤錆に寄って固着していて『およよ!』状態に成って居た!此の固着を外すのに此れ又、一苦労あったがモーターを完全にバラバラに分解掃除をして組み立てたらモーターは元気に回り始めたが今度は回転位置を指示するメーターが変な動き方で位置検知用のボリュームが完全に逝かれて居る様子で此ればかりは分解掃除は出来ないので部品を取り寄せて交換修理するか、廃棄処分に回すか?現在思案中、何れにしても不本意ながら棚上げ状態に成って居た仰角ローターの『ネジ・ロックとトラブルの原因』は解かったので私的には一応納得する事が出来た。
其れにしてもアルミダイキャストの接合部に普通の丸い頭のプラスボルトネジを使うなど一寸考え不足の感有り!アルミと他の金属の接合部分では電触作用が発生しネジロックが起こり易いので此処は外す段階で道具との接触面の大きい六角ナット状頭のボルトネジを使って貰いたい物、そう成って居たら多分、今回の様に苦労する事は無かった筈、因みにエモトのローターの勘合部では後者の部材が使われ外す時に力が必要な時も有るがネジロックで此れ程苦労した経験は無い。兎に角、今回のトラブル解消の為にショック・ドライバーとトーチ・バーナーとクレ556を購入したので損得勘定を考えると何を遣って居るのか解からないが?一応自己満足には成った。