今日、何とも痛ましい事件が発生してしまいました。
小田急線登戸駅に程近い路上で停車していた私立カリタス小学校のスクールバスに川崎市麻生区在住の51歳の男が刃物を持って19人もの人達に襲い掛かり、小学6年生の女児とお子さんを送りに来ていた30代のお父さんとが犠牲となってしまいました。犯人は現場から逃走すると持っていた刃物で憤死、結局犯行動機等は解明されないままです。朝から緊急ニュースが流され、来日中だったトランプ米大統領までが犠牲者に哀悼のコメントを発したこともありますので、御存知の方が殆どかと思います。
ニュースでは今件の犯人について、大阪・池田小学校児童殺傷犯の宅間守死刑囚や、秋葉原無差別殺傷犯の加藤智大死刑囚等との共通点を指摘する向きもありますが、何にもせよ身勝手なことには変わりありません。
どうして、こうも凄惨な事件というものは唐突に起こるのでしょう。そして事件の犠牲となってしまうのは、決まって日々を普通に生きていた人達ばかりです。今日の事件でもそうですが、今し方
「行ってきます!」
と元気よく出て行った姿が、まさか御主人や我が子を見た最後の姿になろうとは…何の関わりも無い理不尽な男の凶行によって無言の帰宅を遂げさせられてしまった大切な人の亡骸を、残された御家族にどう迎えろというのでしょうか。
今はただ、心ならずも殺められてしまった御霊安かれと祈るばかりです。せめてもの野辺送りに、ヴィヴァルディの弦楽のためのソナタ《聖なる墓の前で》を犠牲者の御霊に送ります。こんなにも哀しい事件がもう二度と起こることのないように…。
合掌。
Ensemble Connect: Vivaldi Sinfonia in B Minor, RV 169, “Al Santo Sepolcro”