上の句は久保田万太郎の句です。
朝晩がちょっと涼しくなったと思うと
待っていたかのように周りはハギの花でいっぱい。
いま咲いているハギの花を集めてみました。
ハギの花と言えばまあ普通はこんな花、
ミヤギノハギ(宮城野萩)かな、
日本特産で本州の東北地方、北陸地方、中国地方に分布するようです。
ハギには白い花もありますね、
白萩、なんとなくロマンチックっぽいような。
ほかに白地に紅絞りが入る「江戸絞り」も咲くけど
もうちょっと遅くなってからかな。
メドハギ(筮萩)。
茎を束ねたものを占いの棒「メドギ」に使い、
それが転訛してメドハギになったという説があるようです。
北海道から沖縄まで日本全国に分布していて
日当たりのよい草地や川の土手、道端などで普通に見られます。
キハギ(木萩)。
ハギの仲間は木なのか草なのかよく分からないものが多いが、
このハギははっきり木質化するのでこの名がついたと。
ヌスビトハギ(盗人萩)。
小さな小さな花です、花はちゃんとハギの花だけど
風にゆらゆらたなびいて撮りにくい花ったりゃありゃしない
果実の形を忍び足で歩く盗人の足の形に見立てたとも、
果実が知らぬ間に衣服に付着するからともいわれる。
ヌスビトハギの実。
この形を抜き足差し足忍び足で歩く盗人の足跡に見立てた。
毛が密生していて服につきやすい、
セーターとかにひっつくと、はがすのがたいへん♪。
マキエハギ(蒔絵萩)。
これも小さな小さな花、5ミリくらいの真っ白い花。
まっすぐに伸びた細い花柄が、
蒔絵の優雅な筆の運びを思わせることからこの名がついた。
葉が小さくて茎が細い上、冬季には地上部がなくなるため、
草の仲間にしか見えないが、ヤマハギ同様に木の仲間。
本州から沖縄にかけて分布し草地や林縁、路傍などに生える。
枝は細くて白い花を付け風に揺れているさまは
まさに蒔絵の世界優美な萩です。
百花園名物の「萩のトンネル」、
ちらほらと咲きだした花が見られます。
これは16日の撮影、今は満開に近いかな。
子規の句に「萩咲て 家賃五円の家に住む」があります。
萩咲て(はぎさいて)と優雅に詠み出して、
突然五円というリアルな数字が出てくる、さすが子規の世界。
みずからの墓碑銘案の最後に「月給四十円」と記したのも子規であった。
data: EOS70D/EF70-200 1:2.8。 撮影 月 日 向島百花園