20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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ザクロの花

2014年07月14日 | Weblog

          

 公園にザクロの花が咲いています。

 この花が、秋には実になります。

 

 ザクロといえば、子どもの頃は酸っぱくて、食べるところのあまりない果実だと思っていました。

 

 ところが大人になるに従い、いろいろな知識が耳や目から入ってきます。

 ザクロにはエストロゲンがたくさん入っていて、女性には強い味方の果実だということなど・・・。

 それ以来、お店にザクロのジュースがあったりすると、必ず飲んだりしています。

 

 いつだったか、神楽坂の「田原屋」という有名なフルーツ屋さんで(いまはもう、ありません。鮒忠の隣あたりです。)ザクロを売っていました。

 夏目漱石、菊池寛、佐藤春夫、永井荷風などが通っていたという二階が洋食屋さんで、一階がフルーツ屋さんのお店です。

 その店先に、子どもの頃はまったく感心のなかったザクロが、まるで赤い宝石のように皮から溢れ出していて、あまりにもきれいだったので、おもわず買ってしまいました。

 けれど、ザクロは相変わらず、食べるところなどほとんどなく、酸っぱい果実でした。

 ザクロというと、あの田原屋の店先を思い出します。

 神楽坂も、30年前のあの頃と比べると、文人たちの愛したお店がどんどんなくなっていきます。

 ちなみに、田原屋のはす向かい(鮒忠の前)の、森鴎外が戸山にある東京陸軍病院(いまの国立医療センター)の医師だったころ、よく通って原稿用紙を買っていたと言われている、文房具屋の「相馬屋」は、いまもあります。

コメント (3)
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