20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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ロートレックと竹下夢二

2014年10月09日 | Weblog

                        

 竹下夢二というと「儚い美人画」という固定されたイメージがあり、どうも触手を動かされませんでした。

 しかし、横に並んだロートレックという文字に惹かれ、日本橋高島屋で行われている「竹下夢二展」を見てきました。

 

 ところが目から鱗。

 竹下夢二と、ロートレックには実はさまざまな共通性があったのです。

 共に、商業美術を芸術にまで引き上げた人でもありました。

 ロートレックには、ずっと惹かれていました。彼の生い立ちとその後の成育・・・。

 自虐のなかから、生まれた退廃には、洗練されたあの時代の香りすら感じます。

 ところが、夢二も実は斬新なデザイン性をもった人でした。

 ベル・エポックという時代。ロマンチシズムを追求したというところも似通っています。

 そのふたりの対比が展示されていました。

 夢二とロートレックの商業性における対比という構図が、実に刺激的で魅力的な展覧会でした。

 夢二のデザインした千代紙のその新しさは、いまでも充分通用しそうです。

 

(写真はロートレックのカード集と、夢二デザインの小さなクリアファイル)

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