20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
毎日更新。児童文学情報・日々の暮らし・超高層からの眺望などニュース満載。

おがら

2008年07月12日 | Weblog
 来週はお盆です。
 今日はこれから、お墓のお掃除とお参りに出かけてきます。

 そのむかし、お盆の入りの日の夕暮れになると、牛込の家の庭先でいつも、夫の母がおがらを焚いていました。
 遊びにいっていた我が家の子どもたちに、
「ご先祖さまが、お盆のあいだここに帰ってくるのよ。だからこうやっておがらを焚いてお迎えするの」
 そんなことを話しながら。
 話しているそばから、おがらの燃える火は、暗くなりかけた庭に煙をたなびかせ夕闇に溶けていきました。
 
 お盆が近づき、八百屋さんの店先でおがらを見かけるたび、毎年、毎年、なぜか私の脳裏には、おがらを焚いているあのころの義母の姿が浮かぶのです。
 つい先日会ってきた元気な義母の、輝くようなにきれいな銀髪を胸にいだきながら。
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ヘリコプター | トップ | 熱帯夜 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事