先日の夜明け。
朝の6時40分。
夫の書斎の窓から、きれいな朝焼けが・・・。
実は、これまでずっと避けて、逃げていた、日本児童文学者協会の年間のベスト1を選ぶ、協会賞の選考委員を、今年からやることになりました。
かれこれ10年以上前に、文学賞委員会というのができてからは、作った時からずっと、その文学賞委員をやっています。
それよりずっと前は、新人賞の選考委員を。
文学賞委員というのは、いわば、賞の下読みのような存在。
理事長をはじめ、元大学教授たち、研究者や、日頃、本をたくさん読んでいる人たちが集まって、前年、出版された、すべての本をリストアップしたものを読みます。
先日もblogに書きましたが、今年は新刊リスト、児童書だけで400冊近くあります。
その文学賞委員会も、今月の17日から、第一回目が始まります。
数回(最近ではZOOMで、それ以前はリアルに神楽坂の事務局に集まり)議論を重ね、その結果を協会賞、新人賞の選考委員に渡します。
そこから、協会賞、新人賞の選考委員の方に、一次選考、二次選考を行っていただき、受賞作を決定するというシステムになっています。
今回、長いお付き合いの友人に、「協会賞の選考委員をやって」と電話したら、彼女に「ジュンコさん、前、言ってたでしょ。友だちを失いたくないから、協会賞の選考委員はやらない、と。わたしも同じ気持ちです」って。
そういえば、そんなことをいったような気がします。
でも記憶力がよく、日にちまで詳細に覚えている彼女にかかったら、その言葉の真実の前に、ひれ伏すしかありません。
そんなことをすっかり棚に上げ、毎年、作家の友人たちに電話しては
「協会賞の選考委員になって」
「新人賞の選考委員になって」と・・・。
自分では意識していませんでしたが、いわば、圧(笑)のようなものをかけてお願いしたのは、売れっ子、人気作家の皆さんに選考委員をやっていただき、賞を盛り上げて、と願う一心からでした。
それで、今回、記憶力のいい彼女からの指摘を受け、自ら「協会賞の選考委員、わたしでよかったらやります」と、常任理事会で。
一応、皆さんからの協会賞選考委員の推薦に、私の名前が入っておりましたので・・・。
気分としては、文学賞委員会自体、たくさんの本を読まなくてはいけないので、それはそれで大変で、文学賞委員をずっとやっているから、もうこれでいいかなと、許しを乞うような心情があったことも確かです。
でもナンバー1を選ぶという、最終的な胃の痛くなるような行為からは逃げていたかもしれません。
友人たちばかりにお願いして、自分がやらないのは、どこか自分自身がとっても不誠実な人間に思えました。自分もちゃんと向き合わなくてはと・・・。
それで、やることに。
とにかく、日頃、たくさんのご献本をいただき、拝読しているし、雑誌の書評も担当しているので、本読み、本選びは苦にはなりません。
と、いうことで、決まりました。
今年度の、協会賞選考委員は、
朽木祥さん(作家)、ひこ・田中さん(作家・評論家)、吉橋道夫さん(作家)、宮川健郎さん(元大学教授・評論家)、加藤純子(作家)。
新人賞選考委員は、
大島丈志さん(大学教授・評論家)、後藤みわこさん(作家)、長江優子さん(作家)、濱野京子さん(作家)、まはら三桃さん(作家)。
です。
皆さん、よろしくお願いいたします。