舟屋が立ち並ぶ伊根の集落。
2022.11.02 13:56 SONY α7R3 FE24-70mm GM2 (47mm f8 1/125sec ISO100)
イギリスに住む妹夫婦が帰国して兄妹三家族で旅行に出かけたのだが、
できるだけ日本らしいところを案内してやろうと最初に訪れたのが伊根だった。
初めて伊根を知ったのはやがて30年ほど前。
NHK朝の連ドラの舞台となった時だ。
それ以来、この風景が目に焼きつき、これで三度目の訪問となる。
年間30万人もの観光客が訪れるということで
最近いくつかのカフェや食事処が出来たようだが
あくまでもこの景観に配慮しながらのことなので
原風景ともいえる伊根の佇まいは変わらない。
重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)にも指定されている。
当然のことだと思う。
2022.11.02 13:31 SONY α7R3 FE24-70mm GM2 (70mm f2.8 1/1000sec ISO100)
さて、伊根の舟屋を眺めているとひとつ心配なことが思い当たる。
船の出入りを容易にするため、舟屋は海に直結している。
冬、日本海に面した地方は北西の風に煽られた大きな波が一様に押し寄せる。
それで、ほとんど高低差もなく海に直結していて浸水しないか、という心配をするのだ。
江戸時代中期から舟屋は存在しているので、結論としては大丈夫と言うことになるのだが
そこには伊根の地形が影響している。
伊根は日本海に面してはいるが、大きくは若狭湾の中にある。
また、集落は南向きの入り江に面していて、外海への水路には青島という小島がある。
つまり西北の風は背面の山が防ぎ南からの波は青島が蓋をしている地形なのだ。
2022.11.02 13:31 SONY α7R3 FE24-70mm GM2 (70mm f2.8 1/320sec ISO100)
伊根を眺めながら、妹夫婦は「東洋のベネチア」だという。
調べてみると「東洋のベネチア」なる場所は日本を含むアジア各国にある。
水と人々の暮らしが密接につながっている場所をいうのだろう。
ベネチアのことを「西洋の伊根」と言え、と二人をからかいながら
ずっと先の時代まで残したい原風景に見入った次第だ。
確かに海水面とほぼ一緒ですよね。
ちょっと怖いけど、今までどうもなかったんでしょうか。
友達の夫がこの風景を気に入って油絵にしてたのですが、めちゃくちゃ暗い色彩で、友達はリビングに飾るのを拒否してました。
ここは一度訪れたい所の一つです。
いい雰囲気です。
出来れば、夕暮れの伊根に行ってみたい。
私も暗めに撮ってしまいます。
入り江でしかも三方が山ですから
日照が制限されるのかもしれませんね。
それで、アンダー気味の色合いが落ち着くように感じます。
なかなか伊根までは足が伸びないようです。
30分ほどなのですが。
ぜひ、出かけてください。
きっとお好きな場所だと思います。
今回は天橋立に宿をとって足を延ばしたのですが
平日ということもあって
ゆっくりと楽しむことが出来ました。