はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

えっ、近くが火事だったの (*_*)

2007-09-11 13:04:48 | アカショウビンのつぶやき
 母親の一大事を気遣い、久しぶりに帰省した息子と、退院後初めての外出。疲れた体を休めようと横になったとき、近くで、ピーポーピーポーとけたたましい音。
我が家は消防車の出動の経路に当たるため、いつも聞かされるサイレンにいちいち驚いてはいられない。「ああ、またか…」と、うとうとしていると何故か息苦しい。
また近くで塵焼きをやってるなと窓を閉め切り、ぐっすりとお昼寝タイム。
すっきり目ざめてから息子の話を聞くと、我が家の近くが火事だったらしい。近いけど、心配なさそうだったから起こさなかったよ…と。

ああ、怖い!
よく夫に「あんたは焼け死ぬまで目が覚めないのじゃないか」と笑われた私だが…。
住宅火災警報器は、しっかりつけたけれど、これじゃどうしようもないか…。
「しっかりしてよ!」と心配そうな息子は今朝帰りました。
また独りの気楽な(強がりかな)生活に帰ったアカショウビンです。

戦場の兵たち

2007-09-11 12:33:55 | はがき随筆
 敵と銃火を交える時、いつも犠牲の出るのが第一線の戦場である。常に死線にある兵士たち。難攻不落と言われた大陸再前線の陣地攻略作戦。ある要所の突撃路探索決死隊が江崎軍曹以下3名に下令され、私もその一人として約400㍍前方の目的地まで死角を求めて進出。集中銃火の中、早く成果をと焦るが突破口の間隙は全くない。そのうち軍曹は撤収を指示し、各個前進で帰隊。残念な結果を報告する無念の軍曹。その後、部隊はなぜか攻撃中止、引き揚げとなった。理由など兵の知る由もない。「救援の敵部隊接近中」と撤収行軍の兵に伝わってきた。
   鹿屋市 森園愛吉(86) 2007/9/11 毎日新聞鹿児島版掲載