はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

夢つむぎ

2008-04-28 16:20:43 | はがき随筆
 中学時代は外交官になりたくて最難関の国立大学法学部を目指した。高3で病に倒れ夢破れた後の10年間は挫折感と虚無感で過ごした。結婚後、一人娘を授かってからは「一国一城の主」を夢に脱サラ。ずぶの素人ながら喫茶店、学習塾と夫婦でやり遂げた。52歳で引退した後、夢がうせた。そんな時、NHKの「百歳バンザイ!」を見た。何て元気。何てハツラツ。100歳まで健やかに生きる。身も心もガタついた私にも、おぼろげながら最後の夢が見え、ちょっぴり勇気もわいた。
 後ろ向きだった私にサヨナラして今から前向きに生きよう。
   霧島市 久野茂樹(58) 2008/4/28 毎日新聞鹿児島版掲載

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2008-04-28 16:09:19 | はがき随筆
 100歳まで生きた母の健康努力を思い出す。目覚めるや手指の体操。起き上がると乾布摩擦。外へ出て足踏みから自作の体操。新聞を読んで待っていた父との朝食はみそ汁とご飯、おろし大根、カツオ削り節、納豆の定食をずっと続けていた。夕食は週2~3回も地場の新鮮極まる刺し身。私は今年も予防注射のお陰でインフルエンザはどうにかクリアできたが、体力以上の負荷に疲れたか体調を崩してしまった。無策はダメと不調に屈せず始めた乾布摩擦を、ラジオ体操と散歩に加えた。始めるとやめたくない性格。余生の健康の免疫力アップに努めよう。
   鹿児島市 東郷久子(73) 2008/4/27 毎日新聞鹿児島版掲載