ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

六甲・東お多福山~蛇谷西尾根~最高峰~蛇谷北山(2013.01.12)

2013-01-13 15:07:45 | 山日記

【登山日】2013年1月12日  【メンバー】丸屋博義、丸屋三輪子、芳村嘉一郎、芳村和子
【コースタイム】東お多福山登山口バス停 09:25 …東お多福山10:10~10:20 …土樋割峠10:35…黒岩谷出合10:40…一軒茶屋11:45~11:57…六甲最高峰12:03~12:45…石宝殿13:05~13:20…蛇谷北山13:40~13:45…土樋割峠14:20…東お多福山登山口バス停14:45

5年ぶりの 六甲山へ登る。奈良から直通で阪神芦屋駅まで行けるようになって、ずいぶん便利になった。阪急バスに乗り、JR芦屋駅で丸さん夫妻と合流、何度も歩いた芦屋川沿いの道を歩く大勢のハイカーを見ながら芦有道路のゲートに入る。東お多福山登山口で下車、舗装林道を東へ歩く。バスで来たのは初めてだが、最高峰への最短コースとしてよく利用されているようだ。今日も10人ほどの人が降りたが、私たちは5分ほど歩いたところで別れ、先に東お多福山に登ることにする。蛇谷の浅瀬を渡り、ひとしきり急坂を登って平坦な道になると、すぐ横まで舗装道路が来ていてユートピア芦屋の住宅が見える。

ここから再び霜柱の見える抉れた道の急登になり、勾配が緩むと低い笹原の中を歩いて東お多福山の頂上に着いた。曇り空だが、まずまずの展望で西宮港の向こうに大阪湾が光っていた。

10分ほど景色を眺めて急坂を下ると、先ほどの舗装道路が通る土樋割峠にでた。直進すると蛇谷北山だが後回しにして、六甲最高峰に向かう。道が急カーブで南に変わり、黒岩谷と出会うところで本庄橋の方から登ってきた人が「何処へ登る?」と声をかけてきた。「七曲りから最高峰」と答えると「ここから登る方がきついが、景色もいいし面白いよ」と右岸の林の中の踏み跡のような道を教えて下さった。大きなザックに地下足袋姿で、六甲を歩き慣れている感じ。東谷との間の尾根(西尾根?)に取り付くと、すぐに後姿が遠ざかって行った。

始めから急登が続き大きな岩の横を通ったり、痩せ尾根を上下したり、斑ロープが付いている急坂を登ったりと、実に変化に富んだ楽しい道だ。

緑の松と白い岩が散在していてアルペン的な感じもする。(上の二枚、丸さん撮影)

ときどき展望が開け、右手の蛇谷北山が目の高さになった。ぐんぐん高度を稼いでいることが分かる。

背後の街もぐんと下になった。林を抜け深いクマザサの中を上下して、最後に二カ所ほど土止めのあるところを登ると小広場があり、先程クマザサの鞍部で道を譲った人が食事中だった。

すぐ先が一軒茶屋で、前の広場に大勢の人が休んでいた。さらに続々と七曲りを上り詰めた人が姿を現して大混雑。道路を隔てたトイレも女性の行列ができていた。昼時でもあり、最高峰への途中では、あちらこちらで食事するグループが座っている。

私たちも三角点で記念写真を撮った後、無線中継所の前でお弁当を食べた。この頃から真っ青な青空になり、風もなく暖かい山頂だった。

食後のコーヒーを楽しんで腰を上げる。カラフルなマラソン姿の若い男女の集団が、挨拶しながら有馬の方へ駆け下りて行った。東六甲縦走路に入り、何カ所かドライブウェイを横切りながら忠実に道標通りに歩いたが、どうもドライブウェイを歩く人が多いようだ。特に後鉢巻山ではトンネル手前から山頂のすぐ下まで登降したが、上から見えていた東西の人影は出口の見えている短いトンネルを抜けていったようで、どちらも出会わなかった。鳥居茶屋前には新しい石の鳥居が立っていた。ドライブウエイを離れ、右に折れて登ると広場があり観音像が立っている。どうも見慣れた「石の宝殿」とは別の場所のような感じだ。「この先行き止まり」の表示を無視して、工事小屋の前を回り込むように行くと白山神社の真新しい祠の前に出た。

少し、うろうろした末に引き返して「北山コース」と書かれた丸数字の入った標識が立つ広場の西端から南に下る。

(Photo by Maru-san)最高峰がかなり上になった。コル状のところから登り返して笹原の中を行くと、小ピークの北山の横を通る。

蛇谷北山は二度目だが、前に来たのは(帰ってから調べると)1988年3月のことで殆ど記憶に残っていない。特徴のない頂きだが、干支の年のためか、ここまでに登ってくる何人かに出会った。尾根は緩い下りになり展望の開ける所に出た。

黒岩谷の下流で砂防ダムの工事が行われているのが見える。ここで指導標のさす通り、尾根道を離れて左下に急降下する道に入る。笹原の中の踏み跡程度で道幅が狭く、崩れやすいがらがらの下りに時間がかかる。しばらくで山腹を捲くようになり右上から降りてくる立派な道に出会う。先程の分岐を直進すれば尾根末端からここへ続いていたようだ。どうも昔の道を下ったようで(道標のいたずらでなければ…)、登りなら問題なく正しい道を進んでいただろう。さらにジグザグの下りが続き、最後はなだらかな下りで土樋割割峠に降りつく。曲がりくねった幅広い林道を下り、朝のバス停で芦屋へのバスを待つ。

久しぶりの六甲で随所で新しい貌を見て、今昔の感一入だった。天候に恵まれ、気が合って足の揃った仲間と一緒に初めてのルートも歩けて、楽しく充実した山行だった。