来週は「桃の節句」。大和民俗博物館では季節展・「ひなまつり・人形たちの宴」が開かれています。
その様子をごく一部ですが、ご紹介します。
飛鳥雛。昭和初期の屏風飾りのお雛様です。
御殿飾りのお雛様(大正時代)
これも御殿造りですが、横幅が普通のお雛様の二倍以上ある変わった形式のお暇様です。
これも御殿造りですが1920年代のもの。最初の写真では左側に置かれていた男雛(お内裏様)が向かって右側に座っています。これは関西地方で古くから伝わる「京雛」の配置です。
江戸時代後期の「内裏雛」。お姫様の立派な髪飾りにご注目!
この「内裏雛」も古いもので、天保7年の作品です。
これも江戸時代の古いお雛様。
標準的な飾り方(五段、七段)では「随身」は上から四段目(内裏雛、三人官女、五人囃子の下)に置かれます。この人形は左大臣でお膳や菱台を挟んで向かって右側に飾られます。反対側には右大臣。左大臣の方が年寄りで右大臣は若者だそうです。
「人形たちの宴」だけに、大和に因んだ珍しい人形も展示されています。その一部をご紹介します。
武者人形。
中央の戦姿の女性は神功皇后です。応神天皇の母君で新羅へ出兵しました(変愚院の頃の歴史では「三韓征伐」と習いました)。
左の赤ん坊を抱いているのは武内宿彌(タケノウチノスクネ)。非常な長命(280歳~360歳?)で、大和朝廷初期の5代の天皇に大臣として仕えたという伝説的な人物です。抱いているのは応神天皇。そして右の人物こそ…名もない旗持ちの雑兵だそうです。
吉野雛や木彫りの春日一刀彫、法華寺の守り犬と並んで、こんな人形も…奥吉野から大台山系にかけて出没する「一本ダタラ」という怪物です。12月20日(出現の特異日?)には伯母峰峠付近へ絶対に近づかないでください。
*例年この時期のBLOGでご紹介していますので、出来るだけ重複しない写真をUPしました*