*牛松山に登ったときの山日記の末尾に【雑感】として、こんなことを書き残しています。読み返してみると、ちょっと面白いので加筆して写真とともにUPしました。*
【雑感】牛松山を「丹後のカイラス」といった人があると何かの本で知った。近辺の信仰を集める神の山の故だろうか。
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頂上の金比羅神社に舟が奉納されていることで分かるように、昔は保津川は物資や人の重要な運送路であり、舟運に携わる人から尊崇されていたようだ。コンピラの語源はサンスクリット語のクンビーラである。宮毘羅(クビラ・十二神将)、金毘羅(コンピラ)はその漢訳で、ヒンズー教の神・クンビラがガンジス河のワニ神であることと関連がありそうである。
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ワニはエジプトでもナイル川の神としてコム・オンボ神殿に祀られている。ここの御神体はワニのミイラで、おそらく力の象徴であるとともに水運の守り神として崇められたのであろう。牛松山の祭神である大物主命は、讃岐の金毘羅さんと同様、金毘羅と同一視されている。
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たまたま、牛松山に登ったこの年(2009)の4月に大麻山(象頭山)に登った。登山口の金毘羅本宮にも数々の絵馬とともに、太平洋横断の堀江謙一のマーメイド号や最新のソーラー船まで奉納されていた。
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そういえば大黒様が助けた因幡の白兎とワニの話を思い出す。
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ネパールではクンビラはシェルパ民族の最も尊敬する神で、標高5673mのクンビラ山は聖なる山として登ることを許されない。私なら、牛松山はカイラスというより「丹波のクンビラ」と呼びたい。また…下山地点の国分にある愛宕神社は元愛宕と呼ばれ、愛宕山上の愛宕神社は和気清麻呂の請願でここから移されたという。ここも火伏せの神として軻遇突智<カグツチ>神(火産霊神)が祀られているが、他に伊邪那美神と大国主神が祀られている。継体天皇の時に神殿が建立されるまでは、山そのものがご神体であったらしい。
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そう聞くと、また大物主(大国主)とゆかりの、これもご神体山である大和の三輪山を連想するのである。
【雑感】牛松山を「丹後のカイラス」といった人があると何かの本で知った。近辺の信仰を集める神の山の故だろうか。
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頂上の金比羅神社に舟が奉納されていることで分かるように、昔は保津川は物資や人の重要な運送路であり、舟運に携わる人から尊崇されていたようだ。コンピラの語源はサンスクリット語のクンビーラである。宮毘羅(クビラ・十二神将)、金毘羅(コンピラ)はその漢訳で、ヒンズー教の神・クンビラがガンジス河のワニ神であることと関連がありそうである。
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ワニはエジプトでもナイル川の神としてコム・オンボ神殿に祀られている。ここの御神体はワニのミイラで、おそらく力の象徴であるとともに水運の守り神として崇められたのであろう。牛松山の祭神である大物主命は、讃岐の金毘羅さんと同様、金毘羅と同一視されている。
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たまたま、牛松山に登ったこの年(2009)の4月に大麻山(象頭山)に登った。登山口の金毘羅本宮にも数々の絵馬とともに、太平洋横断の堀江謙一のマーメイド号や最新のソーラー船まで奉納されていた。
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そういえば大黒様が助けた因幡の白兎とワニの話を思い出す。
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ネパールではクンビラはシェルパ民族の最も尊敬する神で、標高5673mのクンビラ山は聖なる山として登ることを許されない。私なら、牛松山はカイラスというより「丹波のクンビラ」と呼びたい。また…下山地点の国分にある愛宕神社は元愛宕と呼ばれ、愛宕山上の愛宕神社は和気清麻呂の請願でここから移されたという。ここも火伏せの神として軻遇突智<カグツチ>神(火産霊神)が祀られているが、他に伊邪那美神と大国主神が祀られている。継体天皇の時に神殿が建立されるまでは、山そのものがご神体であったらしい。
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そう聞くと、また大物主(大国主)とゆかりの、これもご神体山である大和の三輪山を連想するのである。