時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

百舌シリーズ5 ~よみがえる百舌~ 18

2014-06-03 | 読書
元刑事が殺された
後頭部を千枚通しで一突き
伝説の暗殺者・百舌の手口だ
闇の彼方から
百舌が帰還したのか?
何故
警察の汚濁に基づく
「稜徳会事件」の関係者達が
次々と
始末されていくのか?
忌まわしい記憶に怯える女刑事
倉木美希の前に
第二の殺人が起こる

野に下った
大杉良太も友のために立ちあがる
警察の腐敗を告発し
サスペンスの極限に挑む
百舌シリーズ
『裏切りの日日』から数えて第5弾



初代百舌こと新谷宏美が死し
二代目百舌こと新谷和彦もまた
宏美の仇をうって
既にこの世の人ではないハズ
しかし
三度
千枚通しを使った殺人事件が発生
しかも
殺されたのが
「稜徳会事件」関係者…

今回は
誰が百舌なのか
そして
今度こそ諸悪の根源を
追い詰めることが出来るのか
倉木尚武の死によって
倉木美希と
大杉良太の関係が
どうなって行くのか

多くの伏線が
巧妙に張り巡らされ
相変らず好調のハードボイルドぶりでした
第五章「対決」以降は
舞台を
長崎県鷲ノ島に移し
死闘が繰り広げられる?
と思いきや
またかいな…

百舌のからくり
トラップには
意外性を感じつつも
新谷兄弟が
継承してきた
殺し屋としての品格が
今回の百舌には
まったくなく
非常に下品でございまして
残念でした

それと
夫尚武の後を引き継ぎ
百舌シリーズの
主役を担う事になった倉木美希ですが
これまでとは違い
冷静な判断をしつつも
最終的に
自分の感情&衝動に
振り回され
ミスをおかし
自ら窮地にハマっていく印象が強く
イライラさせられました

しかも
美希ぃ~
良太さぁ~ん

と呼び合う関係になったと思ったら
ラストでは
二人して
ハワイ旅行だとぉ~
確かに
倉木尚武は
大杉良太に
美希をたのむ
と言い残し
絶命しましたよ
だけどさぁ~

返す返すも
倉木尚武を
前作で殺してしまったことで
百舌シリーズの
ハードボイルド感が半減しまったようで
悔やまれます
と思っているのは
自分だけでしょうか…