時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

古着屋総兵衛 初傳 ~光圀~19

2015-05-01 | 読書
天下の悪法
「生類憐みの令」や
ゆがんだ将軍継承方針など
五代将軍・徳川綱吉の
大義なき政の専横ぶりに
御三家定府水戸光圀は
憤怒を募らせる
綱吉の背後には
隆光権僧正の影がちらつく

家康との約定により
表の顔は古着問屋
裏の貌は隠れ旗本として
徳川守護を
五代百年に亘って
精勤してきた鳶沢一族
将軍家か大義か
狭間に揺れる
若き総兵衛勝頼を描く!

       

古着屋総兵衛影始末
鳶沢一族
6代目頭首にして
古着問屋「大黒屋」当主
鳶沢勝頼こと
大黒屋総兵衛が
こんな形で
蘇るとは…

しかも
この印籠が目に入らぬかぁ~
諸国津々浦々行脚した
水戸の御老公
光圀さんと
こんな繋がりがあったとは…
ってフィクションですけど


因みに
ドラマの
水戸黄門さんも
事実とは
かなりちゃいます

とは言え
小石川藩邸内で行われた
能舞興行の際
能装束で「千手」を舞った後
重臣・藤井紋太夫を刺殺した
と言う展開は
事実のようです

藤井紋太夫が
幕府側用人
後の大老・柳沢吉保と結んで
光圀の失脚を謀った事が
原因らしいのですが
そっか~
鳶沢一族と
柳沢吉保との
そもそもの原因は
これだったのか

妙に納得した次第です
とは言え
自身の曾孫
10代目・総兵衛勝臣の代まで
因縁が続くとは
6代目・総兵衛勝頼も
流石に想像出来なかったでしょう

いやぁ~
面白かったです