時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

居眠り磐音 江戸双紙51 ~旅立ちノ朝~2

2016-01-18 | 読書
雲ひとつない
夏空の下
穏やかな
豊後水道の波を切る
関前藩所蔵船豊後丸の船上に
坂崎磐音と
その一家の姿があった
病に倒れた父
坂崎正睦を見舞うため
18年ぶりに
関前の地を踏んだ磐音は
帰国早々
国許に燻ぶる
新たな内紛の火種を
目の当たりにする

更に
領内で
紅花栽培に心血を注ぐ

奈緒の身にも…

春風駘蕩の如き
坂崎磐音が
許せぬ悪を討つ

‘剣あり 恋あり 涙あり
書き下ろし
長編時代小説
第51巻

居眠り磐音江戸双紙
遂に完結!



2007年
NHKの木曜時代劇で
放送された
『陽炎の辻~居眠り磐音 江戸双紙~』を
切っ掛けに
読み始めた
このシリーズも
遂に

ついに

終わりの時を
向えてしまいました

長かったような
短かったような

藩の
改革を志し
国元へ戻った
若者
坂崎磐音・河出慎之輔・小林琴平に
待ち受けていたのは
余りに
過酷な運命でした

そして
ただ一人
生き残った坂崎磐音の
波乱の人生が
始まったんです
友を失い
最愛の許嫁
奈緒とも別れ
豊後関前藩を離れ
単身
江戸へと舞い戻り
持ち前の
大らかさと申しますか
器の大きさと申しますが
多くの人に
愛されるのです!

深川の
金兵衛長屋に暮らし
両替商・今津屋で
用心棒稼業と
鰻屋「宮戸川」で
鰻割きをしながら
様々な
人との出会いを経て
幸せを
掴んだかに思われた
坂崎磐音に
待ち受けていたのは
新たな試練でした

坂崎磐音
剣を持つ
その姿は
縁側で日向ぼっこをして居眠りしている年寄り猫
されど
愛刀‘備前包平’片手に
悪事を働く
輩どもを
懲らしめるんですよ!

将軍徳川家治の日光社参では
第11代将軍と目されたいた
家基に
影警護として同道し
老中田沼意次の
家基暗殺を阻止
その後も
長きに渡り
田沼意次との
攻防が繰り広げられました
その間
豊後関前藩の危機を
二度救い

神田・神保小路
直心影流佐々木道場の主にして
坂崎磐音の剣術の師匠
佐々木玲圓の後継となり
佐々木家代々の
宿命をも担うことなりました
そして
家元毒殺事件…
義父・佐々木玲圓
義母・えいの殉死

身重のおこんと共に
尾張~紀伊へ
そして
雑賀衆・霧子が生まれ育った
姨捨の郷で
一子空也が誕生
放浪の日々は
2年半にも及びました

その後
田沼意次との
決着をつけるため
江戸に戻り
今津屋の別邸
小梅村に
佐々木道場を創設し
最後の戦いに
備えるも
江戸城内で起きた
佐野善左衛門による
若年寄・田沼意知襲撃に端を発した
田沼政権の崩壊
第10代将軍
徳川家治の死去により
田沼時代の終焉が
決定的となり
等々に
因縁の戦いが終わりました

とは言え
吉原花魁・白鶴太夫として生きる
奈緒を影から支えたり
出羽国・紅花問屋前田屋内蔵助に
嫁入り後も
波乱にもまわれた奈緒を
助けたり
それどころか
豊後関前藩
藩主・福坂実高と
正室・お代の方との仲を
修復にひとやくかったり
本当に
色々ありました

50巻では
坂崎磐音も47歳になってました
第11代将軍
徳川家斉の命により
神保小路に
幕府道場として
直心影流尚武館道場再興!
目出度し目出度し
と思いきや
トドメノ…
3度目!
関前藩の危機
これには
何気に
奈緒の危機でもありました

後継・空也は
祖父・坂崎正睦の死後
関前の地から
16歳にして
磐音おこん夫婦の許しを得て
武者修行の旅に出ます
その先は
薩摩

それぞれの
新たな旅立ちで
幕を閉じたわけですが

………

何か
『続・居眠り磐音江戸双紙 空也編』
有り得る!?
そ~なんですよ

空也と霧子が交わした
姨捨の郷里帰りの場面は!?
幸吉とおそめの
婚儀シーンは!?
桂川桜子さんは?
松平辰平は?
何してんの?
竹村武左衛門の
息子・修太郎&市造の
その後も知りたい!
松浦弥助さんも
51巻に
登場してないんちゃう?

何処が
終わりなん?
あきらかに
はじまりやんか…