時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

あきない世傳金と銀1~源流篇~ 17

2017-09-14 | 読書
物がさっぱり売れない享保期
摂津の津門村に
学者の子として生を受けた幸
父から
商は詐なり
と教えられて育ったはず
享保の大飢饉や
家族との別離を経て
齢九つで
大坂天満にある呉服商
五鈴屋に奉公へ出されることになる
慣れない商家で
‘一生 鍋の底を磨いて過ごす’女衆でありながら
番頭・治兵衛に才を認められ
徐々に商いに心を惹かれていく
果たして
商いは詐なのか
或いは
ひとが生涯を賭けて歩むべき道か
幸の未来はいかに!?



『みをつくし料理帖』の著者
髙田郁女史の
おなご奮闘記シリーズ?
です
波乱は波乱なんでしょうが
『みをつくし料理帖』のヒロイン
澪ほどに
悲惨ではないようです
幸は
発想の転換力?に優れていまる
想像力・洞察力・観察力・応用力諸々
実に優れている
その上
才色兼備
性根が
悪いかと思いきや
これがまた
根性が座っていて
人情とか道理も厚い!

幸本人の努力もですが
彼女の
‘才’を見出し
伸ばそうとしてくれる
番頭・治兵衛の存在は
大きい!

女衆の先輩
お竹さんや
お梅さんをはじめ
五鈴屋で働く面々が
意地悪じゃなくて
良かったぁ~

武家の血をひく幸が
商人の世界で
どう活躍していくのか
楽しみです