まんまことシリーズ4～ときぐすり～

女房のお寿ずを亡くした麻之助だが
町名主・高橋家の跡取りとして
裁定に追われる毎日

人が人を
大事だって思う気持ちにつけ込んで
下司なことをするんじゃねえよ」

幼馴染で親友の
八木清十郎と相馬吉五郎の助けもあり
魂の抜けたような麻之助も
徐々に回復してゆく

「朝を覚えず」「たからづくし」「きんこんかん」
「すこたん」「ともすぎ」「ときすぐり」
7編収録



「朝を覚えず」では
麻之助にとって
お寿さんの存在が
如何に
大きなかけがえのないものだったって事を
思い知らされました

お寿さんと娘を失った
麻之助の心が
癒されるのに
どれほどの時間を
要することになるのか…

市中に出回った
怪しげな妙薬を
自ら服用して
事件解決を図ると言う
無謀な手段をとった
麻之助！
自暴自棄傾向…
そうとう心が
病んでいる

愛猫・ふにの
救出劇を機に
出会った滝助
北国から江戸にやって来たばかり
滝助の生い立ちが
これまたありがちな展開
孤児だったところを掏摸に拾われ
盗賊の手下として
飯炊きをしていたという
折しも
北国での検挙を逃れた盗賊の一味が
江戸に潜伏しているらしい…

滝助は
盗賊の一味
ではあるらしいが
そうでもないらしい？

些細な出会いが
少年の滝助の
人生を大きく変えて行きます
江戸っ子気質？
人情味のある
「ときぐすり」
ほのぼのする
お話でした

人との出会いは
重要です
どんな時に
どんな場所で
出会うかで
人生が大きく変わる
大切です！

‘時薬’
いつの時代にも
誰の心にも
必要な妙薬ではありますが
問題は
その薬効が
効き具合が
千差万別
ってところが
玉にきず

麻之助は
次作『まったなし』でも
こんな
感じなんでしょうか…
由有さんとは
ど～にもならないんでしょうか