時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

新・古着屋総兵衛16 ~敦盛おくり~

2018-12-27 | 読書
大黒屋一番番頭こと
鳶沢信一郎交易船団長は
バタヴィアで
オランダとの直接交易に入ろうとしていた
最新型巨大帆船の発注について
信一郎は大きな選択を迫られる
一方江戸では
筑後平十郎が
長屋前で
十代目大黒屋総兵衛こと
鳶沢総兵衛勝臣が
本庄邸訪問帰途
それぞれ
正体不明の羽織侍に囲まれた
きな臭い予感に
大黒屋は包まれる
折しも
南町奉行所市中取締諸色掛け同心
沢村伝兵衛より
八州廻りを騙って
商家を強請る
悪党の噂がもたらされた
総兵衛は
様々な方向から情報を集めていくのだが…。



最近は
『古着大市』をメインに
ストーリーが
展開するのが定番?

江戸の世が
泰平だということなのでしょう

六代目大黒屋総兵衛こと
鳶沢勝頼が
影様と会う折に
要した
火呼鈴(ひこれい)・水呼鈴(すいこれい)を用いて
密かに会うなんて
緊迫感のあるシーンもなくなり
現影様の
九条文女絡みの
大事件もなく
それどころか
九条文女が
人波に紛れて
古着大市にふらっと
来たり…
確実に
一族のあり方に
変化が
見受けられます

確実に
徳川の御世が
終焉に近づいていることを
己の経験から
感じているであろう
総兵衛が
この先
一族をどんな未来に
導くのか気になります
とは言え
残る
メイイベントは
イマサカ号と大黒丸の帰還
総兵衛と坊城桜子の婚儀
そして
イマサカ号に乗り込んだ
総兵衛が桜子らを伴い
再び
大海原へ旅立つだけです
それを
阻む存在が出てくるのか?
そんな財力と知力と行動力をもつ
人材が果たして
江戸の時代にいるのか?

そうそう
一番番頭の信一郎さんと
おりんさん夫婦に
お子が出来たようです
よかったよかった