時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

華胥の幽夢(ゆめ) 十二国記 24

2013-08-02 | 読書
<冬栄>
暖かいところへ行ってみたくはないか?
戴極国の泰王驍宗の命で
麒麟の泰麟は
雪に埋もれる戴極国から
対局の地
漣極国へと赴いた
そこで出会ったのは
農民出身で
鷹揚な性格ではあるが
政治に疎く
王宮でも畑作をしている
鴨世卓こと廉王であった

国のため驍宗のため
自分は何をすべきかと思い悩む泰麟に
廉王は
優しく語りかける

<乗月>
芳極国
元・恵州侯で
峯王仲韃を慕いつつも
仲韃の過酷な法により
民が苦しむのを見かねて
他の州侯らと共に反乱を起こし
仲韃とその妻の佳花
そして峯麟を討ち
仮王となる
しかし
周囲の期待をよそに
玉座を簒奪することは天命に反する
本来の恵州侯の地位に戻ろうとしたものの
更生した祥瓊や
それを伝えに慶東国の使者として訪れた
桓魋の諫言により仮王になるを決意する

<書簡>
陽子が初めて心を通わせたネズミの半獣楽俊は
生まれ育った巧州国を離れ
雁州国の大学で日々勉学に励んでいた
そんなある日
慶東国の景王となった陽子から
近況を報告する書簡が届いた
書簡と言っても手紙ではなく
鳳凰にも似た色鮮やかな鳥が
テープレコーダー(カセットテープ?)の如く
録音された陽子の語りを一言一句誤りなく再生し始めた

それぞれに
大なり小なり問題を抱え
前途多難なふたりではあったが
互いのことを思いやり
しばし
心休まる会話をするのでありました

<華胥>
華胥華朶
それは
枕辺に挿して眠ることで
国のあるべき姿を見せるという
才州国の宝重である

揺籃 
そなたに夢を見せてあげよう


先代の采王・黄姑の悪政を正し
瓢風の王として期待されて登極した砥尚は
わずか8歳の采麟にこの宝重を授け
理想の世界に近づいていく様を見せることを約束する

しかし
政治の実情を知らず
理想を追い過ぎた余り
道を失い
父や弟まで手にかけた
最後は
責難は成事にあらずと遺言を残し
禅譲(地位を血縁者でない有徳の人物に譲る事)してしまう
治世は20余年
荒廃と困窮を止められぬ才州国
采王砥尚の言葉を信じ
華胥華朶の枝を抱く采麟の願いは…

<帰山>
柳北国は
現劉王・助露峰(じょ ろほう)により
120年余に及ぶ治世が続いていた
しかし
突如
施政に興味を失くしたかのように振舞うようになり
国が傾き始めたと言う
その噂に引き寄せられ
奏南国・宗王・櫨先新(ろせんしん)の次男坊利広と
風漢(雁州国の延王・尚隆)は
柳北国首都・芝草で30年ぶりに再会した
この2人が出会うのは
いつも傾きかけた国であるという
互いの素性を明かすことなく
2人は
酒を酌み交わしつつ語り合い
それぞれの国へと戻って行った



個人的には
誕生前
卵果が流されて蓬莱(日本)で生まれ
10歳の時に十二国に連れ戻されたものの
1年後にある事故に遭遇し
再び
蓬莱へ戻ってしまった
戴極国の麒麟である
泰麒がこと高里要が
記憶を取り戻し
戴極国の麒麟として
帰還する&帰還して以降の
物語が読みたい!

慶東国の王
景王のその後も読みたい!
兎に角
その後が読みたい

人物相関図と
十二国記の横一列並びの
年表が欲しい…

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