時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

Gシリーズ10~χ(カイ)の悲劇 The Tragedy of χ~

2022-04-07 | 読書
香港で仕事をする
島田文子のもとに男が現れた
島田が真賀田研究所にいた頃に起きた
飛行機事故について質問があると言う
その日
走るトラムの中で殺人が起き
死者の手に「χ」の文字が遺される
乗客として
警察の捜査に応じた島田だったが
そこで
ある交換条件を持ちかけられる
Gシリーズ後期三部作開幕



Gシリーズ第9
『キウイγ(ガンマ)は時計仕掛け』で起きた
射殺事件後
日本科学大学情報工学科助教の職を辞し
香港の
お人形を作っている中小企業に転職した
島田文子が
メインに登場しています
お人形…
シリーズ8
『ジグβ(ベータ)は神ですか』にも登場しましたね
人形…
人形=真賀田四季
しっかり
真賀田四季ワールド内で
生かされている感
感じます
島田文子は
犀川創平と西之園萌絵同様
真賀田四季との関係を徐々に
フェードアウトさせることに
成功した数少ない人物
と思われてますが…

そして
本編『χ(カイ)の悲劇』は
更に
時間の経過が見受けられます
犀川先生や萌絵は無論
Gシリーズの
主要メンバー
加部谷恵美/山吹早月/雨宮純/国枝桃子も
出てきません

島田文子やカイと別れた後
ロシアに行ったという
金さんの姉は
萌絵の両親が登場していた
飛行機に乗っていたという
ってことは
金=金子勇二
妻帯者だったって
反町愛?

かつて
真賀田四季の元にいた
各務亜樹良と
妃真加島の真賀田研究所勤務だった
小山田の息子だという
❛カイ❜と名乗った男も
姉が
同じく飛行機事故で
亡くなったという
しかも
苗字が海月
ん?
カイ=海月及介???
でもって
現在
日本の公安に
絶賛?マークされ中…
シリーズ7
『目薬α(アルファ)で殺菌します 』で
加部谷の告白に対して
「僕には関わらない方がいい」
と言ったのも
うなずける

島田文子は
89歳で他界したらしいのですが
萌絵が生きてたら
79歳前後
犀川先生は92歳前後
海月くんは75歳
金子くんも79歳前後

W大の学生だった
海月くんと
シリーズ2
『θ(シータ)は遊んでくれたよ』で
拠点を
海外から国内に戻した
金子くんは
人生のすべてをかけ
今もなお
真賀田四季を
追っているわけですが
人間・四季は
存在していないと思うのです

ただ
島田文子の死後
ご遺体が
行方不明となっています
真賀田四季は
すでに
娘の腕を元に
自分のDNAを受け継ぐ人間を
誕生させています
なので
関連組織が
島田文子のDNAを継ぐ人間を
生み出すために…
とも考えられ
となると
海月くんと金子くんの
捜索(=追及)は
終わらない

兎に角
森博嗣って作家は凄いです
それぞれのシリーズが
これ程までに
共鳴(関連付け)られながら
長い年月
ある意味
叙事詩的に
連鎖しているという事実
その壮大さに
今更ながら
おののいている
σ(^_^;)

個人的には
シリーズ9から10の間の
犀川創平と西之園萌絵ら
メインキャラクターの
空白の数十年知りたい
特に
しつこいようですが
犀川&西之園コンビの
暮らしぶりと
どこまで
出世したのか
知りたい

次回作
シリーズ11
『ψ(プサイ)の悲劇 The Tragedy of ψ』をもって
完結となるGシリーズ
どんな結末になるのか
まったく想像できません

そうそう
香港のトラム内で殺人事件ですが
犯人は
ロボットの車掌でした
原因
ロボットのプログラムミス
って
意図的なミスかどうかは…

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