時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

〈ジウ〉サーガ1 ジウ三部作Ⅰ 127

2010-12-08 | 読書
捜査第一課・第一特殊犯捜査
通称‘SIT’に所属する
門倉美咲と伊崎基子
水と油のように対照的な2人だったが
白昼発生した人質籠城事件を境に
門倉美咲は
目黒の碑文谷署へ飛ばされ?
児童誘拐事件「利憲くん事件」の
捜査本部に加わることになり
一方
伊崎基子は
女性初の
警備第一課・特殊急襲舞台
通称‘SAT’に配属(栄転)を任じられた

人質籠城犯・岡村和紀の供述で
誘拐事件の主犯が
中国人の少年・ジウであることが判明する
ジウの潜伏先を探していた捜査本部は
ある痕跡から
1軒の廃墟のホテルに目星を付け張り込みを開始する

そこで発生した新たな誘拐事件
SATが出動し事件は解決するが
SAT第一小隊制圧二班
雨宮崇史巡査が殉職し
主犯と思われていたジウも
確保された犯人の中にはいなかった


「ICO -霧の城-」を読んだ後だけに
テンポよく進む「ジウⅠ」
面白かったどぇす

門倉美咲…
伊崎基子女史同様
どうしてこんな人が
‘SIT’に配属されているのか
理解できません
と申しますか
警察官なら
せめて護身術くらい…

果てしなく
見るからに
弱々しい
しかも
軟弱な女・門倉美咲
プロファイリングに優れているわけでもなく
交渉術があるにはあるようだけど
米倉涼子が演じた宇佐木玲子ばりに
犯罪者の心理を洞察できる観察眼もなく
交渉術に秀でている訳でもない

交渉に向かって
人質を救出せめて
人質の身代わりになるならまだしも
一緒に人質になるとは…
しかも
人質に大怪我負わせるって…

ん~

何故
主人公のヒロインのひとりに
門倉美咲を登場させたのか!
本庁から飛ばされるのも
無理はない!
でも
ちゃんとした部署に異動…
恵まれ過ぎ
そんなに大器なの?
伊崎基子と究極の立場に位置する
存在として
今後
キャラクターがどう成長するのか…
ジウの心の闇に
美咲の言葉は届くのか…

むしろ
個人的には
伊崎基子に注目しております
基子が
美咲の振る舞いに憤慨する気持ち
よ~く分る
読んでてもイライラするもの


怪我をした江藤久美子の見舞いには行くな!
警察は
負けちゃ駄目なんだよ
世間にも犯罪者にも…
そう言いきる伊崎基子!

夜叉と菩薩の両面を持つ
彼女が
雨宮崇史の殉死をきっかけに
今後
どう豹変していくのか!
しかも
ジウは伊崎基子に
興味を示し
次のターゲットにしちゃいましたからね~

ジウの存在は
まだ霧の中
ですが
キャラクターが少しづつ詳らかにされます
人を殺した事のある基子
そして
人を殺すことに
なんら意思を持たないジウ
岡村和紀が語るところの
‘殺せる目’
ジウのダークな部分が
伊崎基子のそれと
妙にリンクしているのが気になります

ジウの幼少時代
岡村和紀の元を離れてから
現在に至るまでの経緯
それらもおいおい語られるのでしょうか

わくわくです

この記事についてブログを書く
« ICO -霧の城- (下) 126 | トップ | すっかり雪化粧 »
最新の画像もっと見る

読書」カテゴリの最新記事