東京の郊外で
夫亡きあと小さな薬局を営み
一人娘の小春を育ててきた姉・吟子
大阪で
何ひとつ成し遂げないまま
歳を重ねてしまった弟・鉄郎
音信不通だった彼が突然
小春の結婚式に現れる
以前も
吟子の夫の十三回忌で
酔っ払い大暴れした鉄郎
今日は
一滴も飲まないと約束するが
酒を目の前にした鉄郎は我慢できず
酔っぱらって大騒ぎ
披露宴を台無しにしてしまう
激怒する身内の中
鉄郎をかばうのは吟子だけだったが
後日
ある出来事がきっかけで
吟子は鉄郎に絶縁を言い渡してしまう
肩を落として出ていく鉄郎の背中に
不吉な予感を覚える吟子だったが…
良い姉・良い母・良い妻・良い嫁という
仮面をかぶり
生きてきたことに
本人も周囲も気づいていない
吟子さんを見ていると
そんな気がしてならなかった
「お義母さん!大切な話をしているからあっち行っててください!」
「はいはい 私はいつものけ者なのね…」
「おばあちゃんはあっち行ってて!」
吟子や小春の何気ない台詞に
母娘そろって
加藤治子さん演ずる義母を
自室に閉じ込め
厄介者として扱っている印象を拭いきれい
「お父さんがね『お義兄さんと君(吟子)は
鉄郎くんを踏み台(虐げだったかな?)にして生きてきたんだよ
きっとこれまで鉄郎くんは
親にも学校の先生にも褒められたことが一度もないと思うんだ
だから
娘の名付け親として華をもたせてあげようじゃないか』
そう言ったの」
「それ以来、(鉄郎に対して)後ろめたい気持ちがして…」
良い姉が
弟を虐げたりするか?
後ろめたさ感じるんかい?
吟子さんって
自意識過剰の勘違い女だと思う
鉄郎の捜索願出してたり
大阪の施設に
弟を見舞いに行ってるけど
心底
弟を心配しているようには
どうしてみ見えない!
どう発言して
どう動けば
自分が周囲から好印象を受けるのか
無意識に察知して生きてる人みたいで
嫌悪感すら覚える
医者でもないのに
施設の責任者が鉄郎の脈を取って
「○時○分臨終…先生(医者)呼んで来て」
ありえない
在宅での食事療法も
信じられない!
『病院に救急搬送された段階で
生活保護の適応になります』
なわけないだろう
明け方までもたないだろう鉄郎の隣で
普通に寝る吟子…
何故
こ~ゆ~演出が出来るのか
映画とは言え
余りにズサン
いい加減な設定…
呆れてしまった
吉永小百合さんは
確かに美しい
それは認める
が
吉永小百合さんが演じた吟子さんに
血の通った
人間臭さを感じることはありませんでした
吟子さんだけじないです
登場人物の殆ど
台詞では
優しいこと言ってるけど
言葉だけ
上っ面だけで
表情とか体から
それらを感じることがありませんでした
登場人物
誰もかれも悟りを得た人みたいで
気味が悪い
この作品を見て
泣く人
理解できません
自分…
悟り開けてないもんで
完全にドン引きしまいました
山田洋次監督の感性
世界観とか人間描写
相容れないものがある
監督の作品…
もう見ません