韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

<韓国料理>と<韓国の料理>

2009-07-19 02:07:00 | 韓国料理の世界
 最近、韓国料理の世界化という言葉が韓国内のマスコミで賑わっています。今後10年間をかけて、世界の5大料理の一つにするという目標を立てています。

 まあ、5大料理はともかく、なにが韓国料理なのかというと、結構難しい問題がありそうです。ベースになるのは韓国の宮廷料理と地方の代表的な郷土料理になりそうですが、50年代後半から60年代全般にかけてメニューとして固まったものも結構あります。

 例えばプデチゲ。日本語に訳すと<部隊鍋>という意味で、米軍から期限切れで放出された缶入りハム(スパム)やソーセージなどをニンニク、唐辛子粉、コチュジャン、キムチなどで作ったタレで煮込んだ鍋です。これなどは、朝鮮戦争以降の食べ物ですし、主材料もハムやソーセージなど外来のものがメインになっています。果たしてこれは、韓国料理でしょうか?

 また、ジャジャンミョンという韓国スタイルの中華料理(麺料理)があります。韓国人にとっては子供のときのご馳走で、懐かしさ一杯の食べ物です。この麺料理は港町のインチョンの中国人労働者の間で食べられるようになり、いまでは韓国人が一番好きな麺料理のひとつです。これは、どうでしょうか?

 僕の考えは、プデチゲは<韓国料理>、ジャジャンミョンは<韓国の料理>だと思います。プデチゲのタレは韓国料理そのものの味ですし、他の国では味わえない韓国独特の味を持っています。
 これに反して、ジャジャンミョンは韓国で変化、発展した中国ルーツの麺料理で、<韓国の料理>といえます。日本のラーメンと同じ位置にある食べ物です。

 <韓国料理>と<韓国の料理>の違いをはっきりさせて、韓国料理の世界化とはどんな料理が含まれているのか、気になるところです。