韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

西海5島、軍事衝突と環境破壊

2010-12-03 02:34:10 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 分っているはずでしたが、地図を見ると北朝鮮が本当に近いところにあるのが分ります。



 この地図で<나>が江華島、島の北部に行く時は途中で検問があります。<가>がインチョン空港、地図で見ると本当に近いです。北側に向かって離陸する時は、すぐに曲がらないといけないそうです。
 1の島がペンニョン島、2がテチョン島とソチョン島、3が今回被害を受けたヨンピョン島、また地図には載っていませんが、ウ島という軍の部隊だけがあり、民間人の住んでいない島があります。この5つの島が、韓国で<西海5島>と呼んでいる島です。

 今日のニュースでは、北朝鮮がウ島を攻略するのではないかという報道がありました。今後どのような動きになるか、多くの韓国人はもう一度北朝鮮の攻撃があるだろうと予想していますし、この次は北側の攻撃以上に反撃をするべきだと考えているようです。とくに、先日の韓国側の反撃が北朝鮮にほとんど被害を与えていないことも、衛星写真の分析から明らかになり、今までのようなやり方ではダメだというムードがあります。そのような雰囲気のため、海兵隊(これらの島は海兵隊が守っています)に志願する急に増えたという報道もありました。

 でも、戦争が最大の環境破壊であることを忘れてはなりません。
 ペンニョン島周辺はゴマフアザラシの繁殖地といわれています。また、西海岸一帯は渡り鳥の繁殖地で有名で、江華島周辺はクロツラヘラサギの繁殖地として知られています。インチョン空港を利用した方はご存知だと思いますが、インチョン空港周辺や江華島周辺は広大な干潟が広がっていて、さまざまな生物の宝庫です。

 もちろん、北朝鮮の非人道的な砲撃は、許されるものではありません。自分たちの政権の延命のためにこのような暴挙を繰り返していたら、遅かれ早かれ自滅の道を歩むしかないでしょう。どのように解決をするのか、やはり武力での解決しかないのか、朝鮮半島の危機はいっそう増大しました。北朝鮮の挑発を許さないのと同時に、戦争は環境破壊であること、環境をも守ることは平和を守ることだということを、ぜひ考えてみてください。

北朝鮮の砲撃、その後

2010-12-01 00:52:52 | 韓国あれこれ
 ソン・ヨンギル仁川(インチョン)市長とアン・サンスハンナラ党代表が訪問



 23日の北朝鮮の砲撃のあと、僕の家でも連れ合いがミネラル・ウォーターや非常食を買おうと言い出し、なんどかスーパーに買出しに行っています。街中は平穏ですが、やはりどこか不安な感じが残っていますね。最近は外でお酒を飲まないので、飲み屋の雰囲気などは良く分りませんが、みんな控えているんじゃないかな。

 さて、砲撃から1週間が経過しましたが、延坪(ヨンピョン)島の人たちはほとんどがインチョンに避難してたままですが、親戚や家族の家がインチョンなどの陸地にない人たちは、チムチルバン(韓国式サウナ)で寝泊りしています。食事などはボランティアの人たちが担当しているようですが、学校の大教室のようなところで過ごすわけですから、大変です。当分の間、島には戻りたくないという人もいますし、戻りたくても家が焼けてしまった人もいます。政府もようやく対策を立て始めたようですが、今後、どうなることか心配です。

 というなか、今日はこのビデオが話題になっています。インチョン市長のソン・ヨンギルとハンナラ党(与党)代表のアン・サンスが、それぞれ延坪島を訪れた時の映像です。
ソン・ヨンギルは焼けて跡形もなくなったスーパーの前で、そのまま残っていたソジュを発見、「これがほんとの爆弾酒だ」という冗談(?)をいい、神経の太いところを見せてくれました(爆弾酒というのは、ビールとウィスキーなどを混ぜて飲む、飲み会用の酒)。

 一方のアン・サンスは突然、金属の筒を二つ拾って、北朝鮮の撃った砲弾だと演説をはじめ、隣にいたハンナラ党の関係者や議員(二人とも元軍人だそうです)と一緒に何ミリ砲かと話し出したので、カメラマンが撮影のために手にとって良く見ると、マークが刻印されているのを発見、「これ砲弾じゃなくて、魔法ビンですよ」と一言。

 どの国も、政治家というのは調子がいいというか、勉強不足というか。でも、楽しいトピックを提供してくれましたね。(日本の政治家も同じようなレベルなので、これからの対北朝鮮政策が、ほんとに心配です)