画仙紙 半切1/3
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四国を訪れたのは2016年でした。記憶も定かでないので改めて確認してみました。
急ぎ足ながら4県とも回りましたが、一番に目指したのは秘境の呼び声高かった徳島県三好市の祖谷(いや)。
一帯は平家の落人による隠れ里との伝承があり、山麓に集落がへばりつくように点在する世間と隔絶された深山幽谷の世界との予備知識でした。
そして、吉野川支流祖谷川に形成された深い渓谷が祖谷渓。そのシンボルとなっているのが「祖谷のかずら橋」です。
かずら橋は、シラクチカズラという植物を編み込んで作られた祖谷川に架かる長さ約45m、幅約2mの吊り橋で、平家の落人が追っ手から逃れるためにいつでも切り落とせるよう植物で作ったと言われています。
さすがに観光スポットだけに観光客は多かったですが、秘境のイメージを損なうほどではないと感じました。今はもっと多くの観光客で賑わっていると思いますが。
料金を払ってかずら橋を渡り谷底に降りることが出来ます。足下からは川面が見え揺れるので結構なスリルが味わえます。
画のモチーフとしても良い景観なのですが、実際に描いてみると橋が複雑で周りに樹木が多く難しい。
この地からさらに上流に向かい国の重要伝統的建造物群保存地区になっている落合集落を望む地点へ、さらに集落も訪ねましたが観光客は殆ど見かけませんでした。
レンタカーで移動したのですが、祖谷街道は道幅が狭く対向車とすれ違う時にかなり緊張したのを憶えています。