里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

畑に冬囲いしたハクサイを全て取り込む

2023年02月23日 | 畑:葉菜類

畑に置いたまま冬囲いしたハクサイを全て取り込みました。
品種は「郷秋80日」。年内には殆どが完全結球していました。
冬囲いは12月21日に2通りの方法で行っています。
2畝のうち1畝は畑に置いたまま、1畝は室内に取り込み囲いました。
こちらが作業場の中に取り込んで囲ったハクサイ。主にこちらから先に消費しています。


外葉を数枚残して新聞紙で包み、逆さまにして寄せています。


この方法は大雪や厳冬でも影響を受けず確実な方法です。
1個開いてみると全く問題ありません。


十分な外葉を付けて包んでいるので数枚を剥げば綺麗な結球で鮮度も殆ど変わりません。
こちらが畑でそのまま囲ったハクサイ。


不織布で覆いをしています。まだ数株穫っただけです。


一般に行われている方法で、囲うと言っても外葉を縛る最も簡便な方法です。
しかし、当地のような寒冷地では大雪や凍害を受けるリスクが常にあります。


案の定、今年は1月中旬までは好天で暖冬傾向だったものの大寒の日から一変しました。
最低気温は連日-5℃以下、-7、8℃を記録した日もあります。20数㎝の積雪もありました。
外葉は十分に付けて縛りましたが、さすがに変色し、枯れた葉が目立ちます。


数日前穫ってみたところ割れ始めた株があったので、助っ人の応援を得て取り込みました。
枯れ葉が思いのほか多く、凍害を受け腐った株もあったので外葉は畑で外してしまうことにしました。
これくらいなら上々の大玉です。


この大株は割れていました。大寒前は好天だったので中では花芽が生長しているでしょう。


割れた株と凍害を受けた株が数株あり、それらは早めに消費します。
作業場の下屋に運び込みました。


すぐ消費する数個以外は、新聞紙に包んで作業場の中に囲い直します。
外葉を外してしまったので、利用する際はさらに2、3枚剥くことになるでしょう。

大玉は新聞紙2枚をずらして包みます。


初めから中に取り込んだハクサイと区別し、逆さまにしてきっちり並べます。
右が当初から取り込んだもの。左が今回取り込んだもの。

凍害を受けた株は外葉を多く剥いたので、小さくなっています。
元々小振りのハクサイの方が凍害を受けやすく、より小さくなったようです。


残っているのは3㎏以上の大玉が多く、これを消費し尽くすのは難しいでしょう。






小さくなったターサイと縮み雪菜が旨い

2023年02月22日 | 畑:葉菜類

ターサイと縮み雪菜が小さく縮んできました。
ともに9月末に種を播き、穫り始めて3ヵ月。
ターサイと縮み雪菜は厳寒期になると姿が変わります。この時期になると外葉が枯れ、地べた這うように小さく縮んできます。一方、味の方は一段と美味しくなってきました。
こちらはターサイ。


大寒の日から連日-5℃を下回る酷寒となり、20数㎝の積雪にも埋もれました。
収穫の方はなかなか進まず密になっていましたが、外葉が枯れ縮んだことで隙間が見えてきました。


酷寒のせいもあってか花芽の方は意外に進んでいません。


今年は酷寒のわりには外葉は枯れても中心の葉がしっかりしている株が多い。


濃緑で厚みが増し、いかにも美味しそうな姿になっています。


この時期、例年なら放置されることもあるのですが、今年は葉の変色が少なく、ここに来て助っ人もせっせと穫っています。
こちらは縮み雪菜。


やはり外葉は枯れて小さくなってきました。


ターサイほど小さくなった感じがしないのは、ターサイより葉が立ち葉柄が伸びているからでしょう。


今年、より感じるのは葉柄が伸びている株と伸びない株が混在していること。


縮み雪菜はターサイの変異株から育成されたものですが、姿が均一でないようです。
こちらは葉柄の伸びている縮み雪菜。


こちらはターサイに似て葉柄があまり伸びない縮み雪菜。


共通しているのはターサイより縮みがより細かく艶があること。
葉柄が伸びたものは枯れが目立っています。
今どきのメインの葉物はホウレンソウになっていますが、食べ応えのあるターサイや縮み雪菜は勝るとも劣りません。
こちらはチンゲンサイ。


酷寒で葉色がより黄ばんできました。


外葉は枯れて大分小さくなっています。


まだ沢山残っており、旨味も増しているはずですが、手はターサイ、縮み雪菜に向かいがち。
ターサイ、縮み雪菜、チンゲンサイ何れも花芽は見えているので、気温が上がれば次第に伸び出します。
葉物として穫るには悠長にしてはいられません。


水墨画「冬の磐梯山」

2023年02月21日 | 水墨画:風景他
画仙紙 色紙  


福島県は会津の磐梯山を水墨画で描きました。
これまで東北の冬山を三山描きましたが、福島県の名山を描かないのは手落ちのように思えてきました。
福島県には各地域にシンボル的な名峰があります。
知名度ではやはり磐梯山でしょうか。小生の勝手なイメージなので間違っていれば申し訳ないことです。
しかし、会津のシンボルの山となれば間違いないでしょう。
会津には度々行っています。昨年も行きました。今は高速網が整備され日帰りも可能です。
会津に向かう観光ルートは幾つかありますが、メインは郡山から磐越自動車道や国道49号線を使うルートです。
猪苗代湖が見えると間もなく磐梯山が見えてきます。ネット公開されているこの方向からの磐梯山をモチーフにしてみました。
正面にスキー場のゲレンデがひときわ目立つのが微妙ではありますが、無視するわけにもいかないようです。
ところで、磐梯山は別名を会津富士とも呼ばれることを知らずにいました。確かに遠くから見るとシルエットは富士山型に違いありません。



長期貯蔵のタマネギ・ジャガイモ・サトイモは健在

2023年02月20日 | 畑:土物類

現在、長期貯蔵している土物類のタマネギ、ジャガイモ、サトイモは未だ健在です。
長期貯蔵中は時々チェックする必要があります。
腐敗や萌芽を放置すると、さらに腐敗が増えたり、品質が劣化してしまうからです。
こちらがタマネギ。


昨年のタマネギは栽培から収穫まで納得の出来る豊作でした。
品種は長期貯蔵がメインの中晩生種「ネオアース」。
昔は何品種か作っていましたが、今はこの一品種で十分です。
当地のような寒冷地では早生種を作ってもそれほど早くは穫れないので、貯蔵性の高い品種を長く消費するようになりました。
吊しとコンテナに並べてしっかり乾燥した後、中に取り込んで貯蔵しています。
コンテナは少し集約しました。昨年よりも残量はかなり多い。


大玉は貯蔵性が劣ると言われますが、あまり気にせず食しています。
それでも500g級の特大玉は年内には消費しました。遅くまで残すのは中玉が中心になるようにしています。


腐敗はほんの僅かありましたが、すぐ処置し今は全く見られません。
珍しく萌芽が若干見られます。


採種に100%はあり得ないのでこの時期になれば、多少出るのは当然とも言えるのですが、「ネオアース」では珍しい。
萌芽には年次差や個体差があるようです。
中玉数個取り出してみます。


外皮が自然に剥げ、綺麗な狐色です。これまで貯蔵性のある品種を幾つか作った中で「ネオアース」が一番綺麗です。
今年は残量が多く、4月になっても大分残りそうです。
こちらはジャガイモ。


昨年は不作で、量も少なく小玉が多い。
それだけに無駄がないよう管理しました。
しっかりと乾燥させ、日の当たらない涼しい場所に保管しています。


品種は全て「男爵」。
腐敗は全く出ていません。
当然ながら残っているものも中玉、小玉が多い。
それでも思った以上に残量があります。


貯蔵中で大事なのは芽かきです。
昨年は萌芽が早かったようで、年内に殆ど伸び出しました。
放置すれば芽が長く伸びてしまい、芋の栄養が奪われ萎びてきます。
芽が出始めたら、出来るだけ小さい内に搔かないといけません。
助っ人がよくやってくれました。
殆ど変わらない状態が維持できています。これならしばらく大丈夫です。


以前は、自種を取って使っていましたが、出来が悪いので3年ほど前から全て購入種にしました。
自種を取る時は、今頃になると芽が長く伸びて処理に困ったものです。
今は全て消費してしまうので全て芽を搔いてしまうだけです。
小さい芋ながら当分自給できます。
こちらはサトイモ。


例年は、今頃にはほぼ終了することが多いのですが、今年はまだ残っています。
昨年のサトイモはまずまずの出来でした。子芋の数は多くないものの肥大が良かったようです。
種芋は「蔵王いも」の名で売られていたと言いますが、石川早生系のサトイモと思われます。
貯蔵は、まず陰干して少し乾いたところで土を落とし、子芋はバラさず株のまま、いわゆるいかり芋の状態で発泡スチロール箱に入れ保存しています。


必要な時に取り出し、子芋をバラして利用します。
サトイモは低温に弱く凍みやすい。昔我が家では貯蔵用の横穴に保存していました。
酷寒になり、助っ人が発泡スチロールを段ボールなどで二重、三重に囲いました。


助っ人が調製し、我が家の分と置いていった子芋。悪くありません。


発泡スチロール箱にはまだ残っています。
昨年今頃はタマネギとジャガイモが異常な高値になり、皆が重宝していました。
出荷量の大半を占める北海道産が夏の天候不順で不作になったためです。
昨年後半からはすっかり元に戻り、話題にも上りません。
ところで、小生、タマネギ、ジャガイモ、サトイモを土物類と分類しています。
あまり馴染みがない方が多いかもしれません。
どちらかというと生産より市場や流通関係で使われることが多いと思います。
その名の通り、専ら土の中で穫れるもので、ほかにはサツマイモ、ナガイモ、ラッキョウ、ニンニクなどがあり、根菜類は入りません。


水路や土手の補修に栗の木を使う

2023年02月19日 | 田んぼ

毎年冬期間に栗の木を使って田んぼの水路や土手の補修を行っています。
大雨などで被害があれば補修するところも多くなってしまいます。近年では2019年10月の台風19号被害。
昨年、県北部では大規模な洪水に見舞われた所もありました。当地は幸いにも平穏な年だったと言えます。
おかげで大きな補修の必要はなく、例年より少なくて済みそう。
それでも、自然に崩落するような所が出るのは避けられません。大事にならないうちに手当てするのが肝要です。
本音はやりたくない作業ですが、必須です。
杭を打ち、土止めをして崩落を防ぐのが主な作業になります。
使うのは栗材。水に強く栗の木に優る杭はありません。
これは一年ほど前に切り出した時、一部を放置していた栗の木です。


栗の木は水に強いため多少放置しても支障ありません。使えるものはここで杭を作りそのまま使います。


もちろんこれでは足りないので、ストックして置いたものを持ち込みます。
ここは東日本大震災で崩落し補修したところですが、自然にずり落ちそうになってきました。


新しく杭を打ち込みます。


土止めに横木を入れて崩落を防ぎます。


ここも崩落する心配があるので補修します。


狭い場所ばかりなので補修は全て手作業です。
横木を入れ、杭を掛け矢で打ち込みます。


これで大丈夫でしょう。


栗の木は最も丈夫ですが、次第に傷んできます。
これは交換しなければなりません。


新しい杭に替えます。

掛矢で打ち込めばオーケー。


これも同様。

新しい杭を打ち込みました。


長時間の作業は厳しいので、少しずつ何日かかけてやります。
里山で田んぼを作ると言うことは、地味な仕事をコツコツこなすことなのです。