里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

茎立ち菜の二番手は「仙台雪菜」

2023年03月26日 | 畑:花菜類

我が家で作っている茎立ち菜は「仙台雪菜」「かき菜」「つぼみ菜」の3種。
何れも10月19日の種播き。
一番手の「つぼみ菜」に続いて「仙台雪菜」を数日前から穫り始めました。
「つぼみ菜」より10日ほど遅いものの、最近気温が高いので見込みより早まりました。
昨年に比べると1週間ほど早い。
今年の「仙台雪菜」は種がやや雑駁なようで、揃いがイマイチなため全ての株は収穫出来ていません。


それでも、茎立ち菜3種の中で一番作りにくいことを考えれば、この程度ならまずまず。
「仙台雪菜」は、当地方のいわゆる伝統野菜。最近よく作られるようになった縮み雪菜は全く別物です。
「仙台雪菜」は普通の葉物としても美味しいですが、我が家では茎立ち菜として作っています。
トウが比較的早くから伸び、大変美味しい。「つぼみ菜」を作る前はこの「仙台雪菜」が一番手でした。
大株に作ると花芽の数が多くなり沢山穫れます。
今年の株は大寒後の酷寒や過乾燥気味だったためか、ほどほどの大きさと言ったところ。


左の株はトウが伸び出したばかり。右の株はまだトウが伸び出していません。


このくらい伸びれば穫るのに適当な長さになっています。


但し、主枝は早めに摘んだ方が、わき芽が順調に伸びてきます。
このように主枝を摘むと、沢山のわき芽が伸び出します。


「仙台雪菜」は「かき菜」や「つぼみ菜」と違い多少花が咲くようになってからでも美味しく食べられ、収穫の幅が広い。
初めのうちはこのくらいで摘めば間違いありません。


こちらは「つぼみ菜」。


穫り始めて2週間ほど経ち、わき芽の収穫が最盛期になっています。


こちらは「かき菜」。


つぼみ菜とよく似ていますが、トウの伸び出しは大分違います。


こちらもトウが伸びてきたので、間もなく穫れるでしょう。


冬囲いしたニンジンを全て掘り出す

2023年03月25日 | 畑:根菜類

畑に冬囲いしたニンジンを全て掘り出しました。
冬囲いしているニンジンは8月9日に播いたもので、2/3くらいを12月下旬に囲いました。
品種は黒田5寸陽彩。これがその時のもの。


残りは畑に置いたままにしましたが、冬季とはいえ畑にあれば自然に生長します。
放置すれば裂根するため1月下旬に全て収穫し取り込みました。
これがその時のもので葉付き、泥付きのままビニール袋に入れ作業場の中で保管。


必要な都度取り出し、1ヵ月以上何の問題もなく食しました。
これが畑に冬囲いしている今のニンジン。


これまで取り出したのは3回ほど。
さすがに冬囲いした当時の茎葉は枯れ、一見何が埋まっているのか判別は出来ないでしょう。


大寒後、酷寒の状況が続いたのとは打って変わり3月に入ってからは総じて気温が高い。
寒冷地では春が遅い分冬囲いを長くできるのが利点ですが、これでは根が動き出してしまいます。
そこで助っ人の応援を得て、全て掘り出しました。
藁を除くと容易に取り出せます。これで半分くらい。


但し、葉は大部分枯れているので葉を掴んで引き出すことは出来ませんでした。
これでほぼ掘り出しました。


ざっと100本以上はあるでしょう。
やはりひげ根が動き出しています。
茎葉は全て根元で切り、泥付きのまま袋に詰め取り込みました。


詰め込みすぎるのもよくないので、3つの袋に入れ作業場の一番気温の上がりにくい所で保管します。


揃いはイマイチながら使えなくなっているニンジンは全くありませんでした。


秋ニンジン、冬ニンジンとも豊作で、この時期としては例年になく多く残っています。
葉を落とし埋め込み冬囲いしたダイコンもまだ手つかずです。

種籾を消毒し水漬け開始

2023年03月24日 | 田んぼ

種籾を消毒し水漬けを開始しました。
いよいよ今年も米作りがスタートします。
何時ものことながら不安と緊張感があります。
苗作りに失敗は許されません。野菜のように簡単には播き直しが効かないのです。
昨年は始める直前に大地震に見舞われ、強風が吹き雪も降ったことを思い出します。
品種は「ひとめぼれ」1品種。
刈り取り作業を委託するようになって、昔のように複数の品種を作ることは出来なくなりました。
一連の作業は2日に跨がっての作業になります。
購入した検査済みの種籾。今の種籾はよく精選されています。


まずは塩水選。浮いた籾はわずかでした。


水洗いした後、種籾はを扱いやすいよう4つの網袋に分けました。
種籾消毒を行います。使う薬剤はテクリードCフロアブル。


ごく一般的な薬剤ですが、効果が安定しています。
200倍液に浸漬します。

2日目24時間で処理完了です。


引き上げた直後は薬液が滴り落ちるので、そのままにして液を切ります。


その後、風乾します。
風乾しなくても問題ないことになっていますが、我が家では昔から続けています。
薬剤を定着させるためとすぐ水漬けするとたちまち水が汚れてしまうからです。
風乾は、一輪車に乗せたまま、風通しの良い日陰で数時間。


水漬けを開始します。


水漬け期間の目安は2週間。
「ひとめぼれ」は発芽しにくいので水漬け期間は長めにとります。


種籾消毒の効果を安定させるため最初の3~4日は水の交換はしません。
その後は2、3日ごとに水を交換します。
資材高騰の今日、我が家のような小規模生産では採算がとれそうもありません。
主食の米を自ら作り、地域の環境を守る少々の拘りで辛うじてモチベーションを維持していると言ったところでしょうか。


水稲育苗ハウスのビニールを張る

2023年03月23日 | 田んぼ

今年も間もなく水稲の育苗が始まります。
まずは育苗ハウスのビニール張りです。
老朽化したハウスなので水稲の育苗期間だけの利用にしています。
昨年は早いビニール張りでしたが、今年はほぼ例年並です。
ビニール張りは雨天や強風では出来ないので、天候を見計らってやらないといけません。
そして、人数は一人では無理で複数必要です。昨年は助っ人が三人でしたが、今年は一人。
それでも天候には恵まれ、静かな好天。時々WBCの様子を見、日本チームを応援しながら余裕で出来ました。
すでに肩部から下のサイドビニールは前もって付けておきました。風や雨でも問題ないように縛っています。


縛っていたサイドビニールは全て下ろします。


ここに、梨地の加工ビニール2枚を屋根に掛けます。。
まず、片側に1枚の屋根ビニールを掛け、動かないよう所々に仮止めをしておきます。


そして、同じようにもう1枚の屋根ビニールを掛け、仮止めをしておきます。
次いで パイプのスパンごとにマイカー線を張り、ビニールを固定します。


この昔ながらのパイプハウスはマイカー線で持たせる仕組みになっています。
このマイカー線がいい加減だと強風で飛んでしまいます。
ですからマイカー線は緩みがないように時々点検して締め直します。
これでビニール掛けは終了です。


我が家ではさらに遮光シートを掛けます。


これは作業する時の日除けと強風対策のためです。
暴風が吹きそうな時に掛けると十分な効果を発揮します。
遮光シートは一人で容易に上げ下ろしができるよう簡単な仕掛けがしてあります。
ハウス内の古い黒マルチは育苗のベットを作る時まで雑草防止のため掛けたままにしておきます。
最後に支柱立て。


これは雪害対策です。この旧式のパイプハウスは雪が滑り落ちにくい。
しかし、このくらい気温が高いと必要ないと思ってしまうのが人情と言うもの。
事実殆どの場合は無駄な作業になります。ですがそれで良しです。
当地方では気圧配置が西高東低の厳寒期よりそれが崩れた時が問題。南岸低気圧が北上する時です。
過日も彼岸の入りに重い雪が降ったばかり。
過去には3月末や4月に入ってから春のどか雪で苦労した経験があります。
10年に1度あるかどうかですが、無駄になるのは大いに結構と思うようにしています。
遮光シートは万が一雪が降ると落ちなくなるので、普段は外しておきます。


これで水稲育苗ハウスのビニール張りは無事終了です。
近隣ではこのような旧式のハウスは殆ど見かけなくなりました。
種々補強と補修を繰り返しつつ、40年くらいになるかもしれません。文化財級です。


古木の白梅が満開

2023年03月22日 | 古木管理

古木の白梅が満開となりました。


我が家の古木の紅梅と白梅については、過日、記したとおり樹齢100数十年、少なくとも130年以上。
今年は3月10日くらいから咲き始め、10日ほどで満開となりました。


この梅は実取用の梅よりも開花が遅く、例年満開になるのは3月末から4月初めです。
今年は約1週間、昨年よりは10日以上早くなりました。


この白梅は、4年ほど前にタマカタカイガラムシという害虫が取り付きました。
寄生した枝を思い切って切り落としたため、一時は花数もごく少なくなりました。
しかし、結果的にはこの思い切った剪定が奏功したらしく、今は害虫は全く見られません。
花数も昨年あたりから増え、復活してきました。
今年はほぼ元に戻ったように見えます。


この白梅はもともとが花梅と思われ、花数が非常に多い。


昔はそれなりに実も着いていたように記憶していますが、今は殆ど着きません。
梅が絵になるのはやはりこのような老木。

古来、梅の絵というと古木の梅が定番のようです。


害虫が取り付いて心配しましたが、復活して満開の花を咲かせてくれるのは嬉しい。
隣の紅梅が咲くのは遅く、白梅より1週間~10日ほど遅れます。


大分蕾が膨らんできましたが、どのくらい咲いてくれるか。
こちらは家裏にある白梅。


2月末に咲き始め、3月10日頃が満開でした。これはその時のもの。


実取用の白加賀で、青梅では梅酒に、熟せば梅干しに向きます。
害虫のタマカタカイガラムシが最初に付いたのがこの梅で、しばらく経ってから気づきました。
思い切って枝を切り落としたので、花も僅か、実は殆ど成らなくなりました。
今は害虫は全くいなくなり、花も大分復活してきました。多少は実が穫れるかもしれません。
この白梅は品種不詳の雑梅。


こちらも3月10日頃に満開になっていました。


かなり古い木ですが、由来は分りません
邪魔な枝を切る程度でほとんど放任です。それでももともと実は沢山着く木です。
小さい実ながら熟して漬け梅にすると手頃な梅干しになるのですが、今年はどうか。
関東以西ではすでに桜の便りです。そんなに急いでどうするんでしょう。