里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

水墨画「水仙」

2023年03月16日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙  


当地で春を告げる花と言うとまずは福寿草ですが、日本水仙も殆ど同時期に咲き出します。
我が家では日本水仙の方が早く咲き出すことも多い。
特に石垣のすぐ側の日本水仙は輻射熱で暖かく、水仙にとって環境が良いのかもしれません。
今年は大寒後に酷寒となったためか福寿草より日本水仙の方がはっきり先に咲き出しました。
但し、この日本水仙は八重咲きです。
庭の外れにある日本水仙は勢いが悪くイマイチだけれど花は一重。やはり画にするにはこちらです。
6枚の小さな花びらに黄色の副花冠、数花の房咲きになる姿は可憐です。
葉にも特徴があります。葉はするっとしなやかながら殆どがよじれます。
やはりこの時期になると描きたくなる花です。





日本水仙は春を告げる花

2023年03月15日 | 

日本水仙は当地方でも春を告げる花の一つと言えるでしょう。
我が家で春到来を知らせる野草としてはやはり福寿草ですが、庭では日本水仙の方が早い。


この八重咲きの日本水仙は福寿草に先駆けて咲き出します。


石垣のすぐ側にあるため暖かく、今年も2月20日頃には咲き出しました。


1本の茎に房咲きで数個の花。


場所が合ったと見えてかなり殖えました。


一挙には咲かず、長い期間かけて咲いています。


もっともこのような蕾のうちに助っ人が採っていくので満開状態になりません。


香りが良いので玄関やお手洗いなどに生けていると言います。元の株は助っ人が植えたので当然の権利でしょうか。
こちらは一重の日本水仙。


庭とも言えない外れにあるのですが。


2月末から咲き始めました。
葉が変色したのは何が原因なのか。酷寒での凍害でしょうか。


葉の状態が悪く見栄えがしませんが、やはり可憐な花ではあります。

小さな6枚の花びらに黄色の副花冠。画にするには八重咲きよりやはりこちら。


まだ蕾が多く、これからもう少し咲いてくるでしょう。


日本水仙と言うとよくニュースで目にするのが越前岬。
今年は雪も多く寒さも厳しかったと思うのですが、どうだったのでしょう。


茎立ち菜の一番手は「つぼみ菜」

2023年03月14日 | 畑:花菜類

我が家で作っている茎立ち菜は「仙台雪菜」「かき菜」「つぼみ菜」の3種。
茎立ち菜とはとう立ち菜のことで、当地方では通称「茎立ち」と言われます。
秋に種を播き春にトウを摘んで食べます。広い意味ではナバナ類で、みな類似の言葉です。
何れも10月19日の種播き。
一番手は例年どおり「つぼみ菜」です。


穫れ始めは昨年とほぼ同じとなりました。
早い年は3月上旬から穫れ出すので、それからみると1週間から10日程度の遅れです。
大寒前は暖冬傾向でしたからそのままなら3月上旬に穫れていたかもしれません。
やはりその後の酷寒が効いているようです。それでも3月に入り気温が上がり、順調にトウが伸び出しました。


3種の中では「つぼみ菜」が確実に早くからトウが伸びます。
我が家で「つぼみ菜」を作るようになったのもそのためです。


名前のとおり小さな蕾が見えています。


このように小さい蕾の頃が穫り頃です。
「つぼみ菜」は主枝だけでなくわき芽も一斉に伸び出すのが特徴。


すでにわき芽にも蕾が見えてきました。穫り始めて間もなく最盛になります。
「かき菜」と姿がよく似ていますが、茎葉は「かき菜」より柔らかい。
主枝を数芽残して切りました。


「つぼみ菜」は「かき菜」と違い蕾が多少大きくなっても大丈夫。やはり名前のとおりです。
こちらが「かき菜」。


「つぼみ菜」とよく似ています。
「かき菜」は在来アブラナの一種で、関東での呼び名。在来アブラナは全国各地に類似のものが見られます。
「かき菜」はもともと旺盛なのですが、今年はそれほどでもありません。
ネキリムシの被害で欠株もあるため見栄えがイマイチです。
まだトウは全く伸びていません。


「かき菜」は専ら蕾が出る前の新葉を食べます。穫れるのは3月末くらいになるでしょうか。
こちらが「仙台雪菜」。


当地方のいわゆる伝統野菜です。葉物としても作られますが、我が家では茎立ち菜として作っています。
他に比べると弱く作りにくいものの大株に作るとトウが沢山出ます。
今年の種は少々雑駁だったと見え、姿が綺麗には揃っていません。
ごく小さい花芽が確認できます。


「かき菜」よりは少し早く収穫出来ると思います。
「仙台雪菜」は花が咲くようになってからでも美味しく食べられます。
こちらは11月下旬から穫っている「寒咲花菜」。


酷寒に耐えきれなかった株が多かったもののまだ残っています。


皆に好まれるので最後まで穫り続けます。
ナバナ類はアスパラ菜を10月20日頃から穫り始め、茎立ち菜へと途絶えることなく続いています。


ソラマメのべた掛けを外して追肥と土寄せ

2023年03月13日 | 畑:豆類

ソラマメには越冬対策に不織布をべた掛けしています。それを外して追肥と土寄せを行いました。
10月20日に直播き。
前年少し伸びすぎたので数日遅らせましたが、それでもべた掛けする時点で想定より伸びていました。


品種は河内一寸。
当地方の主力品種は中早生の打越一寸ですが、種代はこちらが安い。
河内一寸はやや晩生で2粒莢が多いものの粒が大きいのが利点。
だぶだぶに張った不織布は大きく盛り上がっています。


べた掛けを剥ぐのは最低気温0℃、最高気温10℃が目安。当地方では3月半ば過ぎから春のお彼岸頃です。
今月に入って気温が高くなりエンドウはすでに剥ぎました。ソラマメはエンドウよりも低温に弱いので遅らせていました。
それでも気温が高い日が続いているため早めに剥ぐことにしました。
かなり伸び、茎が這っています。


べた掛けをすると多少主枝が這うようになるのはしょうがありません。
20数㎝の積雪もあったのでこのくらいは当然です。


大寒以降の酷寒で多少の凍害はあるだろうと思っていましたが、殆ど見られませんでした。
僅か葉先に凍害の症状が見られるものはあります。


むしろ、べた掛けを外した後に強い霜が降りることがあり、その時は多少心配です。それでも芯が枯れるようなことはないでしょう。
畝の両肩に追肥をしました。


何時もなら速効性の化成肥料を用いるところですが、肥料高騰の折りケチって在庫の硫安と過リン酸石灰それに苦土石灰を混合して使用。
管理機を用いて土寄せしました。


逆転ロータで土をはね上げ大きくしっかりと寄せます。


枝を手で直しながらクワを使って根元まで土を寄せます。


これで一連の作業は終了です。


主枝には花が見えてきました。ただし、これはものにならないでしょう。

秋播きソラマメは当地方が北限と言われています。
ソラマメは寒害に弱く、昔は春になると多数の欠株が出たことがよくありました。
それが不織布のべた掛けをするようになり、劇的に改善されました。
すでにわき芽が数本から7、8本出ており枝は十分確保できます。
何れ枝の整理が必要となるでしょう。



長ネギと曲がりネギを穫り比べてみる

2023年03月12日 | 畑:葉菜類

今、長ネギと曲がりネギの両方を収穫しています。
こちらが長ネギ。


10月から収穫を続けています。
今作は伸び、太り、そして揃いも良く、小生としては近年で一番の出来です。


大寒後は連日5℃以下の酷寒で外葉が垂れ、枯れ上がりも目立ちます。
しかし、新葉がしっかりしているのでさして問題になりません。


湿害防止を最優先に、植え溝を浅くしているため土寄せは限界に達し、11月下旬に最終の土寄せした後は何もしていません。


それでも厳寒期に丈も伸び太っており、軟白も自然に進んでいます。
今年は厳しい寒さで甘味、旨味が増し、軟らかく一段と美味しい。
数本穫ってみました。


丈、太りとも十分。昨年好天で大雨にも見舞われなかったのが一番の要因でしょう。
こちらが曲がりネギ。


2月の大雪の前に穫ってみたところ、曲がりと軟白が若干物足りなかったことから半月余り穫るのを先延ばしにしました。
曲がりネギと言っても当初から曲がりネギ作りを目的にしたわけではないので、あくまで曲がりネギ風です。
長ネギの土寄せが限界に達したため、1畝を「ヤトイ」をして曲がりネギ風にしてみたものです。
ただし、この畝は他の長ネギより1ヵ月ほど遅れて植付けたもので、その分ハンディがあります。
「ヤトイ」はネギを軟白前に掘り上げ、斜めに寝かせて植え替える作業です。
当初寝ていたネギは生長するにつれて葉が垂直に伸び立ってくるので、曲がりが生じます。
この手前側が寝かせた側。


これは真横から見ています。寝かせたのが左側。


こちらが反対側。曲がりの外側になります。


数本穫ってみました。


ほぼ想定した曲がりネギ風になっています。
長さが若干物足りないのはやはり植え付けの1ヵ月遅れのためでしょう。
長ネギと曲がりネギを並べて比べてみます。


違いがよく分ります。
このように並べると、曲がりネギを知らない方は出来損ないと思われるかもしれません
泥皮を剥いで調整してみました。根元を揃えて置いてみます。


ボリュームでは長ネギですが、曲がりネギは分岐までほぼ軟白が出来ています。
今では長ネギも自然に軟白が進んで緑がごく薄くなっています。
スケールを置いてみました。


長ネギは丈が小生がかつて目標にしてた40㎝あり、軟白も大分進みました。
「曲がりネギ」は当地方では伝統のブランドで、旨いネギとして認知されています。
しかし、出回る量としては長ネギの方がはるかに多い。
いずれにしろ、酷寒に晒された今冬のネギはどちらも美味しいです。


鎮魂の日に捧ぐ 水墨画「オリエンタルユリ」

2023年03月11日 | 水墨画:草花
麻紙 F10    

今日は鎮魂の日です。
この画は少々前に描いていたもので、この度裏打ちしました。
拙い画ながら犠牲になられた方々に捧げ、心より哀悼の意を表します。
東日本大震災から12年の歳月が流れました。
忘れもしない2011年3月11日午後2時46分。
当県だけで犠牲者は1万人を超え、多くの方が今年13回忌を迎えます。
我が家の菩提寺でも本日追悼の法要が執り行われます。
当地、昨年の3月16日深夜にも大きな地震に見舞われたのでした。
奇しくも過日トルコで巨大地震があり、犠牲者は5万人を越えると言います。
彼の地の地震は直下型で阪神淡路大震災と同じですが、東日本大震災で亡くなった方の殆どは大津波によるものでした。
内陸部に位置する我が家では家族や親族で亡くなった者はいません。
しかし、かつての同級生や同僚で亡くなった方がいます。また、かつての同僚の家族や知人も犠牲になりました。ただ、それを知ったのは大分日が経ってからです。
我が家も人的被害は免れたものの無傷というわけにはいかず、家屋には方々亀裂や破損が生じました。
水道、電気などのライフラインもしばらく回復できず、特に困ったのは下水、我が家は合併浄化槽ですが再建まで1ヵ月。
墓地はすべて倒壊、農地は地盤沈下と崩落。作付けも迫り応急措置も容易でありませんでした。
そして、原発事故による放射能汚染は当地方まで及び、対応を強いられました。
我々内陸部の住人とは比較にならないほど甚大な被害を受けた海岸地帯では沢山の支援が必要で、著名人も多数支援に入られたと報道されました。
小生は自らのことに精一杯で数人の知人を訪ねただけでした。大したことも出来ず未だ忸怩たる思いです。
そんな中、当県在住の人気の歌人はいち早く地元を脱出し南方へと逃避、対極の行動で話題となりました。
我が子可愛さなのか恋の歌に瓦礫や放射能は無縁とお考えになったのか。その方が最近再び当県に舞い戻ったとNHKの番組で放映され知りました。
番組での姿からは大震災には興味も関心もなさそうに見えました。興味があるのは短歌に詠む何気ない日常と恋人のこと。あるいは敢えてそのように振る舞っていたのか。
大震災後節目のこの時期に当県人の拒否反応はかなり大きかったのではないでしょうか。少なくともリスペクトは出来そうにありません。
最後につまらないことを記してしまいました。
午後2時46分には改めて黙祷を捧げます。合掌。


収穫のピーク冬ホウレンソウ「ソロモン」と「クロノス」を比べてみる

2023年03月10日 | 畑:葉菜類

秋冬ホウレンソウは4回に播いており、昨年11月早々から穫り続けています。
今収穫しているのは最後の4回目に播いたホウレンソウ。
10月28日に種播きし、12月半ばから不織布をべた掛け、2月下旬から穫り始めました。
収穫開始と同時にべた掛けは外しました。
すでに穫り頃になっていましたが3回目のホウレンソウが残っていたため穫り始めが予定より遅れました。
今が収穫のピークです。
品種はサカタのタネの「ソロモン」と「クロノス」で、それぞれ特徴があります。
こちらが「ソロモン」。


今ではかなり古い品種になりました。かつては主にこの品種を作っていました。
今年は秋から再びこの品種を作っています。
基本薄播きして間引きはしません。
厳寒期のため葉が寝ており、隙間は殆ど見えなくなっています。


「クロノス」に比べると葉色は明緑色で縮みが少なく滑らかです。


しかし、今年は大寒以降の酷寒のためか色が濃く縮みもかなり出ています。


それでも葉が比較的立ち、揃いがよいので作りやすい。
こちらが「クロノス」。


近年は主にクロノスを作っていました。べと病のレースに広く抵抗性を持っています。
濃緑で肉厚なのが一番の特徴。「ソロモン」に比べ厳寒期には縮みが強く出ます。


今年は特に酷寒で葉も広がり畝一杯になっています。


一見縮みがあって肉厚なためゴワゴワした感じに見えます。


「ソロモン」より幾分生育が早いように見えましたが、現在は殆ど差は見られません。
「ソロモン」と「クロノス」を1株ずつ並べてみます。
右が「ソロモン」、左が「クロノス」。



葉の色や葉柄の長さ、縮みの程度に違いがあります。ただし、今年はそれほど大きくは違わない感じがします。
収穫は専ら助っ人がしていますが、今回は「クロノス」を収穫したようです。
これが穫ったばかりに「クロノス」。


ちょうど穫り頃。肉厚で食べ応えがあり、甘味、旨味もピークに達しています。
まだ沢山残っておりしばらく収穫が続きますが、急に気温が上がってきたのでのんびりは出来ません。


ブロッコリーは小さい花蕾を穫り続ける

2023年03月09日 | 畑:花菜類

ブロッコリーは側花蕾を穫り続けています。
大寒以降の酷寒の中でもブロッコリーは殆ど実害は見られませんでした。
ブロッコリーは2回に播いており、1回目は種播きが7月17日で植付け8月10日、2回目は種播きが8月7日で植付け8月27日。
1回目の頂花蕾10月下旬から穫り始め、2回目の頂花蕾、さらに側花蕾も子(1次側枝)、孫(2次側枝)と収穫を続けています。
品種はともに「緑嶺」。
これが1回目のブロッコリー。


さすがに下葉は枯れていますが、新葉は沢山出ており、この時期としては例年より元気。
葉かきなどはしておらずほぼ放任です。


今作は追肥土寄せの効果が十分で、頂花蕾並の大きな側花蕾が穫れました。
現在穫れているのは多くが孫にあたる花蕾です。


孫花蕾とは側枝(1次側枝)から側花蕾(子花蕾)を穫った後に出てくる花蕾を、分りやすくそう呼んでいます。
凍害はなかったものの、さすがに花蕾は小さくなりました。数は無数にあります。
中央黒っぽく見えているのが頂花蕾の穫り跡、左方、そして下方右方に葉に隠れて大きな側花蕾の穫り跡。見える花蕾は大半孫花蕾で、穫り跡も見えます。


低温でアントシアニンの色素が出て紫がかっている花蕾と、このように葉陰で冴えた緑色の花蕾が混在しています。


これが2回目のブロッコリー。


株全体が1回目のブロッコリーより一回り小振りになっています。


こちらは1回目のような頂花蕾並の側花蕾とはなりませんでした。
今穫れているのは側花蕾と孫花蕾が混じっており、まだ結構大きな側花蕾が残っています。


酷寒による凍害はなかったものの花蕾の生長には影響があったようで、ここにきて小さいものが目立ってきました。
さすがにこのように小さいのは穫る気になれません。


寒冷地といえど気温が急に上がり、大きくなる前に開いてしまうものが出てきました。


一口大でボリュームはないものの自家用には重宝します。


作業の都合もあるので今月末には片付ける予定です。

墨彩画「福寿草と藪柑子」

2023年03月08日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙  

福寿草が、例年より少し遅れて咲いてきました。
しかし、考えてみるとこれが普通なのかもしれません。
寒冷地の当地方も昔からみると総じて雪が少なくなり、暖冬傾向になったような気がします。
今年、大寒以降とりわけ酷寒と感じるのは、そうした気候に慣れてきたことにもあるようです。
福寿草は春先の気候に敏感で、正に春を告げる野草となっています。
福寿草はその名もさることながらその姿を嫌う人はまずいないでしょう。
春近くなると一番に気になる野草で、描いてみたくなる野草でもあります。
たまたま、福寿草を見ていたら、近くに藪柑子がまだ赤い実を着けて残っていました。
何れも縁起の良い組み合わせで気分は悪くありません。
そうか、野草も冬から春へとバトンタッチかとイメージし、描いてみました。



みちのくにも春の使者!福寿草が咲く

2023年03月07日 | 野山

福寿草が咲いてきました。
先月末から日当たりの良い庭の一部からポツポツ咲き始めました。
ここ数日の暖かさで急速に咲いたようです。


当地で春を告げる野草と言えば、やはり福寿草でしょう。
例年だと3月早々にほぼ咲き揃うことが多い。早い年には2月中に咲き揃います。
それから見ると、今年は昨年とほぼ同じか若干早いくらい。
今冬は大寒までは暖冬傾向、その後は酷寒、そしてここにきて急に気温が上がってきました。
福寿草は春先の気候を表す格好の指標になっています。
例年、庭の日当たりの良いところが最も早く咲きます。今年最初に咲き始めたのが10日ほど前。

いつも置き石の側が気温が上がりやすく一番早い。


次いで、この辺り。


早い年には2月半ばには咲き始めるので、1週間から10日ほど遅い感じでしょうか。
やはり、大寒以降の酷寒が効いているようです。大寒以前の天候が続いていれば例年並に咲いていたと思います。
3年ほど前イノシシが侵入して傷められ大分少なくなりました。
これからもう少し咲いてくるでしょう。


ここは庭外れの別の場所。日陰なので出始めたばかりです。


こちらは裏山の土手。


もともと群生気味に生えていましたが、こちらもイノシシに荒らされました。
日当たりの良いところは咲いてきましたが、まだ咲き揃ってはいません。


南傾斜なので日当たりの良いところは10日ほど前にポツポツ咲いてきました。
周りには竜のひげが一面に群生しているため福寿草の方が負け気味です。


福寿草の黄金色と竜のひげの光沢のある群青色のコラボも見られます。


蕾の出始めから咲き始めまで、遅いところはこれからです。


福寿草は蕾の状態で芽を出し、茎が僅か伸びる間もなく花が咲きます。それから茎が伸び葉が開いてきます。
早く咲いたところは葉がかなり展開してきました。

1株で2個、3個と咲いているものはより綺麗に見えます。


近くにはヤブコウジが赤い実を着けまだ残っていました。


寒冷地の野草も冬から春へとバトンタッチの時期を迎えています。
長い冬に耐え、春到来を告げる福寿草は、その名の通り気持ちがほっこりする野草に違いありません。


春ホウレンソウの省力早播き

2023年03月06日 | 畑:葉菜類

春ホウレンソウの最初の種播きをしました。
ハウスもトンネルも使わない省力早播きです。
老朽化したハウスを解体してから始めた我流の種播き法。
冬ホウレンソウから春ホウレンソウ繋げる方法として始めたもの。
当地の露地の春ほうれんそうの種播きは4月に入ってからが普通です。
これまでの経験で3月初めまで種播きを前進させました。
畑は半月余り前に畝になる位置に元肥を施し、耕耘しています。
水分状態が良さそうなので、種播き前に再びローターで耕耘しました。


畝になる中心に目印線を付けます。


何時もは管理機で畝立てしますが、ごろ土もあまり酷くなさそうと見て鍬だけで行いました。
幅70センチくらいのかまぼこ型に畝を作ります。


品種はトーホク種苗の「スプリング」と「ボーカル」の2品種。
古種がまだ残っている関係もあって、昨年と同じ品種です。
外観がかなり異なる2品種なので比較するには面白い。
ほうれんそうの品種は様々出ていますが、まず第一はトウ立ちしにくいこと。
秋冬ホウレンソウに使った品種は大概使えません。
種播きは、何時ものようにバラ播き。
間引きは基本しないので薄播きにします。甚だ見にくいですが、確かに播いています。


小さく赤いのが種で、両品種に違いはありません。


このくらいのごろ土なら粘土質の強い我が家の畑ではましな方です。
種播き後、薄く鍬で覆土し。くん炭を掛けました。


地温を上げるのと土の締まり防止、酸性改良も多少期待していますが、これでは少なかったようです。
軽く灌水しました。


次に、不織布をべた掛け。


さらに透明ポリでマルチ。


これで地温と水分の確保を目論みます。
トンネルを作る煩わしさを省略です。


マルチは発芽したら外し、不織布のべた掛けだけにします。
これは今収穫中のホウレンソウ。


秋冬ホウレンソウは11月早々から連続して収穫しています。
春ほうれんそうにうまく続けることができるかです。


サヤエンドウに土寄せし篠竹で支柱立て

2023年03月05日 | 畑:豆類

サヤエンドウの不織布を剥ぎ土寄せ、そして篠竹で支柱を立てました。
サヤエンドウには越冬の防寒対策に不織布をべた掛けしています。


冬期間でも徐々に生長するため不織布はピンと張らずに緩く張っています。
それでもこの時期になると不織布が盛り上がってきます。


べた掛けを剥ぐ時期は最低気温が0℃、最高気温が10℃を目安にしています。
当地では平年で3月半ば頃に当たりますが、ここ数日気温が高く、目安の気温を上回っています。
不織布の盛り上がり具合を見ると伸びすぎる可能性が高いので、早めに剥ぐことにしました。
この後、必ず寒さはぶり返しますが、十分耐寒性はついているはずで、先月のような酷寒もないでしょう。
不織布を剥いでみます。


品種は赤花蔓ありエンドウ。想定以上に茂っています。
大寒前が暖冬傾向だったので生長したようです。横にもかなり広がっています。


大寒以降、酷寒の日が続き20数㎝の積雪もあったため多少の凍害はあるかもしれないと思いましたが、ほとんど見られません。
不織布のべた掛け効果は抜群です。
昔は笹竹やわらなどの防寒対策をしたものですが、今冬のような酷寒なら欠株や芯止まりがかなり発生した可能性が高い。
これが僅かに凍害の傾向か。


1カ所2本立てで欠株がなく分枝も多いので全く問題なし。
通常ならここで追肥ですが、今年はやりません。
この場所は前作の肥料が残っている可能性が高く、越冬前の追肥もしませんでした。
土寄せは機械は用いず、横に広がっている茎葉を中央に寄せながら鍬で行いました。


横への広がりは少なくなりました。


追肥なしでも蔓ぼけ気味の予感はあります。


次に篠竹を使って支柱立てです。
蔓ありのサヤエンドウなので丈が伸びるため支柱は不可欠です。
これが支柱に利用する篠竹。


今年採ったばかりの篠竹は使いません。
前年に使ったものと前年に採っておいたものを使います。篠竹は大概複数年使えます。
多く作る場合はネット支柱を用いますが、少ない場合は篠竹が便利です。
当地では昔からやられてきた方法で、里山資源を有効活用して手軽に出来ます。


サヤエンドウを中心にして篠竹を15㎝間隔くらいに両側から3本ずつ立て、計6本で1セット。


両側の篠竹を頭上で合掌に纏めテープで縛ります。
高さ180㎝くらいで縛ることになります。


これで支柱立ては終わりです。
この後は、簡単な仕掛けをします。立てた支柱に横竹を挟んでいきます。
これは後にでも良いのですが、早いのに越したことはありません。


これでサヤエンドウが外に倒れるのを防ぎます。


伸びるにしたがってまた横竹を挟み、且つ少しずつ上げていきます。
中段から上は合掌幅が狭くなるのでテープを用います。
これで一連の作業が完了しました。


水墨画「ほうれん草」

2023年03月04日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

ホウレンソウを水墨画で描いてみました。
我が家で冬場のメインの葉物というと、やはりホウレンソウ。
これまでにも描いていますが、描きにくい題材です。
ホウレンソウは4回に播いて、11月早々から穫り始め春まで長期の連続収穫を目指します。
その間、ホウレンソウの姿も大きく変化します。
秋のホウレンソウは葉が立っており、滑らかでつるっとした感じです。
それが厳寒期に向かうと葉は次第に広がり肉厚になってきます。
先月穫っていたホウレンソウは「寒締めホウレンソウ」。大寒以降の酷寒にも覆いはせず敢えて厳しい寒さに当てます。
葉脈はしっかりと太く、ゴツゴツとした皺が出てきます。
今穫っているホウレンソウは不織布をべた掛けしていたものの厳寒期が長く一層ゴツゴツ感が出ています。
収穫する時は根は抜き抜かず根元で切るのが普通ですが、引き抜いたものをモチーフにしてみました。
根元は赤みを帯び太く長くしっかりとした根が伸びています。
かつての冬場のホウレンソウと言えば所謂「日本ほうれんそう」。根の赤みが濃く香りも強かったと思います。
今はほとんどが交配種になり、万人が好む癖のないホウレンソウが年中出回ります。
寒締めホウレンソウ並に少々乱れた姿になってしまいましたか。


我が家の古木④~ツゲ(柘植)

2023年03月03日 | 大樹と古木

我が家の古木、第4はツゲです。
このツゲがどのくらいの古木なのか明確な裏付けはありません。
ザクロと紅梅・白梅の樹齢は100数十年、少なくとも130年以上とする根拠は明確、オッコウについても高い確率でほぼ同様と推測できることから比較すると、根拠は希薄です。
位置的に見ると、このツゲは庭の一番奥、庭の正面から見てすぐ左にオッコウそしてザクロ、右に白梅紅梅と同列に植えられています。
この位置からだと、手前にオッコウの根元が見え、すぐ左手にツゲの下部が見えます。


仮に、この一列がほぼ同時期に植えられたとするとツゲも他の古木と同様となるのですが、小生では分りません。
と言うのも、ザクロや梅はもちろんオッコウも幼少の頃の記憶が明確にあるのですが、ツゲの記憶は全くないのです。
子供の頃には庭木など関心がなかったわけですから、よほど印象が強くなければ憶えていないのも道理です。
逆に言うと他の3者は子供にもインパクトがあったということでしょうか。
ただ、客観的に今のツゲを観察すると相当に古いことは察しがつきます。
太い幹に苔むした肌。


根元回りの重厚感。


空洞化した根元。


実は、以前この根元周辺がよく見えなかったため、それほど古いと言う印象がなかったのです。
枝を整理し観察できるようになって、改めて見直すと他の古木と同様と考えるのが相当と思えます。
これまで長い間放置し、近年は助っ人に適当に刈り込みだけをしてもらっていました。
ところが、その刈り込みも難しくなり、2年ほど前思い切ってバッサリと切り詰めました。
かなり乱暴なやり方ですが、ツゲは丈夫だからと楽観的に考えたのでした
切り詰めれば弱りやすいので、本体が枯れる可能性もあります。しかし、ツゲには悪いけれど失敗しても他の古木くらいの価値はなさそうと勝手に判断した次第。
その時、切り詰める前のツゲはこんな姿。


これが切り詰めた後。


幹がむき出しになりました。


剪定量も相当なものでした。

見栄えも考えながら枯れないように毎年大枝を少しずつ整理し、最終的には全体を胸の高さくらいで楽に刈り込めるようにしたいと考えています。
これが現在。


2年の間に新しい芽が大分吹き出しました。


今年はこの枝を整理します。


腐れもあったので根元から切断。


今後、さらに新しい芽が多くなれば、高くなったこの太枝を切り詰めます。


2年前と比べると大きく変わりました。


ツゲは成長が遅くて材質が硬く、将棋の駒や算盤の珠にも用いられています。
ザクロや梅など他の古木と比べると、かなり強いと感じます。
これから形を作り替えても十分いけるのではないでしょうか。


我が家の古木③~オッコウ

2023年03月02日 | 大樹と古木

我が家の古木、第3はオッコウです。
正面から見るとこのようになっています。両側は枠から外れるほど広がっています。


昨年、若手の助っ人が刈り込みをしてくれたのですが、少々キツすぎました。
老木なので弱りやすい。当分は刈り込みは控える必要がありそうです。


ザクロと紅梅・白梅の樹齢は100数十年、少なくとも130年以上とする根拠がはっきりしていますが、このオッコウについては樹齢の裏付けになるものはありません。
ザクロや梅の根拠と言うのは40年前に亡くなった祖母の証言です。残念ながらオッコウについては話題になりませんでした。
ザクロや梅のような圧倒的存在感はないので、やむを得ないかもしれません。
ただし、小生が物心ついた頃にはすでに相当に大きくなっていました。幼少時の記憶ながら今とあまり変わらない印象です。
このオッコウは庭の一番奥にザクロと白梅の間に植えられています。
これらのことからザクロや梅と一緒に植えられた可能性が高いと推測しています。
庭を眺めてそのように言われる方も多い。
正面左横から見るとこのようになっています。

少し下から。

さらに下から覗いてみます。


右横から見てみます。


正面から奥を覗くと幹がこのように伸びています。


正面から数m先に根元が見えてきます。


根元はこのようになっています。幹は何本にも枝分かれし、這うように伸びています。


根元側から正面を見ると、このように幹が長く伸びています。

正面中心部を後から覗いたところ。

全体を撮るのは困難。
根元から幹が右にも伸び、ザクロのすぐ側まで来ています。


これは別の場所にあるオッコウ。姿もずっと小さく、位置的に見ても後年に植えたものと分ります。


ところで、オッコウと言うのは当地方の呼び方です。
オッコの木などと言う場合もあります。東北北部ではオンコと言われると聞きます。
植物音痴の小生、オッコウの正式名称はイチイ、園芸種にキャラボクがある程度に思っていました。
今回、改めて少し調べてみました。
イチイは常緑針葉樹で高さ15mほどの高木になり、樹形は円錐形になる。
葉は羽状に互生し、濃緑色で線形をし、先端は尖っているが柔らかく触ってもそれほど痛くない。枝に2列に並び、先端では螺旋状につく。とあります。
一方、キャラボク(伽羅木)はイチイの変種、常緑低木で高さは0.5~2m、幹は直立せずに斜に立つ。根元から多くの枝が分かれて横に大きく広がる。
葉はイチイのように2列に並ばず、不規則に螺旋状に並ぶ。とあります。
これらのことを考慮すると、我が家のオッコウは正式にはイチイではなくキャラボクが正しいようです。


しかし、これまでもオッコウ、周囲も皆オッコウで通っているので、オッコウで良しとします。
小生が勝手に我が家の古木としているのは、ザクロ、紅梅・白梅とオッコウ。そして、その維持はなかなかの難問です。