里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

猛暑に食欲増進の定番「モロヘイヤ」

2024年08月21日 | 畑:葉菜類

当地、今年は空梅雨。7月から異常な暑さが続いています。
かつて猛暑日などは滅多にないことでした。しかし、今や連続することも珍しくなくなりました。
暑ければ当然に食欲も落ち夏バテしやすくなります。
そんな時に重宝するのがモロヘイヤ。
今年はナスの畝の端に作っています。


種播きは5月12日。例年より大分早い。気温の高い日が続いたからです。
高温性の作物のため低温では発芽が悪く、水分不足でも発芽しがたい。
したがって普通は育苗しますが、小生は何時も直播き。
多少の欠株は覚悟の上で1カ所7、8粒と多めに播き籾殻くん炭を掛けて灌水します。
今年は1ベットに4株の3条で2ベット。
気温が高く条件に恵まれ全て発芽。全部で24株。
しかも全て2本立てにしたため少々混むことになりました。


モロヘイヤは本葉数枚までは弱いのですが、その後は丈夫。
病気や虫もほとんど付かないため、ほぼ放任で収穫するだけ。


今年は早く7月10日頃から穫り始めました。
主枝を高さ5、60㎝で芯を摘み取ります。中央がその穫り跡。


助っ人が摘み取ったのですが、少し高くなりました。もう少し早めでよかったようです。
芯を摘めば、わき芽が伸びてきます。これが1回目のわき芽を穫った跡。


脇芽を摘めばさらにその脇芽が伸びてきます。これがそれを摘んだ跡。


この時期になれば摘んだ回数の違う茎が混在してきます。小さいわき芽も沢山出ています。


収穫は葉を数枚付け、20㎝くらいで摘み取ります。


モロヘイヤはビタミン含量がホウレンソウの数十倍。野菜の王様の異名があります。
エジプトの王がモロヘイヤのスープで病が治ったという逸話が知られています。
葉にはとろみがあり癖がなく、おひたし、天ぷら、和え物、汁物など用途は多様。
我が家の定番は、軽く湯がいてミキサーに掛け出汁醤油で味を整えたトロロです。


猛暑で食欲が落ちた時、これをたっぷりご飯にのせて食べれば胃袋に直行。
これが小生の夏バテ予防法です。


ピーマンは生育旺盛で支柱を上げ「ふところ枝」を整理

2024年08月20日 | 畑:果菜類

ピーマンは6月25日頃から穫り始め、7月半ば頃から収穫最盛となりました
品種は「京みどり」。
収穫も順調で旺盛に生育しています。


今年は通路を20㎝ほど広げていますが、枝が垂れるものが出てきました。
株による強弱も多少見られます。


誘引は中央の1本の支柱と廃材を利用した横パイプを上げていく簡易な方法で行っています。
横パイプに枝が密着すると、誘引止めしなくとも枝は動きません。


ここで支柱を上げます。
横パイプは縦のパイプ支柱にフックバンドで止めています。
フックバンドを完全には止めていないので、上げる時は下から上に軽く叩くだけです。


今回は20㎝ほど上げました。


この後も横パイプを上げていくので、フックバンドは完全には止めません。
それで最後まで問題なく持っています。
反対側の横パイプも同様に上げました。


これで全ての支柱が上がり枝が立ちました。


多少枝折れする場合もありますが、ピーマンは分枝が非常に多いので気にしません。
枝がかなり混んできたので簡易な整枝を行います。「ふところ枝」の整理です。
「ふところ枝」とは株の内側に向かって伸びている枝のこと。
ピーマンは花芽が着くごとに2本に分枝するのでねずみ算式に枝が増えていきます。
放置するとジャングル状態になり、収穫もしづらく果実の見逃しも出やすい。
株を上からのぞき込むと混み具合が分ります。かなり茂って下の方は見えなくなっています。


中心が透けて見えるように枝を間引きます。


今回は少し思い切って間引きました。


「ふところ枝」の整理が終わりました。


これで光線が中まで入るようになり着果や肥大が良くなるはずです。
風通しが良くなることから病害虫対策にもなり、収穫もやりやすくなります。
当地は空梅雨で日照り状態だったため一時尻腐れ果が散見されましたが、今はほとんど見られません。
たっぷりと敷き藁をした効果もあるかもしれません。
盛んに穫れ続けています。


「京みどり」は獅子型のピーマンと異なり縦長で果肉がやや薄く軟らかなのが特徴の中型ピーマンです。
しかし、この時期になると厚みが増して肩も張り初期とは少々趣が違います。


今年のイネの生育は大幅に進んでいる

2024年08月19日 | 田んぼ

今年のイネの生育は平年より大幅に進んでいます。
半数の穂が出る出穂期は7月28日、9割の穂が出る穂揃い期は7月30日と我が家の田んぼは昨年と全く同日となりました。
2年続けてこれまでで最も早い。すでにこの時点で数日から1週間早まっています。
8月の気温も高くお盆までには急速に穂が垂れてきました。
それまで雨が極端に少なかったのですが、お盆中に続けて強い雷雨、そして台風7号とここに来て一変。
18日からはようやく回復してきました。気温は相変わらず高い。
かなり色付いてきました。


穂は殆どが垂れてきました。
日中日が射している時に見るとより色付いて見えます。


田んぼの周りのイネは色付きが早まりやすい。
この時期になれば水を溜めておく必要はなく、湿潤状態が保たれていれば十分です。
入水は止めていますが、ここ数日で降った雨水がまだ溜まっています。


当地方で毎年のように心配させられるヤマセの気候は2年続けて気配もなし。極めて稀なことです。
一方で高すぎる気温。これも2年連続です。
懸念されるのが白未熟米と言われ米粒が白く濁ってしまう高温障害。
昨年は結果オーライでした。それは日照が非常に多かったからだと思われます。
昨年は穂が出て成熟するまで一貫して日照に恵まれました。今年はそれほど良くないのが気になります。
こちらの田んぼも殆ど穂が屈み色付いてきました。


一見今年は穂数が多く、その分穂が小ぶりな感じがします。
籾の数が多ければ多収の可能性はあっても能力以上になると品質が低下しやすい。微妙な関係にあります。
それと気温が高いため草丈が伸びました。当然ながら草丈が高ければ倒れるのが心配です。


畦の雑草も大分伸びてきました。間もなく刈り払いの作業をしないといけません。
この田んぼはここ2年ほど少し倒伏したので肥料を調整しています。
この辺りが一番早く穂が出たところ。色付きも進んでいます。


少し肥料を控え過ぎたでしょうか。肥料が少なく痩せたイネは出穂や成熟が早まります。
この辺りは若干青みが濃いようです。いつまでも肥料が効いた青いイネは倒れやすい。


この田んぼも全体に色付いてきました。


この田んぼは中干しが効き過ぎたくらいになりました。
大分雨が降りましたが、すぐ落とさず少し溜めておきます。


穂が少し小さい感じがしますが、どうでしょう。


台風7号は大したこともなく過ぎ去ったものの本格的な台風シーズンはこれからです。
これまで何度も雨や風で倒されました。何事もなく終わることの方が少ない。
やはり一番気になるのは異常に高い気温の影響。夜温が下がる里山の長所が活かされることを祈りたい。


蔓ありサヤインゲン「ケンタッキー101」と「ケンタッキーカンサス」

2024年08月18日 | 畑:豆類

当地、台風7号は大きな爪跡を残さず通り過ぎてくれたので幸いでした。
しかし、盆中から度々強い雨が続きトータルでは100ミリを超え、それまでカラカラだった畑は一転ズボズボです。
蔓ありサヤインゲンは7月末から穫り始めました。
ゆっくり長く穫りたいと思っていたところですが、気温が高く一気に盛りとなりました。
一旦はピークを過ぎたようです。
品種は2品種。右が「ケンタッキー101」、左が「ケンタッキーカンサス」。


種播きは6月10日と今年はやや遅め。
「いちず」と言う品種を4年ほど作ってきましたが、一気に成り込むものの短命。
半蔓性に分類されることからも分るように樹勢が弱く、長期収穫は無理と結論づけました。
今年は従来作っていたケンタッキーワンダー系の品種に戻したところです。
何れもほぼ2本立てになっています。
「いちず」が芯止めする必要がなかったことからこちらも芯止めのタイミングを逃しました。
そのまま伸ばし放任したため完全にトンネル状態になっています。


これがタキイ種苗「ケンタッキー101」。


こちらの方が伸びが早く、旺盛に茂ります。
当地は一言で言うと空梅雨日照りの環境でしたが、葉焼けは僅か耐暑性もあるようです。
但し、2本立てで少々混みすぎ、ピンチもしなかったためかわき芽の伸びは遅い感じです。


一旦盛りが過ぎた後どのくらい続くかが問題です。
タキイ種苗ではこの品種を丸平莢と分類しています。
生育の仕方や莢の形は典型的なケンタッキーワンダー型と言えるでしょう。


考えてみれば、この典型的なケンタッキーワンダー型のサヤインゲンを暫く作っていませんでした。
感覚的に馴染みが薄くなっていたのかもしれません。
これがタカヤマシードの「ケンタッキーカンサス」。


「いちず」の前は主にこの品種を作っていました。
「ケンタッキー101」より生長はやや遅く、穫れ始めも数日遅い。
一見「ケンタッキー101」ほど樹勢は強くありません。


しかし、バランスは取れており、「ケンタッキー101」の樹勢が強すぎるのかもしれません。
莢は丸莢で整っています。近年はこの形に馴染んでいたようです。


評価はこの先の持ち方次第です。
収穫したもの。右が「ケンタッキー101」、左が「ケンタッキーカンサス」。


莢の違いを見るため数本で比べてみます。
右が「ケンタッキー101」、左が「ケンタッキーカンサス」。


小生は何れも丸莢としてきました。インゲンの莢を平莢と丸莢としか区別してこなかったのです。
一緒にしても気付く人は少ないでしょう。
しかし、タキイで丸平莢と分類しているのも確かに頷けます。比べれば明らかに違いがあります。
我が家でかつて作っていた蔓ありサヤインゲンは丸平莢と言うのが正確なのかもしれません。
近年は専ら丸莢なので次第に食感はそちらに馴染んできました。
今のところ助っ人以外に違いに気付く人間はいません。


水墨画「とうもろこし」

2024年08月17日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙
  

我が家ではトウモロコシを2回に播いています。
1回目は7月下旬に穫り、2回目がお盆用です。今年は気温が高く何れも想定よりかなり早まりました。
メインはお盆用です。昔から人が多く寄るお盆に食べられるように作ってきたものでした。
昨年もそうでしたが、今年もお盆の頃には良いものは終わってしまい残り物になってしまいました。
もっとも今はお盆だからと言って昔のように人が大勢寄ることもなくなり、さしたる支障もないのですが。
トウモロコシを水墨画で描いてみました。
大粒のトウモロコシになったのはご愛敬。幼少の頃のトウモロコシがこんな感じだったでしょうか。
甘みが少なく歯ごたえのあるトウモロコシでした。今時なら皆がまずいと言うに違いありません。
それでも美味しかった。遠い昔の想い出です。