生放送時代のドラマは、その放送時間中にそのスタジオで処理しなくてはならない。
時間経過などで、衣装替えや髪型、メーキャップなどは、スタジオの片隅に畳を敷いて、
あまり目隠しもせず、衣装替えも俳優さんはスタッフのあるすスタジオで大胆に振る舞っていました。
やがて、VTRがやってきました。最初はVTR番組も生放送と同じようにスタジオで演じられて、それをそのままVTRに収録して放送していました。
当時の録画用テープは、2インチの幅の広いもので(2インチ幅は約5センチです。銀塩カメラのブロニーフィルムが幅5.6㌢と大体同じです)
90分テープはかなり重く、掛け声をかけないと持ち上がりません。
テープは高価なものでした。
放送済みのテープを消去して使い回していましたから、貴重な映像をかなり失いました。
そのうち、手先の器用な技術者が、録画したテープの磁気トレースが現れる薬品を塗って、そのテープをルーペで覗いて同期信号の隙間に定規を当て安全剃刀の刃で切断して、編集する手法を編み出しました。その技術を使って、テレビの芸術祭参加番組が作られました。
テープの購入、テープを編集で切断などは上層部の許可が必要でした。
また、該当番組でのテープ編集の必要性を上層部に申告して、許可をもらっていました。
続く…
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