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佐伯泰英の「密命」を読み始めました
第1巻は、豊後相良藩(架空)の
蔵書から消えた切支丹本を奪還するため、
藩主の密命を受けて形式的に脱藩した
金杉惣三郎の活躍を描いています。
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第2巻以降は、八代将軍徳川吉宗を
激しく憎む尾張徳川家(徳川継友、徳川宗春兄弟)の
陰謀と刺客に立ち向かう惣三郎と、
剣の道に邁進する息子・清之助の姿を描いています
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この時代小説のヒーローは
金杉惣三郎(かなすぎ そうざぶろう)
元・豊後相良藩士。「かなくぎ惣三」
(字が下手で金釘流であったため)、
「ふぬけ」と馬鹿にされています
実は相良の龍と呼ばれた直心影流の達人で
秘剣「寒月霞斬り」の使い手。
六尺を超える長身で、無精髭を生やしています。
藩主の密命により身分を隠して
江戸に潜んで生活しています。
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前妻あやめとの間に清之助とみわの一男一女、
後妻となるしのとの間に次女結衣をもうけます。
金杉清之助(かなすぎ せいのすけ)は
金杉惣三郎とあやめ(故人)の長男です。
第1巻初出時では6歳。でしたが、巻を読み進むうちに
物語の中で比重を増していきます
息子、清之助は武者修行に諸国へ出て行きます
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「密命」(みつめい)は、祥伝社文庫から書き下ろしで
行されている佐伯泰英の時代小説シリーズです
「月刊佐伯」の異名をとるほどのハイペース
(ほぼ20日で文庫1冊分を
書きおろしているという)で作品を発表する
人気時代小説作家になっています
スペインの陰謀や、冒険小説を描いていた
佐伯泰英が、180度以上の方向転換の
なんと剣豪時代小説で人気作家となる変身ぶりに
驚きました。
あまりにも見事な変身ぶりに
売れなかった陰謀小説や冒険小説を
あらためて読み始めました。
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