初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

テレビドラマ「君たちは魚だ」②

2015年02月28日 21時59分24秒 | Weblog


テレビドラマ「君たちは魚だ」の

プールでの練習シーンの録画に

大阪市内プールへ大型中継車で

深夜ロケーションしました



勿論、プールサイドへ照明器具を

持ち込みました

電源は中継車に並んだ電源車からです

かなり大がかりでした



早春とはいえ深夜はかなり冷え込んでいました

レンズもカメラもすっかり冷たくなっています

湿気の多いプールサイドにカメラをセッティングしたとき

カメラもレンズも汗をかいていました



誰かがズームレンズのズームシャフトを

動かしてしまいました。するとズームレンズが

サーッと曇ってしまいました

カメラファインダーも深い霧の中です



不用意にズームシャフトを動かしたので

湿度の高いプールの空気を

勢いよく吸い込んでしまったのでした

… … …

テレビの大きなズームレンズの周りを

飛んでいた蠅を吸い込むほどですから

その勢いでプールサイドの湿った空気をおもいっきり

吸い込んでしまったのでした



レンズ表面の水滴や曇りならばティッシュで拭えば

OKですが、レンズ内部が雲ってしまっては

どうしようもありません






テレビドラマ「君たちは魚だ」①

2015年02月27日 19時50分47秒 | Weblog


テレビドラマ「君たちは魚だ」がありました

1972年のミュンヘン・オリンピックをテーマに、

それに挑もうとする4人の水泳選手たちが

「個人の記録か?国家のためか?誰のための栄光か」で

苦悩する連続、一時間ドラマでした



水泳選手役として桜木健一(さくらぎけんいち)

石橋正次(いしばししょうじ)、佐々木剛(ささきたけし)

河原崎健三(かわらざきけんぞう)の四人



脇役として佐藤慶(さとうけい)、

林隆三(はやしりゅうぞう)

范 文雀(はんぶんじゃく)、

渡辺美佐子(わたなべみさこ)

とこれも豪華。



ドラマの性格上、スタジオに

練習プールが必要なのですが

水の入ったプールはとても作れません

プールを取り囲むようなセットで

演技が続けられました



競泳シーンや練習でプールに飛び込むシーンなど

プール水面がどうしても必要なときは

大阪市内の温水プールを営業が終わってから

深夜、大型中継車で必要なカットを中抜きで

ビデオ撮りしました







テレビ用ズームレンズのメンテナンス

2015年02月26日 17時49分43秒 | Weblog


テレビカメラ用ズームレンズは

2、3年毎にメンテナンスが必要です



メンテナンス・エンジニアが

東京を朝一番の新幹線でテレビ局(大阪)に

やって来ます。局内の空いている部屋に

ズームレンズを持ち込んでまずレンズを分解します



ズームレンズの内部は可動レンズ群が

細いワイヤでつながっています

そのワイヤの交換と鏡胴カムの

グリースの詰め替えが主な作業です



レンズ表面をシンナーのような

強烈な臭いのクリーナー液をしたした

ガーゼで大きなレンズの表面を

同心円を描きながら拭き上げていく

巧みな手つきは、さすがプロのエンジニアです



ズームレンズを分解している途中、

蠅の死骸が出たことがありました

… … …

番組本番のカメラマンは急速(乱暴に?)に

レンズのズームイン・ズームアウトを繰り返します

そしてズームレンズの中の

可動レンズ群はピストンのように

前後に激しく動きます



そのときレンズの側にいると「シューッ」と

周りの空気を吸い込む音が聞こえます

… … …

たまたまそばを飛んでいた蠅が

吸い込まれたのでしょう











カラーテレビ機器は国産

2015年02月25日 18時23分08秒 | Weblog


カラーテレビはフィリップスの

カラーカメラ輸入で始まりましたが

まもなく日電(NEC)製の国産カメラが

誕生しました

… … …

テーラーのズームレンズを凌ぐ

国産ズームレンズがキヤノン

フジノンから生まれました



カラーカメラの心臓部の

撮像管、プランビコン管は

4/3インチでスタートしましたが

少し小さい1インチ管が

生まれました。

… … …

1インチ撮像管を使った

カラーカメラやズームレンズは

少し小型になり、これが

日本のテレビ局の標準になりました



テレビニュースもカラー化されました

最初、銀塩16ミリフィルム・カメラで

報道局の自動カラーフィルム現像機で

処理していましたが、

… … …

やがてビデオの

ENG取材に切り替えられて

2/3インチ撮像管使用の

池上製(いけがみ)ハンディカメラが

主流になりました



映画の機材キャメラ、レンズが

舶来の外国製なのにくらべて

テレビ局の機材はほとんど

国産の機器で占められています



ただ、ENG取材、ハンディカメラの

足回り、カメラヘッドと三脚は

ドイツのサクラ(ザハトラー)

英国のビンテンや

イタリアのマンフロットに

押さえられているのが

残念です。







フィリップス・カラーカメラ

2015年02月24日 18時13分09秒 | Weblog


カラーテレビ放送はフィリップスから

カメラチェーン一式、四台が輸入されて

始まりました



撮像管はフィリップスのプランビコン管で

レンズはイギリスのテーラー・ホブソン社の

10倍の電動ズーム「バロータル」でした



テーラーホブソン社の電動ズームレンズは

日本のテレビカメラマンには使い勝手が

悪く、やがて生産される国産ズームレンズ

は簡単な手動式ズームレンズでした



テレビ局に輸入されたカラーカメラは四台です

この四台のカメラで、スタジオドラマ、

甲子園のプロ野球中継、

公開録画番組とカメラ一式を番組ごとに

運んで制作していました



やがて、日電(NEC)がカラーカメラを

製作します。レンズはキヤノンと

フジノン(富士写真光機)が手動の

ズームレンズを製作します。

この国産カメラと国産のズームレンズは

テーラー・ホブソンのバロータルマウントでした








テレビドラマ「悪一代」

2015年02月23日 20時56分20秒 | Weblog


連続カラー・テレビドラマとして

「悪一代」がありました



土曜日の22時から一時間放映で

おおまかなストーリーは

按摩・徳の市(勝新太郎)が

悪事を重ねて出世していく…。



出演は勝新太郎(かつしんたろう)

伊丹十三(いたみじゅうぞう)

嵯峨三智子(さがみちこ)

金田龍之介(かねだりゅうのすけ)

藤岡琢也(ふじおかたくや)

と豪華な顔ぶれでした



大映時代劇の「不知火検校(しらぬいけんぎょう)」や

「座頭市シリーズ」で新境地を開いてヒットを飛ばした

勝新太郎のテレビドラマ初出演でした



Aスタジオに大きなセットが

建てられました

美術デザイナーは西岡善信氏で

大映時代劇映画の大作を数多く

手がけておられました







ホワイト・バランス

2015年02月22日 18時44分10秒 | Weblog


ハンディ・カメラのカラー取材では

現場でホワイト・バランスをとるのに

助手さんに白い紙を被写体の前で

持ってもらって、カメラで白い紙を

一杯に写してW/Bボタンを押して合わせます



テレビのカラーカメラは絶えず

ホワイト・バランスに気を付けています

… … …

当時、家庭用のビデオがまだありませんでした

家でテレビを見ていて記録に残したいときは

写真のカメラでテレビ画面を写していました



カラーフィルムはリバーサルもカラーネガも

普通、市販されていたのは

ディライト用(太陽光)フィルムです

そのフィルムでテレビ画面を撮ると

フィルムには青っぽく写ります



どのメーカーのテレビ受像機でも

テレビ画面の白を綺麗に再現するのに

ホワイト・バランスを高く設定されていました



テレビ画面のホワイト・バランスは

9000°Kぐらいでした

その画面を写すカラーフィルムの

色温度は5900°Kでしたから

その差でフイルムに青っぽく写ったのでした



しばらくしてテレビ画面を綺麗に写るように

写真用カメラに取り付ける補正フィルターが

発売されました







カラー映画制作とカラーテレビドラマ制作

2015年02月21日 18時29分12秒 | Weblog


カラー映画とカラーテレビの

ドラマ制作の最大の違いは

カラー映画では撮り終わったカットが

現像されなくては結果がわかりません

… … …

それに比べてカラーテレビのドラマ制作では

スタジオのカメラ・リハーサルの段階で

仕上がりがわかることです



映画スタジオでは本番前に

照明ランプの色温度を厳密に測って

チェックしていました



テレビスタジオではカメラ・リハーサルで

赤っぽくて怪しい照明ランプがあれば、

取り替えて本番に備えればよいのです



テレビドラマ制作当日の早朝、

まずカメラに電源を入れて一、二時間暖めます

そして、カメラが充分に温かくなってから

三、四台のテレビカメラのホワイトバランス、

色調の調整など映像技術者によって

厳密に行われます

… … …

あとは、何かの都合で

カメラ電源を落とさない限り、その日は

カメラ調整は行いません








色温度とホワイト・バランス

2015年02月20日 18時00分17秒 | Weblog


映画がイーストマンカラーの導入で

カラー作品が制作されるようになって

映画スタジオでは新しく照明の

色温度調整が必要になりました



映画用のイーストマンカラーは

タングステン・タイプで

3200°K(ケルビン)の

ネガカラーでした



映画制作スタジオでは本番前に

すべての照明ランプの

色温度をスペクトラ・カラーメーター

チェックして3200°Kより低い照明ランプは

使わないようにしていました



テレビのカラー番組制作では

映画と同じような色温度にかわる

ホワイト・バランスを番組制作前の

カメラ調整用テストパターンの照明ランプを

ミノルタ・カラーメーター

2850°Kに調整しています



写真用のデジタルカメラでも

ホワイト・バランス調整はありますが

いつも自動のオート・ホワイト・バランスで

使っていますから気が付きません







カラーテレビ来る

2015年02月19日 17時34分41秒 | Weblog


テレビ局の計らいで高価な

カラーテレビが団地のわが部屋に

やって来ました



色んなメーカーのテレビを

見比べてビクター製のカラーテレビの

白色の再生が一番きれいというので

ビクター、17インチカラーテレビになりました



6畳の間に14インチの白黒テレビと

17インチカラーテレビが並びました

テレビ番組を白黒テレビとカラーテレビで

見比べると圧倒的に情報量が違うのがわかりました

当たり前ですが…



14インチ白黒テレビの

画面では黒の再生がねずみ色に

浮き上がって具合が悪かったのですが

カラーテレビになって

直流再生回路が改良されたのか

画面の黒色がしまってよくなりました