初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

テレプロンプター

2014年12月31日 21時17分09秒 | Weblog


テレビ生ドラマの制作現場は

制作スタッフ・俳優さんはも

第一にドラマが放送時間に納まるように

と一生懸命でした

次に俳優さんがドラマで台詞を

トチラないように、

忘れないようにスタッフ一同

念じていました



主演の俳優さんが台詞に自信のないところは

付け人さんがマジックで大きな紙に台詞を

書いて、俳優さんに見えるようにカメラ前に

広げることもありました

これを「カンペ」と云います

カンニング・ペーパーの略です

ある有名な俳優さんはこの

「カンペ」の見せ方が悪いと

付け人を叱っていましたが…



現在の「カンペ」は顔出しの

ニュース番組です

アナウンサーはカメラ目線で

正確に喋っています



アナウンサーの机には

ニュース原稿が置かれています

その原稿を上から写している

小型カメラがあります



アナウンサーはテレプロンプターという

装置を透して.メインカメラがあります

その装置のハーフミラーに

小型カメラで写している原稿が

映るようになっています

アナウンサーがハーフミラーに映っている原稿を読み上げると

カメラ目線のアナウンサーがテレビに映ります




コメディ「やりくりアパート」

2014年12月30日 21時06分19秒 | Weblog


テレビ生ドラマはキチッとした

リハーサルをして放送に

そなえるのですが、

リハーサルをあまり好まない番組が

ありました



全国的に大ヒットを飛ばした

コメディ・ドラマ「やりくりアパート」です

放送日時は毎日曜日18時30分からの30分ドラマでした

最高視聴率がなんと50%まで達しました

… … …

出演者は学生服姿の大村崑・佐々十郎、

女形役の茶川一郎、

芦屋雁之助、芦屋小雁、

横山エンタツ、初音礼子、中山千夏(子役)



コメディアン、喜劇俳優さんらは

キチッとしたリハーサルを好まない人々で

毎週、リハーサル途中で放送時間が来てしまうのです。

… … …

スタジオでADさんが大声で

「本番1分前…」と叫ぶので

リハーサルを打ち切って本番の準備をしたのでした



番組提供スポンサーは

当時売り出しの

「小型オート三輪・ミゼット」のダイハツ工業一社でした

番組の生コマーシャル(後CM)は

学生服姿の大村崑(おおむらこん)佐々十郎が

ミゼットを真ん中に当時話題のフレーズを挟んで

「ミゼット…ミゼット…ミゼット」と連呼する内容でした



脚本を担当した花登筺(はなとこばこ)は

毎日テレビの公開コメディ「番頭はんと丁稚どん」

芦屋雁之助、芦屋小雁、芦屋雁平(三兄弟出演)や

よみうりテレビ「細うで繁盛記」(新珠三千代=あらたまみちよ主演)

などヒットを飛ばしました。





生ドラマの時間調整

2014年12月29日 22時41分45秒 | Weblog


テレビ生ドラマを制作する

ディレクターはスタジオ・サブ

(副調整室)に座っていますから

スタジオ内では

ADさん(エイディ=アシスタント・ディレクター)が

ドラマ、生番組(公開も含めて)の進行の中心になります



ドラマのリハーサル時のラップ・タイムと

ドラマ本番の時間経過を見て時間がかかっていたら

ADは腕をぐるぐる回して演技を急ぐように合図します

「巻きをかける」といいます

… … …

また、演技の時間経過が早いときは

両手でゴム紐を引っ張るような

ゼスチャー「伸ばしをかける」で

時間調整をはかります



ADさんの時間調整にも

関わらず時間が長引けば

ドラマの1シーンをカットします

… … …

反対にドラマの演技、段取りが良すぎて

放送時間より

短くなることがあります



放送時間が余るときは

スタジオ内のADさん

または副調整室のディレクターから

「捨てカットを用意してください…」と

インターカム(スタッフが連絡用につけているヘッドセット)を

通して連絡してきます

… … …

後コマーシャルに関係のないカメラが

セット居間の生け花壺や

アレンジ花束などを見つけて

適当な構図で写します

… … …

このカットをドラマ終了後に挿入して

時間が来たら後コマーシャルに入ります

そして生ドラマ番組は終了です











テレビのクローズ・アップ・ショット

2014年12月28日 18時47分59秒 | Weblog


テレビドラマはストーリーに

つれて俳優さんが演技をしていきます

セット全体が写るフルショットと

A俳優さんの台詞で

A俳優さんのクローズアップ(大写し)で写されます

B俳優さんの台詞でBさんのアップ

C俳優さんの台詞でCさんのアップと

クローズアップ・ショットが多用されるのが

テレビの画面構成です



映画では上映する映画館のスクリーンが

巨大なのでテレビほど

アップ・ショットはありません



当時の家庭で居間に置かれたテレビは

14インチ・ブラウン管受像機が標準でした

このモノクロのブラウン管テレビに写る

俳優さんのクローズ・アップと

居間でテレビを見ている家族の顔が

大体同じ大きさだったので

さほど、違和感を感じなかったのでしょう

… … …

また、俳優さんに限らず、

料理番組で、まな板上の包丁のアップなど

テレビは、なんでもアップの画面でつないでいきます



最近の大画面の液晶テレビを見ていて

時々、そこまでアップにしなくても

と思う画面があります

… … …

しかし、テレビは巨大な液晶テレビから

小さな携帯電話でも見ていますから

画面構成が難しいですね。








映像不体裁(ふていさい)

2014年12月27日 19時06分36秒 | Weblog


テレビにまだVTRがなかったので

すべて生番組でした

1日の放送スケジュールにつれて

A、B、Cとスタジオを切り替えて

放送されていきます

… … …

テレビマスターでAスタジオに

切り替えて生ドラマが始まれば

スタジオ内でどんな事態になっても

放送時間が終わるまで

切り替えられません



最悪、三台のカメラのうち一台が故障しても

残り二台でドラマを

やりくり(処理)しなくてはなりません

… … …

俳優さんが台詞をド忘れしても

ADさんが台詞をつけて

ドラマを続けなくてはなりません



放送中のドラマのセットを写している

カメラ前を裏方さんが横切る事故が

ありました。

その横切る裏方さんが自然に横切れば

あまり目立たないのですが

きまって、裏方さんは画面の中程で

一瞬、ハッ…と吃驚する表情で

カメラを見つめてしまうのです



放送終了後、考査部から

「映像不体裁(えいぞう・ふていさい)」と

注意書きが送られてきます






映画とテレビ生ドラマ

2014年12月26日 20時57分05秒 | Weblog


映画は大勢のスタッフと

俳優さんの演技を一台のカメラで

ワンカットずつ撮りながら

煉瓦を積み上げて建物ができるように

完成させます



制作が終わってタイトル、音楽が

つけられて映画は完成します

… … …

撮影所内の試写室で所長の労いの挨拶と共に

制作関係者が集まって完成試写が行われます



スタッフの小道具さん(装飾)、

美術(大道具さん)や結髪、メイキャップさん

はそれぞの立場で苦労した思い出に反省を込めて

見ていきます

監督は、カットのタイミングを

もう少しとか編集者に注文を

カメラマンは♯10のナイトシーンをもう少し

明るくとか現像所に注文を出します

… … …

この最初の試写会を初号プリントと云われます

この試写で手直しが行われて

映画は完成です

俳優さん、スタッフは

それぞれの立場で冷静に試写を見て

次の作品の勉強材料になります



映画と同じ動画を扱うテレビは

テレビは生放送でしたから

スタジオでドラマが終了すると、

跡形もなく消え去ります

… … …

そのドラマに関係した

スタッフも俳優さんも

面白かったのかどうか、

冷静に判断、反省できません




テレビ生ドラマの時間オーバー

2014年12月25日 17時49分10秒 | Weblog


テレビ生ドラマは放送日、本番までに

何度もリハーサルが

繰り返されます

… … …

本読み、立ち稽古、ドライリハーサル

カメラリハーサル、ランスルーなど

リハーサルの都度、シーン毎に

ADさんはストップウォッチで

時間を計っていきます



最初のリハーサルでは時間が

オーバーしてこぼれていたのに

台本の手直しと、リハーサルを

進めていくとだんだん短くなって

放送時間に入るようになるものです



当日、放送時間がきて

ドラマが始まります

… … …

やはり、時間がこぼれそうになります

あらかじめカット候補のシーンは考えています



そのシーンだけに出演している

若い俳優さんのところがカットになります

折角、数々のリハーサルをこなして

ドラマ頭のキャスティング・タイトルに

役名と名前が出ていたのに、

その俳優さんはドラマに

出ていないのです



親しい人や家族、

親戚に知らせていただろうに…

… … …

ドラマ終了後、制作部庶務から

ドラマのギャラは貰いますが…







15分・30分のテレビドラマ

2014年12月24日 21時08分02秒 | Weblog


当時のテレビ連続生ドラマは

30分、15分のドラマでした

民間テレビですから

15分ドラマでは前後にコマーシャルがつきます

30分ドラマは前後コマーシャルと

中コマ(なかこま)といわれてドラマの真ん中にコマーシャルが入ります

実際のドラマの時間は10~20数分ほどでした



生ドラマは進行の段取りによって

長引くことがありました

番組の時間は絶対ですし

前後のコマーシャルは絶対カットできませんから

ドラマのシーンをカットしなくてはなりません




スタジオサブのディレクターと

スタジオ内のADさんが

インターカム(レシーバーとマイク)で

素早く打ち合わせをしてカットする

シーンを決めます



テレビドラマもVTR録画になって

長くなりましたが、私は短い15分、

30分の生ドラマが懐かしいです









尺貫法とメートル法

2014年12月23日 18時51分12秒 | Weblog


映画もテレビドラマも

スタジオにセットを建てて

そこで俳優さんは演技をします

… … …

そのテレビスタジオのセットは

劇場からきていますから

箱足(函足=はこあし)をそこへ並べて

そこへ平台(ひらだい)敷いて

人形立て(にんぎょうたて)をたてて

その壁(セットの)に3尺×6尺(さぶろく)の

ベニヤ板を張ってなどとスタジオで

大道具さんたちは符丁を交わして働いています



テレビスタジオのセットと映画のセットは

どちらもよく似ていますが少し構造が違いました

しかし、共通なのはどちらもセットの

寸法が尺貫法(しゃっかんほう)でした

長さの単位は寸(すん)尺(しゃく)で

重さの単位は貫(かん)です



いまから四十数年前、この尺貫法が禁止されて

メートル法になりました。



いま、ホームセンターで売っている

さぶろくのベニヤ板を

メートル法に換算すると

90、9センチ×181、8センチですが

91×182センチで売っているようです

部屋のたたみ一畳もさぶろくです

… … …

しかし、スタジオでは五寸釘(ごすんくぎ)とか

さぶろくのベニヤ一枚とか

尺貫法で呼び合っているようです






映画スタジオとテレビ局のスタジオ

2014年12月22日 17時05分34秒 | Weblog


一応、民間ラジオ放送が

順調に始まりましたが

民間テレビ放送が日本に

根付くかどうかわかりませんでした



テレビドラマは出演する俳優さんのほかに

番組を制作するスタッフが必要です

そのスタッフをどう集めたのか

私は知りませんが



ラジオ局や新聞社からの出向社員、

演劇関係の劇場で大道具

小道具(装飾)を扱っていた人

学校で英語の先生だった人もいました

それぞれ、未知のテレビに夢を抱いて

集まったと聞きました



映画のスタジオとテレビ局の

スタジオは根本的に違いました

映画のスタジオは床(ゆか)が土ですが

テレビのスタジオはフローリング

のようで木材ではなくアスファルト状の床でした



映画のスタジオでは穴を掘ってセットに

根付きの木を植えることができましたが

テレビスタジオのセットでは穴を掘ることができません

根付きの木を植えられませんでした