初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

ドラマ「豆腐屋の四季」カット割り打ち合わせ

2017年05月31日 21時12分50秒 | Weblog


連ドラ「豆腐屋の四季」の制作で

ディレクターと私は毎回、徹夜で

打ち合わせが始まりました

連続ドラマですから豆腐屋のセットの

場面が続きます。部屋の場面では

主役の緒形拳さんの座る位置が決まります

弟役の林隆三さん、川口晶さん

の座る位置も決まってきます



淡島千景さん、中原早苗さん、

藤原釜足さんもセットでの場所がきまりました

場所が決まってくると,撮れる絵も決まってきます

そこで、台本を読みながら,カット割りの打ち合わせが

はじまりました



ディレクターとのカット割り打ち合わせは

京橋(大阪)の寮で毎回深夜までかかりました

打ち合わせが済んだ朝、書き込みの台本を持って

スタジオに出勤するスケジュールで始まりました







ゼロックス登場

2017年05月30日 22時17分51秒 | Weblog


スタジオに「豆腐屋の四季」のセットが

建てられます。美術デザイナーは

S本雅信さんです。彼のデザインによる

青図(あおず)が出来上がってきました



当時、建築図以外に機械製図もコピーは

青写真でプリントされていたので

青図と呼ばれていました

… … …

私の乏しい記憶によれば、

新しいコピーとしてゼロックスが現れました

ゼロックスは真っ白い紙に黒い線の設計図や

手描きの文字文書など,鮮明なコピーに

びっくりさせられました



ゼロックスの登場で打ち合わせの文書など

なんでもコピーで事務棟の机の上はコピーで

溢れていきました

… … …

ドラマのセットの図面は,青写真から

白い紙に鮮明な黒い線で描かれるゼロックスに

なっても,相変わらず青図(あおず)と呼ばれていました

S本さんのセット青図を参考にして

出演の俳優さんの位置やカメラポジションなど

ディレクターのN村さんと徹夜の打ち合わせが始まりました






若い女優 紀比呂子さん

2017年05月29日 22時16分10秒 | Weblog


昨日の川口晶さんにも驚きましたが

もう1人の若い女優さんの

紀比呂子(きのひろこ)さんも

なんと,大映多摩川のスター

三条美紀(さんじょうみき)さんの娘さんと

聞いて、またびっくりしました



お母さんの三条美紀さんは最初、

大映東京撮影所経理課に勤務されていたところ

重役の目にとまって、演技課に異動そして

女優デビューされる経歴の人でした

若尾文子(わかおあやこ),山本富士子(やまもとふじこ)が

登場するまで,大映を支えた女優さんでした

… … …

三条美紀さんは、三益愛子さんと「母もの」作品に

共演されていました。

私は,黒澤明監督の大映作品

「静かなる決闘」を見て,三船敏郎との共演で

三条美紀さんを初めて拝見しました



若い女優さん、川口晶さん、紀比呂子さんを交えて

ドラマ「豆腐屋の四季」の制作が開始されました







若い女優、川口晶さん

2017年05月28日 21時39分26秒 | Weblog


ドラマ「豆腐屋の四季」に出演される

若い女優さん川口晶(かわぐちあきら)について

… … …

晶さんが女優三益愛子(みますあいこ)さんのお子さんと

聞いて、びっくりしました



母親の三益愛子さんは映画の大映で

薄幸の母親役のシリーズ「母もの」で

大ヒットを飛ばした女優さんでした

私も大映時代に、タイトル「母子草?」で

ご一緒したことを思い出しました



なお川口晶さんのお兄さんは

川口浩(かわぐちひろし)さんで、

テレビ朝日でタイトル「川口浩探検隊」があります

この番組は「ドキュメンタリー」というより

「エンターテイメント」として楽しめました

嘉門達夫がこの探検隊を唄った「ゆけ!ゆけ!川口浩」も

大ヒットでした。






ドラマ「豆腐屋の四季」豪華配役

2017年05月27日 21時57分29秒 | Weblog


テレビドラマ「豆腐屋の四季」が制作されますが

出演される俳優さんはとても豪華でした

主役は、緒形拳(おがたけん)さん。緒形拳さんは

劇団新国劇の看板スターさん

… … …

共演の林隆三(はやしりゅうぞう)さんは

俳優座の俳優養成所出身で、アルバイトに

ライブハウスでピアノの弾き語りをされていたようです

テレビドラマは初出演で,林隆三さんの配役は

緒形拳さんのちょっと癖のある弟役でした



脇役として淡島千景(あわしまちかげ)さん

中原早苗(なかはらさなえ)さん、

藤原鎌足(ふじわらかまたり)さん

市川寿美礼(いちかわすみれ)さんで

がっちり固められていました



若い女優さんの川口晶(かわぐちあきら)さん

紀比呂子(きのひろこ)さん、

この若い女優さん2人については明日…







ドラマ「豆腐屋の四季」準備はじまる

2017年05月26日 23時00分31秒 | Weblog


ドラマ「友禅川」の次に「豆腐屋の四季」が

始まりました

このドラマは松下竜一が朝日新聞の歌壇に投稿した

短歌を軸に綴ったエッセイ集を原作として

楠田芳子(くすだよしこ)さんが脚色して

テレビドラマ台本に仕上げられました



楠田芳子さんは、映画監督木下恵介さん、

作曲家木下忠司さんの

妹さんでした。松竹大船撮影所の

カメラマン楠田浩之さん(くすたひろゆき)と

結婚されたので

お名前が楠田芳子さんです。

それからドラマの音楽担当が

楠田芳子さんの兄、木下忠司さんでした

私には、兄の木下恵介さんが気になりました



当時のテレビはモノクロ(白黒)でした

スタジオで使用するテレビカメラのレンズは

単レンズからズーム比10倍~12倍の

ズームレンズが本格的に使われるようになりました







劇場映画もズームレンズに

2017年05月24日 22時56分34秒 | Weblog


テレビカメラ、テレビ映画のカメラに

ズームレンズが導入されました

次は,劇場映画、つまり,映画用35ミリカメラの

レンズとしてズームレンズが作られました



劇場映画用35ミリカメラの標準として

NCミッチェルが使われていますが

このカメラは構造的にズームレンズ使用ができません

そこで、一眼レフ構造のミッチェルマークⅡが発表されて

ついに、劇場映画カメラもズームレンズが使えるように

なりました



映像の中でも鮮鋭度に最も厳しい写真用カメラに

ズームレンズが使えないか?と言うことになりました

実は,日本光学のニコンFが誕生して数多くの単レンズが

生まれましたが、その中にズームレンズがありました

「ニコンFマニュアル」には、ズームレンズの鮮鋭度はもう一つと

かかれていました







ズームレンズ広まる

2017年05月23日 21時56分56秒 | Weblog


テレビカメラが、スー六レンズになって

テレビ画面を通じて、ズームレンズが

知られることになりました

テレビドラマ、プロ野球中継、劇場の舞台中継などで

ズームレンズ独特のズームイン、ズームアウトが

知れ渡りました



家庭用ビデオカメラは、最初からズームレンズで

出発しました。

テレビ映画は映画スタジオで制作されていましたが

いつからか、これもズームレンズが主流になりました

フランスのアンジェニュー社製、

ズーム比10倍~20倍のズームレンズが輸入されて

ミラーシャッターのアリフレックス16カメラで

使用されました



制作時間が短くて,予算の少ないテレビ映画制作現場では

レールを敷いてトロッコにカメラを乗せて撮影する

移動効果の代わりに,ズームレンズの,ズームイン、ズームアウト

で、この移動効果を得るようになりました

… … …

スー六レンスは最初、テレビから始まって

次にテレビ映画に導入されて

そして家庭用ビデオカメラもズームレンズなりました









単レンズからズームレンズへ

2017年05月22日 21時06分43秒 | Weblog


昨日の藤山寛美さんの続きです

テレビカメラのズームレンズは、いま

俳優さんを大写しで撮っているのか、また

セット全体を写す,ロングショットでとらえているのか

レンズを見てもわかりません

そこで、藤山寛美さんの提案です



テレビカメラのズームレンズが

一杯にズームインしたときには

「レンズに旗が上がるようにできないか…」と

提案されました

… … …

藤山寛美さんは、テレビ画面が大写しのときは

眼の動きや顔の表情に気をつけ

画面がロングショットのときは

身体全体の演技をと計算されていたのでしょう



ズームレンズを操作するカメラマンから

ズームインすると焦点深度が浅くなるとか

ズームレンズを扱う側からのみ考えていました

ズームレンズ付きカメラで撮られる被写体の

俳優さんの立場から考えたことがありませんでした

藤山寛美さんのご意見は我々にとって勉強になりました








テレビドラマはズームレンズで…

2017年05月21日 23時03分34秒 | Weblog


テレビドラマの制作では

テレビカメラのレンズがズームレンズ一色に

なりました

焦点距離の違いによって,短いレンズ、長いレンズが

ターレット盤に取り付けられていて,ターレット盤を

回して切り替えていたのが,ズームレンズになって

一本のレンズですべて撮ることができるように

なりました



単レンズでは日本光学製とキヤノン製でしたが

ズームレンズになって、キヤノン製だけになりました

日本光学(ニッコール)はなぜ、ズームレンズを

作らなかったのでしょう



テレビドラマをズームレンズで制作するのに

難色を示した俳優さんがおられました

天才喜劇俳優の藤山寛美さんでした

松竹新喜劇の連ドラを制作していたときに

私に「カメラのズームレンズはなんとかならないかね…」と

云われました

藤山寛美さんは「カメラで撮られているときのサイズがわからない…」と

云われます

単レンズの場合は,長いレンズで撮られていれば

大写しだな…,短いレンズの場合は広い絵だなあ…と

わかると云われるのでした