初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

俳優さんのギャラ

2013年07月31日 18時09分16秒 | Weblog


テレビ生ドラマは

制作準備やリハーサルを積んでも

その放送時間が過ぎれば

すべて終わります



ドラマの衣装を脱いで

メイクを落として普段着になった

俳優さんたちはスタジオ受付に

集まってきます



まもなく編成局庶務の若い女子社員が

封筒の束を持ってやって来ます



俳優さんたちにその封筒の一つ一つを

渡して伝票にサインを貰っていきます

その封筒の中身は出演料(ギャラ)です



生ドラマは1回の放送だけです

そのドラマを観られるのはその時間の

テレビ視聴者だけです

したがって、放送が済めば

たとえ傑作ドラマでも

二度と観ることはできません



生ドラマの放送が済めば

出演していた俳優さんたちに

ギャラを手渡して終わりという

ことでしょう



現在では、出演者の口座や

プロダクションに経理局から

決まった日時で振り込まれるのでしょうが

テレビ開局当時はなんとも素朴でした










出演できなかった俳優さんのギャラ

2013年07月30日 17時00分11秒 | Weblog


テレビ生ドラマでタイトルに

名前の載っていた若い俳優さんが

経過時間の都合で出演シーンが

カットされ幻の出演に

終わることがたまにありました。



その若い俳優さんは、本読みから

ドライ→カメリハ(カメラリハーサル)

と稽古を積んできたのに

本番でカットですから

残念なことです



その若い俳優さんは

他の俳優さんと同じように

リハーサルを重ねてきています



テレビ生ドラマの本番に

出演できなかった俳優さんの

出演料(ギャラ)はもちろん支払われます



いついつのテレビドラマ(生)に

出演すると仲間に知らせているでしょうに

出演できなかった俳優さんにとっては

テレビに出演して、ギャラを貰うのが

筋ですから、なんとも残念な結果です。




ドラマに出演できなかった俳優さん

2013年07月29日 17時18分59秒 | Weblog


テレビ生ドラマ制作で

本番中にいくらADさんが

右手を回して「まき」を

かけようがこのままでは

放送時間におさまらないことが

あります



どうしてもドラマが長くなるときは

このシーンをカットしようと

リハーサル中に候補シーンを

考えていることもあります



それと、何かの理由でドラマの時間が

大幅に長くなることがあります



ドラマ本番中にサブのディレクターと

スタジオのADさんは連絡用の

インターカムで打ち合わせをして

カットするシーンを急いで決めます



シーンをカットすることで

この生ドラマは時間通り

無事終わります



ここで問題なのは

たまたまこのシーンだけに

出演する俳優さんが

ドラマに写らないことです



しかも、生ドラマの

クレジットタイトルに

載っている俳優さんがドラマには

出ていないことになります











ADさんのジェスチャー

2013年07月28日 18時21分39秒 | Weblog


テレビ生ドラマの本読みの段階で

仕上がりが

とても放送時間に入らないものが

あります



しかし、ドライリハーサル、

カメラリハーサルと稽古を

重ねていくと俳優さんの動きや

台詞がなめらかになって

仕上がり時間は

短くなっていきます



放送の時間経過と

ドラマのラップタイムを

スタジオのADさんは

ストップウォッチを

睨んでいます



時間経過が順調なときは

ADさんはなにもしませんが

リハーサルと時間経過が違うときは

俳優さんに合図を送ります



両手で、つきたての餅を引っ張るような

ゼスチャーは芝居を粘って

伸ばしてくださいの合図で

「のばし…」と云っています



右手をぐるぐる回すときは

芝居の時間を早くしてください

のゼスチャーで「まき…」

また、猛烈に早く回すときは

兎に角、芝居をスピードアップしてください

せっぱ詰まった合図で「はやまき…」です










カメラリハーサル

2013年07月27日 18時06分25秒 | Weblog


ドライリハーサルの次にいよいよ

カメラリハーサルが行われます

衣装をつけてメーキャップを済ませた

俳優さんがスタジオに集まります



このカメラリハーサルと次にざっと通す

ランスルーを済ませると

いよいよ放送時間が迫ってきます



テレビ生ドラマはスタジオに

数あるセットで次々に演技を

続けて最後のセットで演技が終わると

ドラマは終わります



劇場演劇では観客が楽しむのですが

テレビ生ドラマでは

テレビカメラが観客になります



テレビ生ドラマでは放送時間が

決まっていますから、芝居(時間)が

こぼれたり、余っても大変です



これまでのリハーサルで

AD(アシスタント・ディレクター)は

シーン毎のラップタイムを測っています



ADさんはこのリハーサルの

ラップタイムを睨みながら

本番の進行を見守っていきます








ドライリハーサル

2013年07月26日 17時54分49秒 | Weblog


テレビ生ドラマ制作で

「本読み」と「立ち稽古」が済んで

いよいよスタジオにセットを建てて

本格的なリハーサルが始まります



床に書いたセットの図面での

立ち稽古ではわらなかったことが

スタジオ、セットのリハーサルで

はっきりしてきます

また不都合なことも起こります



セットに置かれた机(小道具)が

大きすぎたり、俳優さんが

セットの陰になって

カメラ位置から写らなかったり



テレビ局に集まった俳優さんは

カジュアルの普段着のまま

スタジオのセットで

リハーサルが始まります



このスタジオでの最初のリハーサルを

ドライリハーサルと呼ばれています



このドライリハーサルで俳優さんらは

芝居の台詞と動きをからだにたたきこみます






立ち稽古

2013年07月25日 17時59分40秒 | Weblog


テレビ生ドラマを

制作するには何度も何度も

リハーサルを重ねます



本読みを済ませて

台詞を覚えた俳優さんが

テレビ局に集まります



リハーサル室の床は

セットの図面が

チョークで書かれています

居間の図面には畳が敷かれています



床にチョークで書かれたセットや

畳の居間で俳優さんは動きをつけて

芝居としてリハーサルが行われます



このリハーサルは立ち稽古(たちげいこ)と

呼ばれています



これで台本による「本読み」と「立ち稽古」

二つのリハーサルが済みました



この「本読み」と「立ち稽古」は演劇から

きている様式と言葉なのでしょう










本読み

2013年07月24日 20時53分57秒 | Weblog


テレビ生ドラマのストーリーは

放送時間に納まるよう台本に

書かれています



台本ができて

俳優さんが決まると

打ち合わせ室にスタッフと俳優さんが

集まって本読みが始まります



俳優さんたちは

それぞれ自分の台詞を

声を出して読んでいきます



本読みに同席している

AD(アシスタント・ディレクター)さんは

本読みスタートで

ストップウォッチを押して

本読み終わりでストップウォッチを

止めて芝居の長さを測ります



もし放送時間にこぼれそうなときは

同席している脚本家(シナリオ・ライター)は

台本の手直しを行います



本読みに参加した俳優さんたちは

それぞれ台詞を覚えるために

手直しの済んだ台本を貰って

帰ります






カメラ前を横切る人

2013年07月23日 19時14分52秒 | Weblog


テレビ生ドラマはリハーサルを

何度も繰り返します

俳優さんはセットの

どの位置に立って

その俳優さんをどこから

カメラが狙っているか



3台のカメラの位置や

俳優さんたちの位置を

スタジオの全員は頭に

入れておかなくては

なりません



それぞれのセットに対する

カメラ位置を

スタッフも俳優さんも

覚えていきます



シーンによっては

セットから少し離れた

ところから中望遠レンスで

撮っているカメラがいます



そのカメラが

死角に入ってカメラ前を

横切るスタッフ、俳優さんが

たまにいるのです



横切る人がカメラに気付かず

通り過ぎればまだよいのですが

横切る途中でカメラに

気付くことがあります



カメラに気付くと

横切る人は目を見開いて

ドキッとした表情で写ります

その瞬間ドラマは一瞬

凍りつきます







レンチェンが入った

2013年07月22日 19時06分32秒 | Weblog


テレビの初期は

すべて生番組でした



番組がスタートすれば

たとえNGが出ようが

番組が終わるまで続けなくては

なりません



番組中、画面の一部にADさんの

指先や腕が画面(フレームインしても)に

写っても映像不体裁としては軽い方でした



当時のテレビカメラは焦点距離の違うレンズ4本が

ターレットに取り付けられていました

被写体のサイズを変えるにはターレットを廻して

レンズを変えなくてはなりません



生ドラマでカメラマンは

被写体のサイズを変えるために

レンズを切り替えます



映像スイッチャーがミススイッチをして

そのターレット切り替え中のカメラを

テイクすることが時々ありました



レンズチェンジと称して

進行中のドラマに

強烈なりショックを与えます



「レンチェンが入った…」

と云われて

映像不体裁ではかなり重いものでした