妖艶な準主役のM女優さんが居ました。彼女は出番待ちのセットで、いつも化粧ボックスから、白い蛇を出して、ペットとして可愛がっておりました。その白い蛇もウットリとして彼女の腕に絡み付き、目を細めているように見えました。
会社もこれに気付いて彼女の主役で蛇を可愛がるお姫様の話を考えました。彼女が亡くなると、蛇が敵討ちをするというストーリーです。
堀川丸太町(ほりかわまるたまち)角の蛇屋さんから五十匹の青大将を借りました。スタジオの御殿のセットではカメラ、照明、録音すべて準備OKにして、上から蛇屋のおっさんが、五十匹の青大将を青畳の上に落としました。五十匹の蛇は明るいところが苦手らしく、サッと薄暗いセットの隅に潜り込んでしまいました。
撮影が終わって蛇屋のおっさんは蛇を回収するのですが、どうしても数が足りませんでした。
その映画が完成してからも、蛇を撮影したスタジオに行くのは気味が悪かったのです。
蛇の物語のほか、化け猫映画や四谷怪談など、この手の仕事のときは、祟りを恐れます。スタジオの薄暗い隅に白い着物を着た誰かが居たとか、仕事中に突然セットの壁が倒れてきた。上から大きなライト器具が落ちてきたなどです…。
映画会社には何処でも、御稲荷さんが祀ってあります。その映画がクランクインするまえに、会社側の製作部の連中や、制作担当スタッフ、出演する俳優さんなどが集まって、招いた神主さんのお祓いで始まるお祭りを行います。
この続きは明日…。
会社もこれに気付いて彼女の主役で蛇を可愛がるお姫様の話を考えました。彼女が亡くなると、蛇が敵討ちをするというストーリーです。
堀川丸太町(ほりかわまるたまち)角の蛇屋さんから五十匹の青大将を借りました。スタジオの御殿のセットではカメラ、照明、録音すべて準備OKにして、上から蛇屋のおっさんが、五十匹の青大将を青畳の上に落としました。五十匹の蛇は明るいところが苦手らしく、サッと薄暗いセットの隅に潜り込んでしまいました。
撮影が終わって蛇屋のおっさんは蛇を回収するのですが、どうしても数が足りませんでした。
その映画が完成してからも、蛇を撮影したスタジオに行くのは気味が悪かったのです。
蛇の物語のほか、化け猫映画や四谷怪談など、この手の仕事のときは、祟りを恐れます。スタジオの薄暗い隅に白い着物を着た誰かが居たとか、仕事中に突然セットの壁が倒れてきた。上から大きなライト器具が落ちてきたなどです…。
映画会社には何処でも、御稲荷さんが祀ってあります。その映画がクランクインするまえに、会社側の製作部の連中や、制作担当スタッフ、出演する俳優さんなどが集まって、招いた神主さんのお祓いで始まるお祭りを行います。
この続きは明日…。
今はなくなって、パチンコ店になっています。