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東洋的な漢方薬の使い方?その後-2 (小青龍湯 しょうせいりゅうとう)

2010-04-05 05:32:09 | Q&Aコーナー
前々回と少し前に東洋的な漢方薬の使い方?のところで、体のどこかが虚して、温かくなければいけない場所の熱が上に上がって、そのために人体の上部に熱がこもっておきる不具合のお話をいたしました。

あと、小青龍湯(しょうせいりゅうとう)と加味逍遥散(かみしょうようさん)のお話が残っていますので、続けさせていただきます。

今回は小青龍湯のお話です。
これはどの漢方薬の本を読んでも、「呼吸器系の疾患に使う」と書いてあるので、わかりやすいと思います。
多くの本に書いてある疾患名を並べてみると、流感、気管支炎、ゼンソク、鼻炎、腎炎、膀胱炎、皮膚病などと書いてあるものです。

これらはみな、人体から特に昼間にいつでもやさしく発散されていなければいけない陽の気(一種の熱気)がきちんと発散されずに皮膚や粘膜の下にこもってしまい、アレルギーを起こしやすくなったり、感染しやすくなったりしておきる症状です。

小青龍湯を使う時は体の芯が温まると症状がよくなる方に使います。
これはほかのい方をすれば、腎虚で陽虚の状態がないと効かないということになります。

ちょっと詳しく説明をさせていただきますと、この場合は「東洋的な意味合いでの腎」というものの陽の気がしっかりしている時はその温かみが体の中位にある「東洋的な意味合いでの胃」を温めることによって、胃はきちんと働くことができるのです。

東洋医学校にいた時は腎の陽気をレンジの火に、なべを胃にたとえて、胃というなべが腎の火をもらって、食べ物を調理してゆくと教わったものです。

「東洋的な意味合いでの胃」は、胃そのものとそれにつながる経絡でできております。この経絡はシンプルに説明をいたしますと、両目のしたからしっかりと鼻と周りをめぐり、あご、顔の輪郭を通り下降して、胸を通って胃腸と脾をめぐって両脚の前外側を降りて、足の人差し指の先で終ります。

腎の陽気が足りなくて(冷えて)胃を温めることができなくなると、胃の水分(津液、しんえきといいます)がめぐらなくなってだぶつきます。そうしますと胃とその経絡の交流が悪くなって、本来は頭部から足先に向かって陽の気を戻して廻らせていた、胃の経絡の中の陽気が動けなくなって頭部に残ります。

あるいは胃の経絡の流れから発散されていた陽の気がきちんと発散できなくなります。

結果的に、そのこもった熱が、経絡のめぐっている鼻に停滞すれば鼻炎などの症状が、皮膚の下に停滞すれば皮膚病が発生する下地を作るのです。

小青龍湯を使うには、その大本に、腎の陽気の不足、、、、ということは、体の芯が温まると症状が軽くなるということを確認しすることによって、十二分の効果を発揮することが可能になります。

続きは近日中に書かせていただきたいと思います。


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