けい先生のつぼにくる話

はりきゅう漢方の先生が教えてくれる健康に関する話
Twitter(X)リンク @kkclinic

打撲って冷やすんじゃないの!? お灸で温めていいの?

2013-06-03 12:44:37 | 東洋医学全般
前回は「打撲のお灸治療」のお話をいたしました。

え、打撲って、打ち身でしょう?これって、冷やすんじゃないの?温めていいの?
と思われた方も多くいらっしゃると思います。

はい、打撲は温めた方が治りがよいのです。冷やしてもいいのですが、冷やしてばかりいると、ちゃんと治らないことがあるのです。

将来、曇りの日や雨の日、要するに気圧が低下しているときに「古傷がうずく」ということが起きやすくなります。いわゆる瘀血(おけつ)ができて、血の巡りが悪いまま傷が治ってしまっているために、外気の圧力が変わった時にうずきだすのです。

15年以上も前、私が診療活動をしていたタイやビルマでは、子供たちが遊んでいて、頭をぶつけてこぶを作って泣きながら帰ってくると、母親がその痛いところを温めます。
どうするかというと、乾いた手拭いを丸めて、それを口に当ててはぁーーっ、ふぅーーーっと温かい吐息を込めて温めた手拭いをこぶに当てるのです。これを何度も繰り返します。

こどもは、「かーちゃんいてーーよぉ!」とピーピー泣いているのですが、母親は構わずにつづけます。そうすると、始めはいたいのですが、だんだんと痛みが和らいでゆきます。

これは、東洋医学的には熱で熱を発散させる。そして、結果的に腫れを落ち着かせるという手法です。

これをやっていいのは打撲のときです。出血していたり、何かに感染して、ばい菌のために腫れているのを温めてはいけません。これは化膿止めが必要となってくる、別の次元のお話です。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 打撲に対するお灸治療 | トップ | 映画 一代宗師 The G... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

東洋医学全般」カテゴリの最新記事