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イライラ、緊張と婦人科系の治療 抑肝散加陳皮半夏(よっかんさんかちんぴはんげ)気滞気鬱の対策

2020-02-18 23:57:36 | 東洋医学全般


抑肝散加陳皮半夏も私自身が大好きな漢方薬の一つです。
毎回調剤の際に大鍋で材料を手でぐるぐると丹念に混ぜ合わせて容器に入れます。
そして小さじ2杯をお湯に溶いて一服いたしますと、これで心がまったりとなごみます。

抑肝散加陳皮半夏は前回お話をいたしました柴胡剤グループで気の流れをスムーズにする理気剤の範疇に含まれる薬です。
そして、成分の一つである釣藤鈎は鎮静、鎮痙(痙攣を納める)作用があり、憤怒性の痙攣、熱性の痙攣、てんかんやチック症などの痙攣性の疾患にもつかわれてきました。

柴胡剤グループの漢方薬を使うときの条件は、怒気です。そして、潔癖症であるというのもこの薬を使う根拠になるといえましょう。
几帳面でやる気が満々なのに、気負いすぎてしっかりと立てた計画どおりにできない自分を責めてしまう。
お家の鍵を閉めてきたかどうかいつも心配しすぎてしまう強迫神経症気味の状態にも使えます。

近年、この抑肝散加陳皮半夏は痴呆症やアルツハイマーの方にも効果があるという臨床結果が出ています。
これも、本来怒りっぽかった方で、「あの頑固ですぐ怒る近所のおじいちゃんは最近ぼけちゃったみたいねえ。」などどいわれている方に使われます。

それ以外の適用症状を並べますと、高血圧、腰痛、頸部捻挫、不眠、更年期障害、めまいなどがあります。
抑肝散加陳皮半夏については過去に何度も記事を書いていますので、どうごご覧ください。

過去記事の一部です。
https://blog.goo.ne.jp/keisclinic/e/7882296c6a305d494c24c311845e9d58
https://blog.goo.ne.jp/keisclinic/e/3ed2f7f1367eb7690dea977d38de84dd
https://blog.goo.ne.jp/keisclinic/e/846bc8f321ed9b484607c0751e4ded4f
https://blog.goo.ne.jp/keisclinic/e/70eff99a34300ffb192ba7c929ddb785
https://blog.goo.ne.jp/keisclinic/e/12b808b865d3d718145fafea3758da6e

漢方アメリカOnline
http://www.kanpouamerica.com/
 

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