雨のために仕事は休みだという連絡が7時5分頃にあった。
8時から、NHKの朝ドラの「梅ちゃん先生」を久し振りに見る事が出来た。
BS放送で見れば、土曜日の午前中には1週間分をまとめて見る事が出来るのだが、我が家のBS放送は1年ほど前から映らなくなった。
原因がどこにあるのか、衛星放送用アンテナの不具合なのか、接続線の不具合なのか分からないので、そのままにしている。
とりあえずNHKが映るので、さして不自由でもない。
梅子先生が、町医者としての開業医になりたいという事を父親に伝え、それを聞いた大学医学部の教授である父親が、脳卒中で倒れるという話だった。
親の心、子知らずといったところだろうか。
梅ちゃん先生を見たあとで、今日は何をして1日を過ごそうかと考えてみた。
今日が納期の市住民税の請求書が来ていたので、それの支払いや、先月分の電気代や電話代の支払いを済ませる事にした。
それから、奥歯の一部が欠けていて調子が悪かったので、歯医者さんに行ってみようと思った。
歯医者さんの予約状況を電話で問い合わせたら、10時30分からだったら空いているということだったので、その時刻に行く事にした。
電気代や電話代の支払いは、コンビニでいつも済ませている。
銀行でそのような支払いをすると、かなりの時間待たされる事が多いので、コンビニで支払うことが多い。
コンビニで支払うと、ものの1分もかからずに処理してくれるし、支払い時間帯の自由度もある。
10時30分に歯医者さんに着き、診察してもらう。
「治療しますか、抜きますか」と聞かれる。
右下の一番奥の歯、要するに親不知(おやしらず)なので、抜いてもらう事にした。
歯茎の4箇所に麻酔を打ち、しばらくしてから抜きにかかるがなかなか抜けない。
麻酔が効いているので痛くも何ともないが、口の中をゴネゴネされている感じ。
あまりにも抜けないので、「レントゲンを撮ってみます」と歯医者さんが言う。
歯根が湾曲していて抜けにくい場合もあるらしいので、レントゲンを撮って確認してみるとのこと。
レントゲン写真を現像して確認されたが、少しだけ歯根が湾曲しているだけで問題ないらしい。
それからまた抜き方工事の再開。
それでも抜けない。
歯の一部を切断して、抜きやすくしてから抜いてみますとのこと。
ウイーンという器械の音がして、その後切断された歯の一部が折り取られた。
そのことによって抜きやすくなったものと思われるが、程なくして本体の残りの歯も抜き取られた。
20分間程度の歯の工事だった。
抜き取られた歯を見せてもらった。
虫歯になった一部が欠落していて、欠落していた部分の内部も虫歯の進行が進んでおり、歯茎に埋まっていた部分の長さが、露出している部分の2倍ぐらいの長さの親不知(おやしらず)だった。
痛み止めの薬を3錠もらい、2500円を支払って帰宅。
麻酔は1時間ぐらいで切れるが、その後さほど痛みを感じない人もいるという説明を受けていた。
どうしても痛みを感じた時に、痛み止めの薬を飲むようにとの指示だったが、結局痛み止めの薬を飲む必要はなかった。
抜き取られた歯は記念に貰って帰った。
30数年間、私の口の中で活躍してくれた親不知のうちの1本は、このようにして役目を終えた。
以下は、ウィキペディアによる親不知(おやしらず)の説明。
親知らず・親不知(おやしらず)とは、ヒトの歯の一種。下顎第三大臼歯および上顎第三大臼歯の事を指す。知恵歯(ちえば)、智歯・知歯(ちし)とも呼ばれる。
下顎第三大臼歯と上顎第三大臼歯は、思春期後半から20歳以降に生え始めることが多いが、現代人では全く生えそろわない場合も珍しくない。
語源
赤ん坊の歯の生え始めと違い、多くの場合親元を離れてから生え始めるため、親が歯の生え始めを知ることはない。そのため親知らずという名が付いた。また、乳歯が永久歯の「親」と考えると、親知らずには、対応する乳歯が存在しないので、「対応する乳歯が無い=親知らず」として命名された、という説もある。
親知らずのことを英語では wisdom tooth という。これは物事の分別がつく年頃になってから生えてくる歯であることに由来する。
進化の上での位置付け
狭鼻猿類やヒト科に属するチンパンジー・ゴリラ・オランウータンなどは永久歯が32本であり、当然人類も32本が本来の数である。しかしヒトの第三大臼歯は退化の傾向が著しく、人類進化の早期に既に縮小・退化が始まっている。スイスの人類学者ヨハネス・ヒュルツェラー (Johannes Hürzeler) によると、オランウータンを除いたゴリラなどの類人猿では臼歯の中で第三大臼歯が最も大きく、これは原初的な人類でもあるパラントロプス属も同様であるが、北京原人では既に第三大臼歯は第一・第二大臼歯より小さくなり、この傾向は現生人類にも受け継がれている。
のみならず、現生人類では第三大臼歯そのものが生えなくなりつつある(下の数字を参照)。
日本人の歴史における、知歯が全て生えそろう割合(鈴木尚による)
縄文時代 古墳時代 鎌倉時代 現代
81.0% 62.7% 42.9% 36.0%
生えないだけでなく、生えても方向や位置が異常であるなど、咀嚼に役立たない歯である場合が多い。但し、現生人類でも知歯の生え方には差があり、一般に黄色人種では欠如が多く、白色人種や黒色人種、オーストラリアのアボリジニなどは萌出する事が多い(親知らず事始め)。しかしそれらの人種についても第三大臼歯は他の大臼歯より小型で、全般的には退化の傾向が強い。これは、ヒトにおいては将来第三大臼歯が消失し、永久歯が28本になる可能性を示す。
原因については、初期人類が固く粗雑な食物を摂取しており、頑強な歯と顎が要求されたのに対し、人類の文化の発展と共に火で加熱するなどして柔らかくした食物を食べるようになって歯と顎が縮小した事も考えられる。しかし人類が火を使用し始めた時期がまだはっきりしないなど、詳細は不明である。
以上は、ウィキペディアによる親不知(おやしらず)の説明であるが、この中で興味深い記述がある。
日本人の歴史における、知歯が全て生えそろう割合(鈴木尚による)というのがあるが、時代によってその割合が減ってきている。
減ってきているという研究結果そのものも興味深いが、私が興味を持ったのは、それらの時代ごとの数値をどのようにして算出したのだろうかということ。
現代の分に関しては、実際に調べた統計的な数値であろう事は分かるが、縄文時代、古墳時代、鎌倉時代などの数値はどのようにして出されたものだろうか。
統計的に処理できる程度の歯の標本が出土しているのだろうか。
大村市竹松遺跡の発掘作業をやらせてもらっていることもあり、興味をそそられる。
親不知(おやしらず)を有している自分は、古代の人類の形質を、そのまま受け継いでいるのだろうか。
豊田一喜
8時から、NHKの朝ドラの「梅ちゃん先生」を久し振りに見る事が出来た。
BS放送で見れば、土曜日の午前中には1週間分をまとめて見る事が出来るのだが、我が家のBS放送は1年ほど前から映らなくなった。
原因がどこにあるのか、衛星放送用アンテナの不具合なのか、接続線の不具合なのか分からないので、そのままにしている。
とりあえずNHKが映るので、さして不自由でもない。
梅子先生が、町医者としての開業医になりたいという事を父親に伝え、それを聞いた大学医学部の教授である父親が、脳卒中で倒れるという話だった。
親の心、子知らずといったところだろうか。
梅ちゃん先生を見たあとで、今日は何をして1日を過ごそうかと考えてみた。
今日が納期の市住民税の請求書が来ていたので、それの支払いや、先月分の電気代や電話代の支払いを済ませる事にした。
それから、奥歯の一部が欠けていて調子が悪かったので、歯医者さんに行ってみようと思った。
歯医者さんの予約状況を電話で問い合わせたら、10時30分からだったら空いているということだったので、その時刻に行く事にした。
電気代や電話代の支払いは、コンビニでいつも済ませている。
銀行でそのような支払いをすると、かなりの時間待たされる事が多いので、コンビニで支払うことが多い。
コンビニで支払うと、ものの1分もかからずに処理してくれるし、支払い時間帯の自由度もある。
10時30分に歯医者さんに着き、診察してもらう。
「治療しますか、抜きますか」と聞かれる。
右下の一番奥の歯、要するに親不知(おやしらず)なので、抜いてもらう事にした。
歯茎の4箇所に麻酔を打ち、しばらくしてから抜きにかかるがなかなか抜けない。
麻酔が効いているので痛くも何ともないが、口の中をゴネゴネされている感じ。
あまりにも抜けないので、「レントゲンを撮ってみます」と歯医者さんが言う。
歯根が湾曲していて抜けにくい場合もあるらしいので、レントゲンを撮って確認してみるとのこと。
レントゲン写真を現像して確認されたが、少しだけ歯根が湾曲しているだけで問題ないらしい。
それからまた抜き方工事の再開。
それでも抜けない。
歯の一部を切断して、抜きやすくしてから抜いてみますとのこと。
ウイーンという器械の音がして、その後切断された歯の一部が折り取られた。
そのことによって抜きやすくなったものと思われるが、程なくして本体の残りの歯も抜き取られた。
20分間程度の歯の工事だった。
抜き取られた歯を見せてもらった。
虫歯になった一部が欠落していて、欠落していた部分の内部も虫歯の進行が進んでおり、歯茎に埋まっていた部分の長さが、露出している部分の2倍ぐらいの長さの親不知(おやしらず)だった。
痛み止めの薬を3錠もらい、2500円を支払って帰宅。
麻酔は1時間ぐらいで切れるが、その後さほど痛みを感じない人もいるという説明を受けていた。
どうしても痛みを感じた時に、痛み止めの薬を飲むようにとの指示だったが、結局痛み止めの薬を飲む必要はなかった。
抜き取られた歯は記念に貰って帰った。
30数年間、私の口の中で活躍してくれた親不知のうちの1本は、このようにして役目を終えた。
以下は、ウィキペディアによる親不知(おやしらず)の説明。
親知らず・親不知(おやしらず)とは、ヒトの歯の一種。下顎第三大臼歯および上顎第三大臼歯の事を指す。知恵歯(ちえば)、智歯・知歯(ちし)とも呼ばれる。
下顎第三大臼歯と上顎第三大臼歯は、思春期後半から20歳以降に生え始めることが多いが、現代人では全く生えそろわない場合も珍しくない。
語源
赤ん坊の歯の生え始めと違い、多くの場合親元を離れてから生え始めるため、親が歯の生え始めを知ることはない。そのため親知らずという名が付いた。また、乳歯が永久歯の「親」と考えると、親知らずには、対応する乳歯が存在しないので、「対応する乳歯が無い=親知らず」として命名された、という説もある。
親知らずのことを英語では wisdom tooth という。これは物事の分別がつく年頃になってから生えてくる歯であることに由来する。
進化の上での位置付け
狭鼻猿類やヒト科に属するチンパンジー・ゴリラ・オランウータンなどは永久歯が32本であり、当然人類も32本が本来の数である。しかしヒトの第三大臼歯は退化の傾向が著しく、人類進化の早期に既に縮小・退化が始まっている。スイスの人類学者ヨハネス・ヒュルツェラー (Johannes Hürzeler) によると、オランウータンを除いたゴリラなどの類人猿では臼歯の中で第三大臼歯が最も大きく、これは原初的な人類でもあるパラントロプス属も同様であるが、北京原人では既に第三大臼歯は第一・第二大臼歯より小さくなり、この傾向は現生人類にも受け継がれている。
のみならず、現生人類では第三大臼歯そのものが生えなくなりつつある(下の数字を参照)。
日本人の歴史における、知歯が全て生えそろう割合(鈴木尚による)
縄文時代 古墳時代 鎌倉時代 現代
81.0% 62.7% 42.9% 36.0%
生えないだけでなく、生えても方向や位置が異常であるなど、咀嚼に役立たない歯である場合が多い。但し、現生人類でも知歯の生え方には差があり、一般に黄色人種では欠如が多く、白色人種や黒色人種、オーストラリアのアボリジニなどは萌出する事が多い(親知らず事始め)。しかしそれらの人種についても第三大臼歯は他の大臼歯より小型で、全般的には退化の傾向が強い。これは、ヒトにおいては将来第三大臼歯が消失し、永久歯が28本になる可能性を示す。
原因については、初期人類が固く粗雑な食物を摂取しており、頑強な歯と顎が要求されたのに対し、人類の文化の発展と共に火で加熱するなどして柔らかくした食物を食べるようになって歯と顎が縮小した事も考えられる。しかし人類が火を使用し始めた時期がまだはっきりしないなど、詳細は不明である。
以上は、ウィキペディアによる親不知(おやしらず)の説明であるが、この中で興味深い記述がある。
日本人の歴史における、知歯が全て生えそろう割合(鈴木尚による)というのがあるが、時代によってその割合が減ってきている。
減ってきているという研究結果そのものも興味深いが、私が興味を持ったのは、それらの時代ごとの数値をどのようにして算出したのだろうかということ。
現代の分に関しては、実際に調べた統計的な数値であろう事は分かるが、縄文時代、古墳時代、鎌倉時代などの数値はどのようにして出されたものだろうか。
統計的に処理できる程度の歯の標本が出土しているのだろうか。
大村市竹松遺跡の発掘作業をやらせてもらっていることもあり、興味をそそられる。
親不知(おやしらず)を有している自分は、古代の人類の形質を、そのまま受け継いでいるのだろうか。
豊田一喜