言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

『泣ける余裕ができた。』

2011-04-17 08:38:39 | キャッチコピー
こんにちは。
前橋の販促コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。


『泣ける余裕ができた。』

この言葉は、2、3日前に見ていたテレビのニュースの中にある、ドキュメンタリーの中で発せられた言葉です。

気仙沼か石巻だったか地域名は失念しましたが、その街で旅館を営んでいる女将が、津波でお客さんとともに山に逃げ、まだ残っている人がいたので、また降りて連れにいったときに津波に巻き込まれたのです。
しかしそのときに、「死ぬもんか」と強く思いながらもがいているうちに、何かにつかまって山に逃れることができました。

その後、津波が届かなかった旅館の4階を臨時の避難所にして、しばらくみんなと一緒になって、食料を確保しながら生き残ったという話ですが、その後しばらくしてから、東京から友人が会いにやってきます。

その友人と共通の友だちを、津波で亡くした2人は抱き合って泣きます。
そしてそのときに女将が呟いたのが、上記の「泣ける余裕ができた。」という言葉です。

この言葉は本人でしか語れない重い言葉です。
避難所でみんな力を合わせているときには決して泣かなかったのです。
そんな暇はなかったのでしょう。
泣くということも、心に少し余裕ができないと泣けないのだなと、私はそのとき実感として感じることができました。

生きているからこそ、泣くこともできたのですね。

同じような文章に、たまたま昨日読んでいた本でお目にかかりました。

「涙が流れるのもいいことだ。涙は生きている証だから。」
(スティーブン・キング「ブラック・ハウス(下)」383ページ)

さて、私はもともとはコピーライターとして仕事に就きましたが、一番大事な広告のキャッチフレーズは、自分で体験、もしくは疑似体験して感じたことをキャッチにするのが一番いいのだ、ということをいつも思い、そのように務めてきました。

しかし「泣ける余裕ができた。」という言葉は、考えてこしらえた言葉よりも、重量感があります。
呟いた人の人生がその言葉に詰まっていました
コピーも、このように、一人の人生の中から出てくる重い言葉であってほしいなと思いました。


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それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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