言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

1.「あるカメラマンの決心とチャレンジ」<2>

2011-04-20 11:04:15 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田といういうわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第2回目です。

1.「あるカメラマンの決心とチャレンジ」<2>


「まず、依頼の少なくなったコマーシャルフォトとは決別しよう」
という提案から話は始まった。
「え、それじゃホントに仕事がなくなってしまう………」
「だって、今でもないんでしょ、ほとんど」
「そりゃそうだけど、………それもなくしてしまったら………」
「一時期ないのは仕方がないけど、それだって、今までと同じじゃん」
「ええ――」
「僕が考えるのは、何もまったく新しく何かを始めようというわけじゃなくて、今あるものをもっと有効に活用しようということ」
「というと――」
「このスタジオとロケーション――」
「こんな田舎じゃ、スタジオ撮影なんて、今までもなかったんだから――」
「今まではね。今までにこのスタジオをアピールすることしてきた?」
「別に――」
「もったいないじゃない、この田舎というロケーション――」
スタジオもそうだが、このド田舎というロケーションも利用しようというものだった。

「スタジオ撮影も、ほら今スタジオアリスなんていう新しい業態が繁盛しているじゃない。少子化で子供を産む夫婦は、子供が少なくなった分、一人にかけるお金を増やすんだよ。だから新しい洋服を買ったら、アリスでそのたんびに記念写真を撮るような夫婦も出てくるわけさ。あれと同じように、Kくんもスタジオを中心にした業態にしようということなんだよ」
「でもアリスは街のなかで、すぐ来られるからいいんじゃないの」
「そこだよ、そこ。デメリットはメリットにもなるんだよ。
ここにはアリスにはない、自然というロケーションがあるじゃない。
スタジオ撮影と同時に自然のなかでの撮影も入れるんだよ」
「………」
「子供はきっと喜ぶと思うよ。ほら裏の栗林。あれなんて、栗が大きくなる頃最高じゃない。今までスタジオ撮影した人にDMを送り、裏の栗がたくさん実りましたので、皆さんで栗拾いをしませんかって、呼びかければ10人ぐらいすぐにでも集まるんじゃないの。田んぼの稲が育った真夏でも、そのグリーンをバックに撮ると喜ばれると思うんだけどなあ」
「だいたい判りました。Fさんは、スタジオを改造して、子どもたちが遊び遊んでいるところを撮影できるようにすれば、ということなでんすね」
「ところがそうじゃないんだなあ。それじゃ、アリスの焼き直しでおもしろくないじゃない」
「え、だって今――」
「僕は、子供相手じゃなくて、もっとお金を払ってくれるお客様を呼びたいの。子供じゃアリスと一緒だから、あそこよりプライスダウンしないとなかなか呼べないじゃない。もっと高価にしてクオリティの高いものにすればいいと思うけど、なかなかそこまでは今の状態じゃ無理でしょ。そこでなのよ、そこで、もうひとつのプランとして、ペット専門のスタジオ撮影にすればいいんじゃないかなあって、思うんだ」

「ペットの撮影!?」
「そうペット。ペットの撮影したことない?」
「いや何度かあるけど――」
「そう、それじゃ話が早いや。どうこのプランで、やってみない?」

こうして、Kはコマーシャルフォトと縁を切り、新しくペットのスタジオ撮影という比較的新しい業態に挑戦すべく動き出した。

以前の「なめねこ」ブームのときは、カメラマンが猫に衣装を着せ、自分のコンセプトでさまざまな写真を撮ったが、このペットのスタジオ撮影は、一般のペットを愛する人たちに向けて、ペットたちの写真やペットと一緒の写真を撮りませんかと呼びかけるもので、ペットブームのこの時代にはそういったニーズが多いのではないかと思ったのだ。

「だからK君も、これからはそんなダラア~ンとしたTシャツなんかでお客様の前に出ちゃだめだよ。もっとファッションに気を配って、ネクタイをしろとまでは言わないけど、こざっぱりした、お客様に好印象を持ってもらえる服装にしよう。相手はペット好きなんだから、こぎたいない格好をしていたら嫌われてしまうからね」
しかし、いくら現在のものを利用するといっても、まさかそのままでオープンするわけにはいかないので、まずは考えられるものをとにかくリストアップしてみることにした。

たとえば、
●お客様用駐車場を確保する。
●スタジオを、ペット写真が撮りやすいように改造する。
●ペットのご主人をもてなすために何をしなければならないか。
●すべてのスケジュールを立てる。
●ペットスタジオのキャッチフレーズを考える。
●料金体系を作る。
●チラシを作る。
●チラシの配布先を考える。
●お客様の誘導法を考える。(スタジオまでの道筋がよく分かるように)
●都内の最先端のペット洋品の店に見学に行く。
●撮った写真の装丁方法。
●足りない資金をどうするのか。等々。

<3>へつづく。
(このストーリーはフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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2011-04-20 09:23:07 | 商店街の再生
こんにちは。
前橋の販促コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。


▲わが家から見たある日の夕方の光景です。こんな夕景もたまにあるんですね。


さて昨日、用があって、ふたつの商工会を訪ねました。

話を聞いてみると、どちらの悩みも、もちろん街にある商店街のことです。
後継者が店を都合としないという後継者不足で店をやむなくたたんでしまうということが、今の商店街の一番の問題なのだと実感しました。

両親の店の運営の苦労を身をもって感じている子供は、自分もそのような苦労をするよりは、きちんと毎月決まった給料が入ってくるサラリーマンの道を選ぶということ。
それはそれで止めるわけにはいきませんが、またそのまま店を継いでも、先が見えているというやり切れなさも手伝っています。
そんな彼等に夢を与えられるような運営を怠ってきた商店街の関係者自体にも、やはり問題が内包されているようです。

続々と郊外に商業店舗ができ始めたときから、少しずつでも手を打ってきたら、もうちょっと違った方向を向いて歩んでいられたはずではないかとも思います。
まあ関係してこなかった私などが、外からそんなことをいうのは簡単なことですが、やはり何でもそうですが、自助努力というものの大切さを、今さらながら痛感させられている昨今の商店街過疎化の問題です。

さて地方の商工会のもうひとつの大きな悩みは、いわゆる「買物弱者」といわれている人たちのことです。

街から離れたところに住む多くの高齢者が、地域の商店街で買物していたものが、商店街で必要なものを揃えられなくなってきているという深刻な現状です。

さらには、その商店街へさえいけない人もたくさんいます。
そういう人たちに手を差し伸べるということが、これからの商店街全体に求められることですし、そこに新しい商店街の生き残る方策も見えているということです。

既に手を打っている商店街や自治体もありますが、それらの多くは、まだまだ買物弱者からの発想ではなく、与える側の発想で事に当たっているために、うまくいっているところの情報はなかなかお目にかかることがありません。

買物弱者に手を差し伸べるのなら、買物弱者の発想からシステムを作ってみませんか
そうすることで、商店街にも恩恵がもたらされ、もちろん買物弱の方達へも恩恵がもたらされます。

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それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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